激突!! 紅蓮の爆撃人VS美のホビーコレクター!!
『激戦炸裂ホビースピリット!!』はこの下スグ!!
サイトはそのままだ!!
※この物語はフィクションであり、登場する人物、地名、団体名などはすべて架空のものです。
玩具などで叩く、投げつけるなどの行為は大変危険です。
玩具の使用は用法を守り、安全な遊びを心がけましょう。
闇夜と僅かな夜景の灯り…
とある廃ビルの屋上で、今…、熱き闘志が燃え…、
燃え盛る!!
向かい合う2人のホビーファイター。そしてそれを見守る者2人。
「面白い…。貴様とのホビーファイト、楽しめることを期待する。」
『狂喜』に身を包み『狩り』を続ける美のホビーコレクター…
洲葉徹!
赤き爆炎が戦場を彩り虚空を揺るがす紅蓮の爆撃人…
火嵐琉樹!
今、始まるは、魂と魂のぶつかり合い…、
ホビーファイト…!
両者ホビーを構え、身体にホビー魂を漲らせ、同時に発するは『始まりの言葉』…
『開戦の合図』!!
「「ホビーファイト…」」
「「スピリット…」」
「「クラッシュ!!!!」」
その言葉と同時に戦いの火蓋…、切落!
琉樹、ファイト開始と同時に瞬間的加速移動技『エアダイブ』により鋭く左右に切り返しながら洲葉に突撃!その速度はいつもにも増し高速!一瞬のうちに距離が詰まり格闘が届く距離になる!
琉樹による突撃の勢いを乗せた両手のメンコでの連続ブロー! 対する洲葉、それを右手のトランプの薙払いで次々と相殺!
洲葉は、上空に大きく飛び上がり距離を取る!そして唇をわずかに釣り上げ、左手手首を大きく捻りフィンガースナップ。その小気味良い音と共に、突如琉樹の周囲に多数のトランプが出現し、上方に4本のアーチを描き琉樹に雪崩れ込んだ!
――『ツーペア』…!
「なっ!!?」
琉樹は眼を疑った。何もなかったハズの空間に突如現出したトランプ群による奇襲!
「ぐうッ!!」
反応・回避が遅れ、4~5枚のトランプが琉樹の身体を次々と掠る! 直撃ではなかったものの、少量のホビー魂が琉樹の身体から剥離し、光の粒となって霧散してゆく!
機動力に勝る琉樹だが、いともあっさりとファーストアタックを決められてしまった!
圧倒的実力! 此れぞ洲葉徹ゥ!!
…戦いは始まったばかり、勝利を掴むは何方か?
正しく、行方知るは神のみかァァ!!
その頃、この町の上空を1機のヘリが飛行していた。そのヘリを軽々と操縦するは、深きワインレッドに染まりし燕尾服を纏った体格の良い男。頭髪はスッキリとしたオールバックだ。
機内に響くヘリのローター音の中でも会話を可能とするために、頭にはヘッドセットを付けている。男は後部座席に座る小柄な少年に声を掛けた。
「本日のファイト如何でしたでしょうか?最近頭角を現してきた空気砲使いの火力特化ホビーファイター『対艦砲の重兵衛』。あの御方もまた、かなりの実力者であったものと存じ上げます。」
後部座席の少年は、男の言葉を聞いているのか聞いていないのか、何も反応を示すことなく黙していた。虚ろに半ば開かれた眼、うねるような特徴的ウェーブが掛かった頭髪。眼の少し上で切り揃えられた前髪は眉を隠し、彼の表情をより無にしているかのようだ。
燕尾服の男は少年からの返答が無いことを確認すると、更に話を続ける。
「…恐れながら、一撃必殺の威力と高い命中精度を持った彼の砲撃は素晴らしいものであったと存じ上げます。しかし、それでもやはり総合的なホビーファイトスキルでは聖様には及ばなかったようでございますね。」
聖様と呼ばれたその少年は、やはり言葉を返そうともしない。だが、男は不快な顔一つせずにヘリの操縦を続けた。例え少年が反応を示さなくとも、話を聞いているということを理解しているのである。
「ッ…?」
突如、少年が窓の外に目をやる。
「どうかなされましたか、聖様?」
普段は殆ど周りの出来事に興味を示さないその少年が、眼下に広がる街のどこかをじっと見つめていた…。男は、その視線に何らかの意味が在ると考え、少年が目を向けている方向を注視した。
――が、特に何も見当たらない。視界に広がるのはありふれた夜景のみ。しかし、尚も少年はある方向をじっと見続けている。
「聖様…?」
男はしばらく考えた末。少年が何に興味を示したのかが気になり、ヘリの高度を落とし始めた。
一方その頃、廃ビルの屋上では…
「うわあああ!!」
洲葉徹のトランプが、月明かりのスポットライトを浴び… 舞っていた!
洲葉のホビー技『フルハウス』…!
小さな小屋の様に琉樹を包囲した多数のトランプが牙を向き、中の琉樹を四方八方から飛び回り喰い尽くす!
其の様子、水槽に投入した生肉に空腹のピラニアが群がるかの様・・・。
言うなれば『フルハウス』!!
其れ、愚者招きし紙の拷問部屋!!
『激戦炸裂ホビースピリット!!』
次話も見てくれよな!!
ホビーファイト… スピリット・・・
クラーーーーーッシュ!!!!