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激戦炸裂ホビースピリット!!  作者: 本文・挿絵・管理『ENMA.STATE レベル2』  協力『ジオラマ偶像』
プロローグ・その他
1/29

小説の前には登場人物を紹介するのが様式美らしいのでいきなり一気に人物を集約します!

『激戦炸裂ホビースピリット!!』登場人物・動物などの一覧的な何か!

 


 登場人物のプロフィールには、古典的様式美に乗っ取りパラメーター的な何かを付随させるという様式美を重んじるパラメーター用語の様式美的な解説です!

  

 ◯格闘圧力

  :格闘系の技の重さ、威力など、守りを打ち崩していく能力の平均値です

 ◯格闘精度

  :格闘系の技の速度、誘導、直撃性など、火力効率の平均値です

 ◯格闘展開

  :格闘系の技の範囲、拡散、連打、複雑さなど、機動制限力や牽制力の平均値です

 ◯射撃圧力

  :射撃系の技の重さ、威力など、守りを打ち崩していく能力の平均値です

 ◯射撃精度

  :射撃系の技の速度、誘導、直撃性など、火力効率の平均値です

 ◯射撃展開

  :射撃系の技の範囲、拡散、連射、複雑さなど、機動制限力や牽制力の平均値です

 ◯格闘防御

  :格闘攻撃の衝撃に耐える能力、及び被弾を浅く抑える能力の平均値です

 ◯射撃防御

  :射撃攻撃の衝撃に耐える能力、及び被弾を浅く抑える能力の平均値です

 ◯格闘回避

  :格闘攻撃を避ける能力、及び被弾を狭く抑える能力の平均値です

 ◯射撃回避

  :射撃攻撃を避ける能力、及び被弾を狭く抑える能力の平均値です

 ◯平均速度

  :立ち回り全般における機動力、移動力の平均値です

 ◯微細機動

  :初速、加速、制動、旋回、慣性制御など、小回り能力の平均値です

 ◯最速補正

  :最速移動時、全速力移動時などの速度の伸びの平均値です

 ◯継戦耐久

  :ホビー魂の保持力。継戦不可(スピリットダウン)までの許容ダメージの平均値です


 ◯琉樹達3人組

 火嵐(ひがらし) 琉樹(りゅうき) 『爆撃人(ばくげきんちゅ)/投火竜(とうかりゅう)

 ファイターモチーフ:翼竜、航空爆撃機、炎と煙

 原案:『メンコ遊びを見てたら空爆を連想した』

 性別:男性

 使用ホビー:メンコ数十枚

 ホビー名:爆炎黒煙(ばくえんこくえん)

 メーカー:なし、ハンドメイド


 元気の良い男子。大抵いつも豊武良囲、藤・帝冠・空珠とつるみホビーファイトや食べ歩きをしている。考えなしな行動が多く、それはファイトスタイルにも現れている。だがなぜか、怒る、焦るなど平常心を失っているときの方が頭が良く回る。が、やはり基本は考えなしであり、彼のホビー技の技名はどれも何の捻りもないネーミングで占められている。よく言えばイメージしやすい、悪く言えば安直なネーミングである。考えず動き、考えず喋る分かりやすい人物。何も考えず動き回る平常心の琉樹と、平常心を失ったときに見せる頭が回る琉樹、どちらが本当の琉樹なのかは彼自身分かっていない。 いや、きっとどちらも本当の琉樹なのだろう、人の心は言葉で言い表せるほど単純ではないのだろうから。

 「メンコ」使いの高機動範囲攻撃型ホビーファイター。両腰のホルダーより長方形型のメンコを取り出し両手に持って戦う。主な攻撃手段は、メンコによる打撃や投擲など。格闘は軽めだがスピーディな技が多く、射撃は精度に難があるが広範囲を一気に攻撃できる技が多い。

 運動性能は平均以上。移動速度は勿論速いが、それよりも瞬発的な加速を重視しており非常に小回りが利く。自身の判断力の甘さも、この瞬発的な回避で補っている。

 鋭角的な軌道と3次元的な立ち回りから放たれる爆炎攻撃は『翼竜の火球』や『爆撃機の投下爆弾』に例えられる(自分で例えているんですがね!)。

 ファイトスキル9段階評価

 (あくまで本人によっての得意不得意基準であり総合的なファイト能力とは無関係)

 ◯格闘圧力:2 ◯格闘精度:5 ◯格闘展開:4

 ◯射撃圧力:7 ◯射撃精度:2 ◯射撃展開:6

 ◯格闘防御:3 ◯射撃防御:2

 ◯格闘回避:8 ◯射撃回避:7

 ◯平均速度:6 ◯微細機動:8 ◯最速補正:3

 ◯継戦耐久:5



 豊武(とよたけ) 良囲(らい) 『江戸の雷神』

 ファイターモチーフ:雷神、稲と米と稲妻、寿司、江戸、雷門、江戸硝子、制圧

 原案:『番長な米男と紳士な麦男のバディものってカッコイイかも!』

 性別:男性

 使用ホビー:半透明のガラス製おはじき数十個、展開力より火力重視ならビー玉

 (『米粒』をイメージできるホビーなら何でも扱えるが、BB弾やビーズなど軽すぎるモノだと手の汗でくっ付いて使いづらい。by:作者の体験談より)

 ホビー名:素舎利・軽盤 (そじゃり・けいばん) 素舎利・重玉 (そじゃり・じゅうぎょく)

 (商品名ではなく良囲自身による命名。ホビーを寿司のシャリにたとえるなら、それはホビー魂を纏わせる前の、何も纏っていない【素のシャリ】という意味。)

 メーカー:株式会社ティーエイチユー


 風貌、喋り口調、性格共に典型的な江戸っ子。義理人情に厚い。実家は寿司屋「寿司処(すしどころ)(かみなり)」。寿司職人の修行の為か、非常に器用。男子ではなく男児、男ではなく漢である。いわいる番長的な風格があり、後述の空珠とあわせて『番長と紳士』という好対照な二人。羽織った和服の背中に大きく書かれた一文字は、「雷」と「男」の2文字を「田」の部分でつなぎ合わせた造形漢字である。

