嵐の中
レーダーに察知されない距離で
敵船の後ろ側に回り込み 追跡する
波は穏やかで 日差しの強い午後だ!
遠くの方には 微かに大陸が見える
敵の動きに変化は無い
頭が馬の奴等が 嘘をついていれば
攻撃は そろそろ来る頃だろうか?
警戒しながらも 俺は水面を眺めていた
この世界の水は綺麗で 戦いなど忘れて
しまいそうになる程 気持ちが落ち着く
敵も目的地に向けて 航路を進める
何処かで 罠でも仕掛けて来る事も想定
しておいたが、何事も無い!!
日が落ち始めた頃 事態は急変した
「敵船に 動きあり!」
イブはKIDで 敵の動きを探る
「………、何かを 流したか?」
西の空に 太陽が真っ赤に燃えている
俺は パワードスーツに可変させたホバーシステムを合体させ、単体で 確認に向かった
目視で確認するには 日の光が強すぎた!
その物体は 赤く黒く、識別しにくい物だった
「くそっ、 何か分からないな! 人が乗ってるのか?」
近くまで来て 小型船だと気付いた!
警戒し 攻撃モードに入る
更に近付くと 頭が馬の奴等だと確認出来た!
「よぅ、お前らか?」
「………………………、」
近付いて よく見ると、奴等は大怪我をしていた!
日の光でよく見えなかったが かなり血を流している
「大丈夫か?」
俺は 物陰に注意を祓いながら、奴等を治癒した
「た、助かったぜ!」
「へへ、しくじったよ」
この船には 誰も他に居ないのか?
俺は 船内を確認した、2人だけだ!
「おい、お前ら どうしたんだよ?」
「ブルッケンに計画がバレかけて 逃げて来たのさ」
「その荷物を開けてくれ!」
船には タンスの用な箱と テレビ台位の箱が積まれていた
俺は 荷物をほどいた
「違う、大きい方だ…」
大きい方の荷物もほどいた、 中から何かが出て来た
「う、うわぁ!」
人だった! 俺は攻撃体制に入った
「違うんだ、技術者だ!」
「そいつも 逃げて来たんだ!」
俺は攻撃体制を崩さない
事情を聞くと 計画がバレ掛けたコイツらは
ブルッケンに見つからないように脱出計画を
企てたらしいが、船に荷物を積み込み 脱出する時
ブルッケンに発見されたらしい!
「俺達が持って来たのは、Beシステムだ!」
「武器は 積んでる暇が無かった…」
もう1人の頭が馬の奴は 脱出する際にブルッケンに
殺られたらしい
技術者が言うには、これで奴等は 戦力の半分は
無くなったと言う事だ!
Beシステムが無くなれば それ程変わるらしい!
「今のまま 追跡しろ、奴等は手出し出来ねぇ!」
「ついでに 船のシステムもいじって来た、攻撃してる暇は無いハズだ」
奴等は 身体に酷い傷跡を残しながら、しかし満足そうに言って来た
波の音を聴きながら、奴等と俺は 少し話をしていた
「ブルッケンは いずれ俺達の敵となる国を作るだろう」
「俺達は、新しい土地を探しBeシステムを起動させるつもりだ! 上手くいったら ルナ王国に連絡を入れる」
その間に 俺の船が追い付いて来た!
食糧と水を渡し 奴等と俺は別れた
既に 辺りは暗く 波の音だけが聴こえていた
夜の航行はレーダーだけが頼りだ
こちらはKIDのお陰で 広範囲を探索出来る
敵側から奇襲は無いハズだ
最初の戦闘で小型船を失い
最後の1隻は頭が馬の奴等に奪われた
敵のレーダーに こっちの船は映らない
よし!
攻撃するタイミングは 奴等が荷物の積み降ろし
してる最中だ!
船の事は クルーとKIDに任せて 俺達は眠った!
いや、少しトレーニングしてから眠った!
部屋に朝日が差す、 俺達はコントール室へと向かった
「イブ、おはよう どうですか?」
「………、まだだね!」
敵船に 変わった動きは無い
今日もいい天気だ 日の光が水面に反射していた!
潮の香りが風に乗って来る
「話し合いで解決出来たらなぁ…」
「………、龍… 甘い事言うんじゃない」
イブは 相変わらず 盗賊には厳しいな!
俺が 甘過ぎるのか?
「……………、少し厳しいか」
「どうしたの?」
「……………、天候だよ」
天候? 今は晴天だが?
今日も進展は無いまま 終わっていった
そんなある日 天候が荒れた!
空は暗く、波はうねる!
