灼熱ノ魂 嵐ヲオコシ 天柱トナラン
『激戦炸裂ホビースピリット!!』はこの下スグ!!
サイトはそのままだ!!
※この物語はフィクションであり、登場する人物、地名、団体名などはすべて架空のものです。
玩具などで叩く、投げつけるなどの行為は大変危険です。
玩具の使用は用法を守り、安全な遊びを心がけましょう。
直撃を受けた洲葉は苦しそうにユラリと立ち上がる。だがその顔から滲み出る勝利を見据えた表情は変わらない。
「『スピリットエヴォルブ』…。しかし火嵐琉樹、例えどれだけ圧倒的なパワー、スピードを発揮したとしても、その疲弊した状態では、あと一度でも私のトラップに引っかかれば…、終了。つまりは、勢いだけではどうにもならないほど、私の勝利、既に…、確定ということ…!」
「でもよォ…、やっと来たみたいだぜ?俺の勝機が…!」
琉樹は、ここで初めて笑みを零す。
「俺の周りを…、屋上の床面を見てみろよ…!」
だが床面はなんの変哲も無いように見える。 呆れ返る洲葉。
「これは笑止…、それ…ハッタリ。」
「床に俺のメンコが何枚も落ちたままになってるよな…? あれは『落ちて』んじゃねぇ。『落として』んだよ…!」
「ほう…?」
興味深そうな顔をする洲葉、それは余裕の現れであろうか?
「俺は、お前のトラップ技に引っかかるたび、その場にメンコを1枚落としていた。そして、闘いながらお前が俺の落としたメンコ付近に新しいトラップを張らないかどうか警戒し続けていた…。」
「………?」
「つまり、床面のメンコを落としてる場所にはトラップは存在しねぇ…。これは俺の印…、印が落ちてる範囲は俺にとっての安全地帯であり陣地…! そして今、俺の陣地はお前を倒すのに十分なだけ広がっている!!
…洲葉、俺は勢いだけでどうにか出来るなんて最初から考えちゃいねぇよ!」
良囲、空珠は呆然と呟いた。
「…アイツ、そこまで考えて戦ってたってのかい…!」
「いつもは考えなしにファイトしてばっかりやけど、いざという時にここまで冷静になれるんか、彼は…!」
空珠は、ファイト前、琉樹が怒りに取り憑かれ構えてもいない洲葉に突然殴りかかろうとしたものの、直前で拳を止めた光景を思い出す。もしかすると琉樹には、ここぞという場面で冷静になれる何かが在るのかもしれない…
そのとき、洲葉は小さな声を上げ笑いを吹き出す。
「フフフッ… ククククッ… ハッハッハッハッハッハッ…、少しは頭を使う。」
そして、マントを広げ高らかに指摘を行う。
「しかし、所詮それ…、Z軸の無い二次元的エリア!忘れたか?トラップは空中にも設置済み!貴様の言う陣地は床面のみ。ここから、床面のその範囲内のみの立ち回りで、三次元戦闘を行わず私に勝つこと… それ即ち不可能!」
だが琉樹、退かず!
「お前に勝つには、二次元で十分なんだよ…!!」
洲葉は多きく飛び上がり、空中より何枚ものトランプを連続で投げ降ろす!琉樹はそれを前後左右のフラットな動きのみで次々と回避!
「ハハハァー!! 戯言を! 三次元高機動戦闘を得意とする爆撃人よ!! 自らが一方的にトップアタックを受ける気分… 如何かァ!!」
しかし、洲葉の連投が一瞬止まった瞬間、琉樹は二枚重ねにした四束のメンコ、計八枚を、眼前に正方形を描く様、宙に並べる。
「ブレイズランサーァアアアア!!」
四束のメンコが轟音を上げるともに重なった二枚のメンコの接触面より衝撃波が発生!同時に直線的な爆炎が四条の槍となり、一直線に洲葉に向け伸びる!それを見た良囲は驚きの声を上げる。
「『指向性の爆炎』、まさか!!?」
四つの爆炎の槍は洲葉を囲み、更に有視界を超えて伸びる!!
「俺はトップアタックが得意だ。だから逆に、お前が俺の頭上を奪えば、必ず油断し、一瞬気が緩むと思った。だからその瞬間を狙って捉えた…!」
「なっ…!!?」
――全て計算していた!?