 多数のホビーをフィールドにばら撒き対空させた後に、両手からさらにホビーを様々な様式で撃ち出し、ばら撒いたホビーを足場にした跳弾を駆使して攻撃する多角弾幕型ホビーファイター。その圧倒的な射撃制圧力で相手の動きを制限し、追い詰め、追い込んでいく。ホビーそのものを米粒、それに込めるホビー魂を酢に例え、射撃の軌道をネタと呼ぶ。

 後述の空珠は、打ち独楽により風を操り、その風を『小麦粉』に例える。ホビーを『米』に例える良囲と、風を『小麦粉』に例える空珠はホビーに対する考え方も好対照なのである。

 一発一発に込められたホビー魂は少量であるため攻撃圧は少ないながら、その多角的な跳弾と圧倒的な精度により、相手に多くのプレシャーを与え深いヒットを次々とたたき出すため、実質的な火力はスペック以上といえる。自身の機動傾向は地上戦寄り。地対地はもとより、地対空も得意とする。

 器用なためかBB弾、数珠玉など「米粒をイメージできるモノ」ならどんなホビーでもそれなりに扱えるが、手の汗で手のひらや指にくっ付いて使いづらかったりする。おはじきやビー玉の硝子製という適度な重みが重要なのかもしれない。

ファイトスキル9段階評価

 (あくまで本人によっての得意不得意基準であり総合的なファイト能力とは無関係)

 ◯格闘圧力:3 ◯格闘精度:2 ◯格闘展開:1

 ◯射撃圧力:3 ◯射撃精度:9 ◯射撃展開:7

 ◯格闘防御:6 ◯射撃防御:7

 ◯格闘回避:2 ◯射撃回避:3

 ◯平均速度:3 ◯微細機動:6 ◯最速補正:3

 ◯継戦耐久:7



 (ぶじ)帝冠(ティカム)空珠(クーシュ) 『浪速(なにわ)の風神』

 ファイターモチーフ:風神、麦畑と小麦と風、石臼、浪花、空襲、ミサイル

 原案:『番長な米男と紳士な麦男のバディものってカッコイイかも!』

 性別:男性

 使用ホビー:打ち独楽5つ、打ち独楽用の鞭1つ

 ホビー名:GRANO DI PREGHIERA (グラーノ・ディ・プレギエラ)

 メーカー:不明、貰い物。企業ロゴがないため、ハンドメイドだと思われる。


 落ち着いた雰囲気を漂わせる男子。冷静で物腰の柔らかな紳士。前述の良囲とあわせて『番長と紳士』という好対照な二人。喋り方は、日本の関西地方独特のなまりがある。料理が趣味であり、しばしば試作料理を作っては仲間に振る舞っている。特に、「ピッツァ」と「お好み焼き」を合体した創作料理は何度も試作を繰り返しており、その味は仲間達からの評価も高い。

 上記の豊武良囲とは、ホビーファイトだけでなく、料理の腕においてもライバル関係である。

 紳士的な物腰に隠れて分かりづらいが実は意外と好戦的な面がある。琉樹、良囲、空珠の3人の中では、琉樹いわく「一番ホビーファイトにハマっている」と言われており、戦術の研究や技の開発に余念がない。

 鞭で叩いて回転力を与える独楽(こま)、「()独楽(ごま)」で戦う高火力型ホビーファイター。あまり積極的に大振りな攻撃を行わず守りに徹し、相手の動きに目が慣れてきた辺りで一気に攻勢に転じる戦術を好んで行う。

ファイトスキル9段階評価

 (あくまで本人によっての得意不得意基準であり総合的なファイト能力とは無関係)

 ◯格闘圧力:6 ◯格闘精度:4 ◯格闘展開:4

 ◯射撃圧力:7 ◯射撃精度:3 ◯射撃展開:4

 ◯格闘防御:2 ◯射撃防御:2

 ◯格闘回避:5 ◯射撃回避:4

 ◯平均速度:4 ◯微細機動:2 ◯最速補正:7

 ◯継戦耐久:3



 ◯真奈達3人組

 水乃(みずの) 真奈(まな) 『トビウオマーメイド』

 ファイターモチーフ:トビウオ、人魚、水流

 原案:『水は形を変えてどこにでもある!水のような汎用性と拡張性を両立させよう!』

 性別:女性

 使用ホビー:大型ウォーターガン2つ、小型ウォーターガン2つ

 ホビー名:(大型)FLOURISH FIN (フローリッシュ・フィン)

 (小型)「忘れた。」

 メーカー:(大型)エキサブルーム株式会社。

 (小型)「忘れた。」


 ややめんどくさがりで不真面目な面があるものの、非常に友達思いであり人付き合いはかなり良い。口が立ち、交渉や説得が得意で世渡り上手な女子。洒落た響きにたいして憧れがり、ホビー技の技名に、お洒落感がある。強力な技ほど造語の構造を複雑にする傾向があり、名前の由来がわかりづらくなり、 名付けた本人でさえ由来をよく覚えていない。

 火力の高いライフル型2丁と取り回しに優れるピストル型2丁、計4丁の「ウォーターガン」を扱う。あえて戦術傾向をたとえるなら高機動中距離射撃戦寄りファイターだが、格闘、射撃、牽制それぞれを満遍なくこなせるオールラウンダーでもある。押し付けることのできる特化した強みはないが、狙われる弱みもない。あらゆる状況に対応できる過不足のない各種技と、全般的に高水準なスキの無い足回りによって、器用貧乏ながらも工夫次第であらゆるファイターの弱点を突き有利にもっていける、高い汎用性と戦術拡張性を持つ。