これはヤバイな、 船のクルー達も慌ただしく動く
「………、そろそろか」
イブが何かを感じたのか、出撃の準備を始めた
俺とマインも準備をして 甲板に向かう
「………、君達は いいよ! 邪魔になるから」
「ちょっと イブ、そんな言い方無いでしょ」
「………、直ぐに解るさ」
今日のイブは 少し違う!
「敵船 港に停泊中」
「………、よし 潰しに行く」
船は最大出力で進んだ!
意外と速いよ この船…
あぁ ダメ… 船酔いだ!
予備に貰っておいた 薬を飲んでおく
「…………、チッ! 波のせいで ダメだ」
イブはパワードスーツに可変させたホバーシステムを合体させた!
「…………、君達は 船を守って」
そう言うと イブは荒れる天候の中、飛び出して行った!
俺も薬が効いて来たので 後を追う
マインには 船の護衛を頼んで来た!
港では 波がうねっている為 積み降ろし作業に手間取っている様子だった
そこに イブの攻撃が撃ち込まれていた
反撃の隙を与え無い… イブは全力で水素ミサイルを
撃ち込み続けていた
イブは 先に船の武器を全て破壊し 推進部を破壊していた
俺は ドラゴンを抜き 敵に襲い掛かる!
先に狙うは 持ち出された武器だ
荒れた天候の中 戦闘するのは初めてだ
俺は 全てに警戒しながら 目標物を破壊した
港は岩盤地帯だ 所々滑る、岩があったり 足元は良くない
ドラゴンを振り回すには 場所を考えないと 戦いづらい地形だ
一旦 後退し イブと合流する
「盗まれた武器は どれくらいですか?」
「……、まだ半分は残っているだろう」
俺は 敵を殲滅する…
いつもの6割程度だ! 楽に戦える分 注意を祓う!
船に対する攻撃が終わった イブは 逃げ出した奴等の後を追う…
俺は 船の近くに残ってた奴等の掃除だ
コイツらが 強いと言っても 所詮は…
ガキィーン…
何だ?
デカイ 斧だ!
「テメェ 調子に乗るなよ!」
いた! クリスタルの所持者だ
火の属性か この頭が虎の奴 パワーが凄い!
岩盤が割れて 足が地面にめり込む
コイツ、パワードスーツの量産型まで!
「くそ、少し油断した!ドラゴンクリスタル…頼むよ」
そして 悪天候の中 俺のクリスタルは輝いた!
そして ドラゴンは光を放ち 進化した!
俺は 斧を押し返す、頭が虎の奴は 少し怯んだ
ドラゴンで斧を凪ぎ祓うと同時に 腹に蹴りを入れた
敵が吹っ飛んでる隙に 雑魚共を殺る
また 頭が虎の奴が来た!
タフな奴だ、俺は斬撃を避ける
地面に斧が刺さった
地形を利用して 避けた先の岩を蹴って 反撃に出る
「っらぁ~ぁ!」
頭が虎の奴は 瞬時に 斧を放し 回避する!
「チッ…」
コイツ、慣れてるな!
けど このレベルなら 勝てる… よし!
俺は ドラゴンを納め 頭が虎の奴に向き合った
いつも通りにやるか!
敵が先制攻撃してきた、 想定内だ
奴は必ず武器の所に行く
誘うか、 よし!
俺は 土の技を使う
「なんだ、お前… 技は使え無いのか!」
奴は調子に乗って 火の技を使って来る!
この程度… パックの方が数倍強い!!
俺は 岩を使って 回避しながら 武器の所まで
奴を誘った!
「馬鹿め! 俺様の斧…
掛かった!! 落とし穴だ
深さは10mってとこか!
「馬鹿は お前だよ! くたばれ」
俺は アースランサーをタップリ撃ち込んでやった
残りの雑魚が居ないか、探してから 船の中も見て廻った
武器が少し残っていたので 破壊しておいた
イブの方はまだか?
俺は イブの後を追った
その時 地面から何かが出て来た!
頭が虎の奴だ、 本当にタフな奴だ!
まぁいい、好都合だ!
「ウガァァァ…」
奴は怒りに任せて突っ込んで来た!
俺は クリスタルに力を込めた…
「カマイタチ…」
奴は 風に切り刻まれ… 全身がバラバラになった
「さて、イブの応援に行くか」
イブの後を追い 森の方へ進んだ時だ!
「仲間が… 危ない… 急げ」
「誰だ?」
俺は辺りを見渡した… 誰の姿も無い、死体があるだけだ
「何だ?何だったんだ?」
そう言えば イブの行った方向から 爆発音がしない!
さっきの声は?
イブの方か? 船の方か?
「KID 仲間の無事を確認してくれ!」
「了解!!……、船の方は大丈夫です!イブから応答ありません」
俺は 走り出した!!
「KID 船には沖に出るように言え」
「了解!!」
イブ 無事でいてくれ!




