第0話『プロローグ』
これは私がこのサイトに初めてアップする小説となります。 このサイトの事はまだあまり詳しくありませんがどうか宜しくお願いいたします。
ちなみに、この『プロローグ』には、まだ挿絵は出て来ません。
『ホビー魂』・・・。 それは人の玩具・遊戯・趣味への想い、『遊び心』から生まれる無限の力を持った、一種の精神エネルギー。
古来より人々は、自らのホビー魂を玩具に込め、互いにホビーの腕を競い合ってきた。その中で、様々な遊び、数えきれないほどのホビーが生まれ、人々はそれぞれが気に入ったホビーを用いて楽しんでいたという。
だが、あるとき人は気付く。『カード』で遊ぶ者と『模型』で遊ぶ者は一緒に遊ぶことはできない。『独楽』を回す者と『ヨーヨー』を扱う者とでは互いに腕を競い合うことが出来ないということに。
異なるホビーを持った者同士は、
共に遊ぶことが出来ないということに・・・。
そしてそのことによって、違うホビーで楽しむ者同士の間に僅かな心の隙間が生まれ、それが人々の間に歪を生み、世界全体の歪となっていくということに・・・。
人は考えた。
『どうすれば違うホビーで楽しむ者同士が
分かり合うことができるのか』
と・・・
人が導きだした答え・・・ それは・・・
『ホビーを用いた対戦競技』であった・・・
ホビー魂を自身のホビーと身体に込め、互いにホビーによる攻撃、『ホビー技』を打ち合うことでそれは行われる。使用するホビーの種類、数に制限はない。ホビー技を相手にヒットさせることで、相手の身体に込められたホビー魂は消耗されていく。そして、どちらか一方がホビー魂を消耗しつくしたとき勝敗が決する。相手のホビー魂を先に全て消耗させれば勝利、ホビー魂を全て消耗すれば敗北となる。
時代や地域ごとの細かなレギュレーションの違いはあるが、これがホビーファイトの基本的なルールである・・・。
この対戦競技は瞬く間に人々の間に広がり、様々なホビーの使い手たちが腕を競い合い、語り合い、分かり合うようになったという。
この『ホビーを用いた対戦競技』を・・・
『分かり合うためのぶつかり合い』を・・・
人は『ホビーファイト』と呼ぶ・・・!!
恐らく人間だけが遊びを知る・・・。
なら、人とは・・・ 遊びとは何か?
とまあ、哲学的な事を謳ってみましたが、この小説はそんなに内容の深いものではありません。
有名な玩具メーカーは『遊びは文化』と語っておりました。
遊びは人にとって不可欠なものであり、文化の一部であり、それ自体が文化でもあるのかなぁ? と思います。
だから、遊びで相容れなければ歪が生まれ、共に遊べば分かり合えるのかなぁ? とも思います。
まあ、実際よくわかりませんがね。