 余談だが、大型ウォーターガン、フローリッシュ・フィンはポリプロピレン製だがトビウオボディの「目」にあたる部位は、キズが付きにくく光沢のあるポリカーボネード製のパーツに改造してもらってある。

ファイトスキル9段階評価

 (あくまで本人によっての得意不得意基準であり総合的なファイト能力とは無関係)

 ◯格闘圧力:4 ◯格闘精度:5 ◯格闘展開:4

 ◯射撃圧力:3 ◯射撃精度:6 ◯射撃展開:4

 ◯格闘防御:4 ◯射撃防御:4

 ◯格闘回避:4 ◯射撃回避:6

 ◯平均速度:8 ◯微細機動:5 ◯最速補正:4

 ◯継戦耐久:5



 戸松(とまつ) 巴心(ともこ)

 原案:『ホビーファイターじゃない人物の視点も必要かも』

 性別:女性


 大人しくあまり自分の意見を言わない女子。学園内での水乃真奈の友人。真奈に対して内心では「ウマが合わない」と思うことも多いが、真奈に会話を合わせることが多く、本当の気持ちはあまり出さない。ホビーファイトはやっていないらしい。



 虹衣雫(にいだ) 彩祐佳(さゆか)

 ファイターモチーフ:ゼラチンと洋菓子、 (にかわ)と染料、鯨

 原案:『おっきくしたスライムでブン殴って押しつぶす!これは強そう!』

 性別:女性

 使用ホビー:スライム3つ

 ホビー名:(水色)ラズール (桃色)コスモ (黄色)パライソ

 メーカー:なし、ハンドメイド。

 (「片栗粉、ゼラチン、食紅、以下省略をニーダー(撹拌混合機)で混ぜて出来上がり」とのことだが詳細は秘密。食べることも出来るそうだが、他の人は気持ち悪がって食べないため味は本人しか知らない。)


 水乃真奈の友人。性格が真逆な真奈と巴心に挟まれている人。人の和を保つ主義であり、真奈と巴心の友好関係が良好なのは、彼女のニカワばりの接着力ゆえ…かもしれない。やや理論派で、何事にも『理由』を求めるタイプ。

 余談だが、眼鏡は遮光のためか少し白い色のついたレンズが使われている。

 実家は洋菓子店『パフューム・パレス』。『砂糖控え目な香る味わい』を掲げる本店では、フルーツをはじめとする様々な食材の組み合わせを追求した香り高い味わいが特徴。

 使用ホビーは『ラズール』『コスモ』『パライソ』と名付けられた3つの『スライム』。スライムは変幻自在に動き、盾となり矛となり、相手を捕らえ、押し潰す。そのパワフルなファイトスタイルは、『回避戦』に持ち込まれるとやや不利だが、『削り合い』となれば圧倒的な攻撃、防御、展開力により、ゴリゴリと削り勝つことができる。

 余談だが、使用ホビーのスライムは、一応食べることが可能だが、味は不明。

 また彼女の普段着は全て、非常に肌に優しい天然素材…、それも食べれるほどの天然素材らしい。シャツに至っては染料まで可食の天然素材を使い自分で染めたらしいが、「『理由』を考えるヒマも無く色落ちしていく」とのこと…。


ファイトスキル9段階評価

 (あくまで本人によっての得意不得意基準であり総合的なファイト能力とは無関係)

 ◯格闘圧力:7 ◯格闘精度:2 ◯格闘展開:8

 ◯射撃圧力:7 ◯射撃精度:2 ◯射撃展開:7

 ◯格闘防御:8 ◯射撃防御:9

 ◯格闘回避:2 ◯射撃回避:2

 ◯平均速度:2 ◯微細機動:3 ◯最速補正:4

 ◯継戦耐久:9



 ◯琉樹と真奈のクラスメイト達

 針嶌(はじま) (れい)

 ファイターモチーフ:エイ、斧

 原案:『エイって、斧みたいな形してるなぁって思った。』

 性別:男性

 使用ホビー:ゲイラカイト

 ホビー名:STING RE PEER (スティング・レ・ピア)

 メーカー:株式会社フクチ堂


 ややチャラチャラした軟派な男子で『メンズタックル』というファンション誌を愛読している。判断力や頭の回転は良い方であり、なんだかんだで頑張り屋さん。『カッコいい俺様』を目指し、そのために頑張る。努力家かつ理想主義者なチャラい男。

 『ゲイラカイト』を使うホビーファイター。ゲイラカイトを斧のように振るったり、遠隔操作して突撃させたりする『リモートスタイル』。上に乗り高速飛行しながら脚で蹴るような動作でゲイラカイトを振り回し攻撃する『ライディングスタイル』を使い分ける、スイッチタイプのファイター。ゲイラカイトは非常に高速で飛行可能であり、リモートスタイルでの圧倒的速度の射撃攻撃と、ライディングスタイルでの速力を生かした強力な突撃格闘攻撃を合わせ持つ。

 (あくまで本人によっての得意不得意基準であり総合的なファイト能力とは無関係)

ファイトスキル9段階評価

 ◯格闘圧力:5 ◯格闘精度:3 ◯格闘展開:2

 ◯射撃圧力:7 ◯射撃精度:5 ◯射撃展開:5

 ◯格闘防御:5 ◯射撃防御:4

 ◯格闘回避:4 ◯射撃回避:6

 ◯平均速度:4 ◯微細機動:3 ◯最速補正:8

 ◯継戦耐久:4



 吉律(きりつ) 愿冶(げんや)

 ファイターモチーフ:鉱物 宝石

 原案:『風紀委員といえば石のようにお堅いイメージ!』

 性別:男性

 使用ホビー:彫刻刀。

 (ファイト中に自身のホビー魂を固形化し、彫刻刀で削り出し、様々な物体や生物を生み出す。彫刻刀を攻撃や防御に使用するわけではない。)