「この状況は、もう捕らえているって事なんだぜ…、洲葉!!」
琉樹の眼前の四束のメンコが円を描き高速回転!それに合わせ爆煙の槍も洲葉を囲み、炎を撒き散らし高速回転を始める!
「琉樹のヤツ、あの技をやる気か・・・!」
「あの技!?」
「ああ、『指向性の4本の爆炎の糸』を編んで『重ね合わされた筒状のバネ』とすることで、何条にも均等に折り重なったホビー魂が『多重弾性均一開放による時間的無差異連鎖爆発』を起こし、全てを飲み込む大爆炎となって開放されるらしい…。今まで一度も成功してねぇ技だが、今の琉樹なら…!」
槍の回転速度が上昇し、だんだんと真っ直ぐだった槍が歪んでゆく!
「 そ の 炎 は 更 な る 爆 炎 を 呼 ぶ 火 種 ! ! ! ! 」
回転する四本の槍は螺旋状となり、内部の洲葉を巻き上げながら垂直方向に立ち上がり、竜巻へと変化!!
同時に、竜巻に巻き上げられるように琉樹は錐揉み回転をしながら爆速で洲葉に向け跳び立つ!!
炎の竜巻の内部で爆炎に焼かれ、煽られ、吹き飛ばされ続けながらも、洲葉は急接近した琉樹を見て身構える…、が。
竜巻の回転に合わせるように洲葉の周りを高速で旋回する琉樹の、爆圧の如きブローラッシュが全方位より洲葉に襲いかかる!!
「 広 が れ 、 飲 み 込 め 、 何 処 ま で も ! ! ! ! 」
琉樹の渾身のアッパーブローが洲葉を高高度へ叩き上げる!! そして、竜巻の回転速度が極限まで加速!! その螺旋は『重ね合わせた4本のバネ』となる!!
「 紅 蓮 に 輝 く 爆 炎 の 嵐 ! ! ! ! 」
折り重なった爆炎の糸の全エネルギー…、遂に解放ッ!!
「 ブ レ イ ズ ダ ク ト オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! ! 」
爆炎の竜巻は大爆発を起こしさらに巨大な爆炎を呼び、雲を貫き夜空までを巻き込みその黒面を真っ赤に照らす!!!!
「 つ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ッ ! ! ! ! 」
その光景に、良囲、空珠は驚きを隠せない。
「すげぇ…! 『スピリットエヴォルブ』の爆発力を最大限に活かしてやがるぜい!」
「この精神波と余剰熱…! 推定秒間エネルギー放出総量は局部銀河群蒸発級水準レベル…!? 規格外や…!」
それは正にそう…、言葉に表すれば一目瞭然の如き規格外!
驚きなど隠せずして至極当然!
其れ、全てを焼飲せし巨大なる閃光!!!!
…そして、『ブレイズダクト』に目を奪われる者がもう1人。廃ビル屋上より更に上空に浮かぶヘリコプターから外に身を乗り出す1人の少年…、聖!
「聖様ァ! 様お辞め下さい!! 危険です!!」
ヘリを操縦しつつ注意を促す燕尾服の男。だがしかし、爆炎の嵐に見とれた少年、聖の耳にその言葉は届かなかった。火の粉を被りつつもじっとそれを見続けている。
「――ぐううううううう…!!」
『ブレイズダクト』内部で炎に焼かれ、そのダメージにより身体からホビー魂を剥離させられていく洲葉徹。
「うう…!! 私は…この私が…、負ける…?」
だが、彼はその事実を認めようとはしない。認めるわけにはいかないのだ!
「否…!拒否…!断固拒否…!! 私の敗北など……滅!! 勝利こそ『真』『正』『美』…、敗北こそ『偽』『悪』『醜』…! そう、敗北は『罪』、私は…私はあの時の『罪』を…,
だからこそ数多の勝利のその先へと…、それ故に… それ故に…
私の存在そのものが、勝利の必然のそのなかにィイ!!!!」
『激戦炸裂ホビースピリット!!』
次話も見てくれよな!!
ホビーファイト… スピリット・・・
クラーーーーーッシュ!!!!