 ホビー名:吉律彫刻刀

 メーカー:自宅の工場


 生真面目でくちうるさい風紀委員。ルール、規則、時間といったものをしっかり守る、非常に真面目な人物。お堅いイメージに反して、意外にも架空の武器や生物、伝承に詳しいという面がある。また【宝石言葉】にも詳しい。

 外側はお堅く取っ付き辛いが、頭の中はファンタジスタ。

 実家はハサミやナイフなどを製造する金物工場。

 『彫刻』で戦うホビーファイター。ファイト中に自分自身のホビー魂から様々な物体を生み出すことが出来るため、戦況に応じた多彩な戦いが可能。生み出す物体はかなりの質量を持ち、重く硬い攻撃を繰り出すことができる。生み出した物体は元々は彼自身のホビー魂が元になっているため、彼がホビーファイトを終了すればそれらは消滅する。

 一見すると、『スライム』を様々な形に変化させ戦う虹衣雫彩祐佳(※上記参照)と似たファイトスタイルに思える。しかし、彩祐佳のスライムが弾力性、柔軟性、流動性、粘着性を駆使するのに対し、愿冶の彫刻は硬質性、高剛性、堅牢性、重量性などを特徴としており両者のスタイルはむしろ真逆であると言える。

 彫刻は果たして『ホビー』なのか微妙なラインだが、細かいことを気にしてはいけない。

 


 ◯他学園の軽音部所属チーム・ラブアワーハンズ

 ショウ

 ファイターモチーフ:醤油

 原案:『なんか、喋ってるだけで面白い人とかイイかも!』

 性別:男性


 「ラブアワーハンズ」のリーダー。ギター担当。たまにヴォーカルも担当。成績優秀で非常に頭が切れ、そこそこリーダーシップを発揮できる醤油顔の美男子。ただ、つまらない話を無駄にややこしい言い回しを織り交ぜ、長々と話し続けることがあるのが玉にキズ。一度話し始めると止まらない。

 上記の針嶌玲とは友人どおしであり、たまに出会ってはホビーファイトをすることもある。



ミソラ

 キャラクターモチーフ:味噌

 原案:『ブレない人はカッコイイかも!』

 性別:女性


 同チームのベース。たまにヴォーカルも担当。常に冷静で何事にも動じず焦らず、容姿端麗な味噌顔は決してブレない。頭の回転はかなり良いがそれを表に出そうとはしない。ホビーファイトをやっている様子はないが、なぜか戦術的な目線でホビーファイトの様子を語ることがある。

 ショウとの付き合いは長く彼の「ややこしい言い回し」を理解できる。だが、ショウの言葉はややこしいのみに留まらす、圧倒的なつまらなさを併せ持っている。そのため彼女はショウの言葉の中でも特に興味のない内容に対しては、冷ややかな反応で暗に皮肉っている。ショウを皮肉りつつも、会話内容についていけることから考えて、意外と似た者同士なのかもしれない。



スー

 キャラクターモチーフ:酢

 原案:『無口な人はカッコイイかも!』

 性別:男性


 同チームのキーボード。前髪がで両目が隠れている。酢顔だけに素顔は分からない。酢顔だけに素顔!酢顔だけに素g…



 シオン 本名:久楽迕(くらで) 詩音(しおん)

 ファイターモチーフ:塩 ハーピー 豆腐 箕輪の蕎麦 釧路の蕎麦

 原案:『射撃を捨てて、他のスペックに全部つぎ込んでみた!』

 性別:女性

 使用ホビー:紙鉄砲8つ

 (予備としてさらにいくつか携行している)

 ホビー名:Sure pal now (スパルナ)

 メーカー:ツツダトイズ株式会社


 同チームのメインヴォーカルを担当する塩顔の女子。楽器と溶け合うような素晴らしい歌声を持ち、楽器に会った最適な声色を使い分けることができる。その反面アカペラは苦手らしい。自分の好きな歌手、俳優である『後藤クライド)』や『SIX気風~シックスキップ~』(※下記参照)の名前をもじって技名にしたりしてる人。

 両足または両手で8つの紙鉄砲をかぎ爪のように装着して戦うホビーファイター。両足にホビーを保持する『ハーピースタイル』は攻撃圧力、攻撃範囲、移動速度に優れ、両手に保持する『セイレンスタイル』は攻撃速度、攻撃精度、小回りに優れる。2つのスタイルを切り替えながら戦うファイターだが、そのどちらもが格闘に特化した特異なファイターである。

 彼女のホビー魂は放った途端急速に空間に溶け出すという特殊な性質があり、ホビー魂を飛ばしても『柔らかい』ため至近距離でもなければ殆どダメージを与えられず。実質的に射撃による与ダメージ手段を持たない。しかし、この性質を利用した彼女の機動能力は誰も追いつけない最大の武器となっているのだ。

ファイトスキル9段階評価

 (あくまで本人によっての得意不得意基準であり総合的なファイト能力とは無関係)

 ◯格闘圧力:8 ◯格闘精度:5 ◯格闘展開:6

 ◯射撃圧力:1 ◯射撃精度:1 ◯射撃展開:3

 ◯格闘防御:6 ◯射撃防御:7

 ◯格闘回避:3 ◯射撃回避:3

 ◯平均速度:7 ◯微細機動:5 ◯最速補正:?

 ◯継戦耐久:7



 サトル

 ファイターモチーフ:砂糖 蜘蛛

 原案:『三次元射撃はロマンでカッコイイかも!』

 性別:男性

 使用ホビー:糸電話2つ

 ホビ―名:蟻象糸疣 (ジェネラルスレッダー)

 メーカー:サンズヤード株式会社


 同チームの砂糖顔のドラム。格闘のセンスを買われ、ワルな先輩にそそのかされてワルな日常を送った時期が短期間あり、喧嘩や抗争のなかで額に大きな傷を残した。顔にキズが残っていること自体は気にしていないが、周りから怖い人間だと思われるのが怖いためヘアバンドで隠している。ワルな日々で身に付けた『喧嘩技』を使える為、素手の状態でも体に精神エネルギーを纏わせ、色々な攻撃を繰り出すことができる。しかし『喧嘩技』は相手の精神エネルギーを削り取ることではなく、大きな苦痛や肉体への損傷を与えることに特化した技術であるため、それをホビーファイトの中で使うことは決して無い。

 右手に装備した2対の糸電話を自在に操り、カップ部分からホビー魂の光弾を放つ。高い集中力と空間把握能力により変幻自在の全方位射撃を展開することができる。『喧嘩』では頭突系の技が得意であっため、頭部からホビー魂を操作する適正があると彼は考えた。そのためホビーファイトを始めた当初は「拡張された中枢神経」をイメージし、糸電話を頭に装備した時期もあった。ただ本人は「見た目がダサい」と思い右手に装備する形に落ち着いた。


ファイトスキル9段階評価

 (あくまで本人によっての得意不得意基準であり総合的なファイト能力とは無関係)

 ◯格闘圧力:6 ◯格闘精度:3 ◯格闘展開:2

 ◯射撃圧力:4 ◯射撃精度:6 ◯射撃展開:6

 ◯格闘防御:5 ◯射撃防御:3

 ◯格闘回避:5 ◯射撃回避:6

 ◯平均速度:4 ◯微細機動:6 ◯最速補正:3

 ◯継戦耐久:6



 ◯未分類の人物など

 (ひじり)

 ファイターモチーフ:蛇

 性別:男性

 使用ホビー:パンタグラフマジックハンド

 ホビー名:複合差圧稼働式多層鱗状平滑骨格試験運用型連菱式伸縮斧槍(ふくごうさあつかどうしきたそうりんじょうへいかつこっかくしけんうんようがたれんひつしきしんしゅくふそう) クリューサーオール

 (形式番号:MP/SSCAJ-EX)

 メーカー:神山帝政大学付属総合技術研究所


 寡黙で小柄、得体の知れない雰囲気を放つ。パンタグラフマジックハンド使いのホビーファイター。そのホビーは、通常のパンタグラフマジックハンドには存在しない特殊な機構を試験的に内蔵しており扱いが難しく、聖にしか振るうことができない。使い方を誤れば反動により、腕部や肩部に激痛が走ることがある。そうでなくても、このホビーを全力で振るい続ければ筋や骨格、そして精神エネルギーを肉体に流す役割をもつ神経などにダメージが蓄積し慢性炎症を引き起こし、神経の痛み、知覚鈍麻,運動麻痺に蝕まれる危険性を持つ。



 赤燕尾の男

 ファイターモチーフ:星座

 性別:男性

 使用ホビー:ブーメラン2つ

 ホビー名:弐拾陸式可変結合汎用迫撃投擲棍(にじゅうろくしきかへんけつごうはんようはくげきとうてきこん) ノーザンフラグメント

 (形式番号:B/2DC-SCG26GM)

 メーカー:神山帝政大学付属総合技術研究所(自分で少し手を加えカスタマイズしている)


 ワインレッドの燕尾服を纏う執事。体格が良く容姿端麗。陸海空、様々な乗り物を運転できる。ブーメラン使いのホビーファイターでもある。



 ベレロポーン

 赤燕尾の男の愛馬。非常に美しい毛並みを持っている。



 洲葉(すよう) (とおる) 『美のホビーコレクター』

 ファイターモチーフ:怪盗、罠

 原案:『設置キャラはカッコイイ!』

 性別:男性

 使用ホビー:トランプカード1~2セットほど

 ホビー名:特になし

 メーカー:エムジュエム株式会社


 「トランプ」使いの美男子ホビーファイター。『ホビー狩り』と称し、多くのホビーファイターからホビーを奪い取ってきた。ホビー魂を纏わせたトランプをトラップとして場に設置しての時間差攻撃が得意。トラップ攻撃と本人の攻撃による複合攻撃は、ときに思わぬ火力をみせる。

ファイトスキル9段階評価

 ◯格闘圧力:3 ◯格闘精度:4 ◯格闘展開:3

 ◯射撃圧力:4 ◯射撃精度:6 ◯射撃展開:9

 ◯格闘防御:3 ◯射撃防御:3

 ◯格闘回避:5 ◯射撃回避:6

 ◯平均速度:4 ◯微細機動:5 ◯最速補正:4

 ◯継戦耐久:6



 後藤(ごとう) クライド

 性別:男性


 カリスマ男性歌手、アーティスト、タレント。日本を中心にファンが多い。また、一流の五感と知識を持ち、バイオリンの演奏を聴けばバイオリンの価値が、ワインを飲めばワインの価値が、生け花を見れば生けた人物の力量がわかる。別名ファーストクラスセレブリティまたはファーストクラスエンターテイナー。

 上記のシオンのホビー技『伍徳RIDE』の名前の由来となっている。



 SIX気風~シックスキップ~ (グループ)


 若手の男性6人からなるアイドルグループ。コンビユニット【SIX】と4人のユニット【気風】が合体し、結成された。【SIX気風】は『第六感に訴えかける心意気』を意味している。歌、ドラマ、バラエティと幅広く活動するポテンシャルとバイタリティを併せ持っている。こちらも日本を中心にファンが多い。

 またメンバー全員が『クワッドスケート』使いのホビーファイターでもあり、『クワッドスケート』による超高機動高旋回型ライブパフォーマンスが最大の特徴。

 上記のシオンの移動様式『真空SKIP』の名前の由来となっているほか、シオンが足にホビーを装備しようと発案したのも彼らの影響によるもの。



 磨機(まき)(こう)

 ファイターモチーフ:空軍

 原案:『戦闘機描きたい!』

 性別:男性

 使用ホビー:戦闘機のプラモデル5つ

 ホビー名:LK-18W/RAUBVOGEL (ラプフォーゲル)

 メーカー:オキノモールド株式会社


 5機の「戦闘機のプラモデル」を使うホビーファイター。手先が器用であり、頭の回転が非常に速く、工学系の知識を豊富に持っている。典型的な戦術、頭脳系のファイトスタイルを得意とし、データ収集や入念な戦術に重きを置くが、データに無い事態に遭遇しても焦ることなく即座に対応してみせる。それは『想定外の事態に狼狽えて敗北』という事は既に何度も経験しているためである。彼の操る5機の戦闘機のホビーは徹底的に効率化したマニューバを舞いながら時間単位あたり最大級の飽和火力を一気に相手に叩き込む。



 磨機(まき)(そら)

 原案『戦闘機を描いたらロボットも描きたくなりますよね?』

 ファイターモチーフ:動物 駄菓子 昔話

 性別:未てi・・・ 不明

 使用ホビー:ペットロボット3体

 ホビー名:(兎型)ワラビモート (鮫型)ザラメーク (亀型)カルメット

 メーカー:リノサイクル株式会社


 3体の「動物的雰囲気のペットロボット」を使うホビーファイター。兄の磨機鋼と同じく頭の回転が非常に速い。工学系の兄とは違い、生物学が得意であり、様々な生物の生態や医学的な知識に詳しい。ホビーファイトを始めた当初は、動物の模型をファイトに使おうと考えたが、関節を動かすような構造になっていなかったため、「動くことを想定して作られた」ペットロボットの使用を兄に勧められ自身のホビーとした。

 ペットロボットは本来なら内部バッテリーの電力で稼働するモノである。しかしホビーファイトのルール上【バッテリーなど、本人由来によらないエネルギーは使用してはならない】ため、3体のペットロボットのバッテリーを取り外し、自身のホビー魂のみで稼働させている。

 表面の手触りは、世界有数の電機メーカーであるリノサイクルの最先端技術により【触れた者の神経に特殊な電流を流すことで、まるで本物の生物に触れているかのような感覚】を再現する機能があり。

ワラビモートはふわふわラビット、わらび餅肌

ザラメークはざらざらシャーク、ざらめ肌

カルメットはしっとりタートル、カルメ肌

が再現されている。



 ◯火嵐(ひがらし)

 火嵐(ひがらし) 輝樹(てるき)

 性別:男性


 火嵐琉樹の兄。物静かで落ち着いた性格。



 火嵐(ひがらし) 立造(りゅうぞう)

 『高覇伝説級玩具創造者(ハイパァレジェンドクラスホビークリエイター)』

 性別:男性


 火嵐輝樹、琉樹の祖父であり、天才的なホビー製造製作を持つホビークリエイターである。

 記憶を無くしており、立造という名も本当の名ではない。自身の名前に関しては、僅かに曖昧な発音を思い出せるのみである。彼が曖昧ながらも思い出した名前の発音に、『立てる』『造る』の意味を込めて立造という文字を当てはめた。色々と謎の多い祖父であるが、ホビークリエイターとしての技術は『(ハイ)』・・・否ァ! 『高覇(ハイパァ)』・・・そう! 高覇伝説(ハイパァレジェンド)と呼ばれる域にたっしており、ホビークリエイト界隈においてその名を知らない者はいない。



 火嵐(ひがらし) 灯華瑠(ひかる) 『燈火龍(とうかりゅう)

 ファイターモチーフ:糸、龍、炎

 性別:女性

 使用ホビー:あやとり

 ホビー名:紅天結(べにぞらのむすび)

 メーカー;火嵐立造による特注の一点物


 火嵐輝樹、琉樹の祖母。かつて、人体の精神の核の損傷を、精神エネルギーの刃や縫合剤などによって外科的に治療する「精神核外科」という分野を大きく進歩させた人物。この分野は、半世紀前は理論上でしか実現できないとされ、ノウハウも専用の器具も発達途上のなか、ドイツにおいて、彼女は初めてそれを成功させた。処置を受けたタイ出身の技術者の男性は後遺症により記憶を失ったものの奇跡的に一命を取り留め、半世紀たった現在も存命しているという。ちなみに現代は精神核外科は半世紀前と比べ遥かに発達しているため、上記のような後遺症はより少なく、軽くなっている。

 彼女は『あやとり』使いのホビーファイターでもあり、老練された圧倒的な技術を持つ。予測不可能な機動でフィールドを飛び回り、炎の糸で追い詰める。フィールドに伸びるその糸は『龍』に例えられ、彼女は【燈炎龍】の異名を持つ。

 信じがたいことであるが、ファイト中に自分や相手がフィールド内でどのように移動したのか、そして無数ともいえる炎の糸をどういう順番でどのように設置したのかをすべて記憶するという超人的な記憶力を持っている。

 齢八十ほどの高齢ながら、ファイトスキルや判断力、発想力は老いや体力の衰えを全く感じさせず、『ホビーファイトに年齢は関係ない』ことを体現する人物である。



 火嵐(ひがらし) 太樹(だいき)

 性別:男性


 火嵐輝樹、琉樹の父。



 火嵐(ひがらし) 輝実(てるみ)

 性別:女性


 火嵐輝樹、琉樹の母。


 〇日本のホビーファイト界

 ホビーファイトの分野では、大規模な大会などが開かれた実績はあまりない。戦術の幅や多彩さは世界標準と比べるとやや狭く、「日本のホビーファイターは能力はあるが、戦い方は似たり寄ったりで面白くない」と言われることもある。しかしこれは、日本では技のバリエーションを増やすより、少数の技の練度を高めることが好まれる傾向があるためであり、それゆえに一概にマイナスポイントとは言い切れない。また、工業が発達しておりホビーそのものの分野では高い技術を持つ。歴史の中で培われた特殊な技術が根付いており、炭素素材『B-carbonビンチョウ・カーボン』。表層処理技術『UMRウルシ・マルチレイヤー・ラミネート』などが有名。

 ホビーファイターの戦術やスキルは、当然個人の戦い方しだいだが、国によって、多少の「傾向」「偏り」があるといわれる(統計などに基づいているわけではない)。日本では、防御や回避など、守りに重点を置いたファイターが多いと言われることがあり、「ドイツ人は指一本で車を作れる、日本人は指一本でSAKOKU(鎖国)できる。」というジョークがある。

 総合的にみてホビーファイトが進んだ国とは言えないが、その汚名は過去のものとなりつつある。現在、一部のホビー関係者たちは日本の未来に注目している。


 〇アメリカのホビーファイト界

 ホビーファイトが最も盛んな国であり、ホビーの本場ドイツと合わせて『ホビーのドイツ、ファイトのアメリカ』と呼ばれる。

 大規模な公式大会が各地で開催され賑わっており、賞金が発生する大会も少なくない。

 ホビーファイトにおける様々な技術や戦術論がアメリカで生まれ、雑誌などによって世界各国に広まり多くのファイターに影響を与え、ホビーファイトの競技性、戦術性を大きく進歩させた。ファイターの傾向は、州ごとにかなり違いはあるものの、一般的には戦術や地形利用などの頭脳戦、情報戦を重視したファイターが多いと言われる。


 〇ドイツのホビーファイト界

 『ホビーの聖地』それがドイツである。世界有数の工業国家であることは周知のとおりであるが、ホビーの分野においても世界トップの技術力と生産力を持っている。また各都市には玩具博物館(ホビーミュージアム)が建造されている。

 ドイツの若者たちは、多くのホビーファイトを経験しながら各都市の玩具博物館を巡礼する旅を経て成長することを、ホビー産業に携わる大人になるための通過儀礼とする風習がある。この『聖地巡礼』は若者達に、ホビーとホビーファイトの歴史を胸に刻み、人にとってホビーとは何か、遊びとは何か、自分にとってホビーファイトとは何なのかを考えさせることとなる。ちなみに公共機関、交通、宿泊施設などは「巡礼者割引」などにより巡礼者を優遇していることが多い。これは、巡礼者たちとの密度の高いホビーファイトを目的として、海外から多くのホビーファイターが遠征に訪れる、言い換えれば巡礼者はある種の観光資源と言えるためである。また、巡礼者たちは大人になった後に、ドイツのホビー産業を支える優秀な人材となることも多い。

 余談だが上記の『聖地巡礼の風習』は、ドイツ伝わる『円盤伝承』という言い伝えが起源とされている。これは、『神の円盤(車輪とも歯車とも言われる)』という巨大な力を秘めた遺物を封印する旅の物語である。

 ドイツ南部の都市ミュンヘンの玩具博物館は戦争博物館としての側面もある。というのも、ドイツは約半世紀前、『世界で唯一、最初で最後のホビーファイター達による戦争が起こった地』であり、ドイツ南部は最大の激戦区となった。ホビーファイトは本来、血も流れず命も落とさないスポーツであるが、この『ミュンヘン事変』とよばれる戦争では、決して少なくない犠牲が発生した。また『ミュンヘン事変』は謎の多い戦争であり、戦争が起こった経緯やその背後関係など、多くの謎が現代においても残っている。

 ほの暗い歴史があるものの、現代のドイツ、そしてミュンヘンは美しい街並みを取り戻し、世界各地のホビーファイター、ホビークリエイター、ホビーカンパニー関係者が足を運ぶ、真の意味でホビーの『聖地』なのである。


 〇タイのホビーファイト界

 他人に干渉せず干渉されず干渉させずな気風が影響してか、非常にバラエティに富んだ様々なファイトスキルが入り乱れている国。個人個人が非常に特化した特徴的なファイトスキルを持っている。また勤勉であり、上記のようなスタイルの多彩さが影響してか、ファイター個人個人が非常に多くのホビー技を編み出しそれをファイトの中で使いこなしている。そのため海外から遠征に来たファイターは、その「個人レベルでの持ち技の数と多彩さに目を奪われる」と言われる。

 さらに、歴史の中で培われた『高度な板金技術』が存在し、それ故にタイのホビーは緻密な構造とデザインを持つモノが多い。

 またホビー魂を初めとした精神エネルギーの他、「オーラ」と呼ばれる概念が存在し、中部のチャンタブリー県では「オーラを纏いし兎」をシンボルとしている。



 〇精神力学とホビーファイト

 『精神力学(エモーショナルダイナミクス)

 エモーショナルダイナミクス、スピリットメカニズムなどと呼ばれる学問分野。人の持つ精神エネルギーが物理にもたらすエネルギーについての学問。

 思考が周囲の世界を作り、それゆえに、思考は世界を操作するという理論に基づく学問である。

 例えば、人が手を上げようと思い、そのとおりに手を上に上げるという一連動作を精神力学で解説すると以下のようになる。

 脳は「手を上に上げよう」と念じる→「手を上げよう」という精神の力が「自分が手を上げた状態」を再現し、それゆえに「自分が手を上げた状態」を形成する。

 精神エネルギーは、基本的には肉体内部において高い移送性と低減衰性を持ち、その中でも神経が最も精神エネルギーが流れやすいとされる。逆に空気中においてはその減衰は大きい。

 誰もが子どもの頃には、精神エネルギーを体外に放出する方法を本能的に学び、物心つく頃にはそれを安全に扱う術を学ぶ。この世界(作中世界)においては、精神エネルギーを前提とした社会基盤が形成されている。

 ならば仮に誰かが『地球が爆発しろ』『目の前の人が空高く吹き飛べ』など思考すれば、それが現実となるのかというと、当然そうはならない。上記のように精神エネルギーは体外においては減衰が高く、さらに何か物理的な作用をもたらすには、その仕事量に比例するだけの精神エネルギーの量が必要だからである。精神エネルギーを効率的に運用し、様々な応用を行うには、それなりの操作の型の習得が必要となる。これに関しては、ファンタジー世界において魔法を使うには詠唱が必要なのとほぼ同義である。

 全ての生物が精神エネルギーを持っているが、それを体外に放出し自在に操作できるのは人間のみであり、それが、人間が地球の支配者となった最大の要因とされている。


 『ホビーファイトとホビーファイターの精神性』

 ホビーファイトを行う競技者はホビーファイターと呼ばれるが、ドイツのホビー協会本部が定める正式名称は『ホビーファイトプレイヤー』である。つまり『ホビーファイター』とはあくまで『ホビーファイトプレイヤー』の略語なのである。

 『ホビーファイトに型はなし』という言葉どおり、玩具さえ用いていれば、技のバリエーションはかなり融通がきき、自由自在な技と立ち回りが許容される。

 しかしいくら融通が利くとはいっても、ホビーファイトは『WAR(ウォー)でもBATTLE(バトル)でもなく、FIGHT(ファイト)』であり、ルール、レギュレーションが細かく定められたスポーツなのである。ホビーファイトプレイヤーの『プレイヤー』という単語には、『戦士ではなく競技者である』という精神性が込められ、ゆえにホビーファイトプレイヤーはスポーツマンシップとモラルのもとホビーファイトを行うことをプレイヤーとしての誇りとし、精神の充実を得るのである。

 余談であるが以下にホビーファイトをスポーツとして成立させるためのルールの一部を抜粋する。

 【ホビー魂を纏っていない者、およびスピリットダウンした者に対し攻撃してはならない】

 【ファイトフィールドに、ファイトを始める前に設置系のホビー技などを仕込むなどの細工を施してはならない】

 【チーム戦を行う場合、両チームの競技者の人数は同数でなければならない】

 【ファイトに用いるエネルギーは競技者本人由来のものでなければならず、競技者以外の人物による補助、バッテリーなどの外部電力の使用は認められない。ラジコンやメカなど、バッテリー駆動前提のホビーを用いる際は、バッテリーを取り除き、競技者本人のホビー魂で駆動させなければならない。ただし、太陽の光や地熱など、遮断が困難であったり全競技者に均等にもたらされるエネルギーはこの限りではない】

 【ファイト中に飲食をしてはならない。よってスピチャージ(※下記参照)などによる回復は不可である。ただし、風船ガムや知育菓子など、使用しているホビーが可食を前提としている場合はこの限りではない(使用ホビーを食べると単純に手数が減るためデメリットが大きく、実際に行う者はいないだろうが…)】

 など



 『精神エネルギーを纏った肉体やホビー』

 精神エネルギーが一定以上の濃度で物体に染み込むと『その物体が破壊されない』という性質を発揮する。これは『物体に加わる破壊のエネルギーが物体を損傷させる前に、精神エネルギーが物体から剥離することにより相殺される』ためである。つまり、精神エネルギーを充填させた物質は何度も衝撃を与える、または大規模な衝撃を与えるなどしてそこに込められた精神エネルギーを一定濃度以下まで剥離させていくことで初めて破壊できるのである(ただし何も衝撃を加えなくても時間経過とともに精神エネルギーは減衰する)。

 つまり端的に言えば、精神エネルギーを一定以上の濃度で肉体に纏わせているうちは怪我をすることは無く、保持するホビーに纏わせればホビーはまず壊れないということである。

 さらにホビーファイトのルール、レギュレーションの類いは、ホビーファイターの安全を目的に多くの対策が内包されており、ルールを守っていれば怪我をすることは殆どありえない。これは『玩具(ホビー)によって血が流れてはならない、血を流す道具は玩具(ホビー)とは呼べない』というホビー協会の理念を反映したものである。

 怪我をしないとは言っても、感触や痛みなどの感覚は麻痺していないので、死角からの攻撃を気付かないうちに受けて、いつの間にかスピリットダウンしていた… ということにはならない。被弾すれば、どの方向からの、どのくらいの強さの攻撃が、自分の身体にどのくらいの範囲で、どのくらいの入射角で、どのくらいの深さで命中したのかはある程度知覚することができる。これは相手の攻撃が被弾した瞬間、被弾による衝撃によって発生した精神エネルギーの急激な波と圧力変化が、自分の肉体の精神エネルギーの通り道である神経を刺激するためである。


 『スピリットダウン(継戦不可)』

 肉体に精神エネルギーを一定以上の濃度で纏わせれば『怪我をしない状態』となる。そして、さらに高い濃度で纏わせれば『身体能力が強化された状態』となり、同時に肉体から精神波と呼ばれる余剰エネルギーが放出されるようになる。ホビーファイトのルールでは、この『身体能力強化、かつ余剰エネルギー放出状態』をホビーファイトができる状態と定義されている。

 つまりホビーファイトにおける敗北条件『スピリットダウン』とは、『身体能力強化、余剰エネルギー放出状態』が維持できなくなるまで疲労した状態のことを指している。


 『スピリットダウン後の回復』

 スピリットダウンとは、『身体能力強化、余剰エネルギー放出状態』を維持できるだけの精神エネルギーを作り出せなくなるまで、肉体的、精神的に疲労した状態である。よっぽどの事がない限りこの状態は休息をはさむことである程度回復し、睡眠をとれば全快する。また、好きなモノを食べることによっても回復が早まる。『スピチャージ』と呼ばれる栄養ドリンクは、精神エネルギーの基となる栄養素を豊富に含み、消化管から効率的に吸収させ、同時に脳の疲労物質を効率的に排出させる効果がある、精神エネルギー回復剤と呼ばれるジャンルのドリンクである。余談だが、スピチャージを飲むと暫くのあいだ涙もろくなることがある。これはスピチャージによって、涙によってストレス物質を排出する働きが増強されているためである。


 『ホビーファイトに型は無し』『相手を理解することの重要性』

 ホビーファイトはそのルール上、世界に存在するあらゆるホビーが競技のための道具となりえ、ホビーファイターの発想や練度しだいで技のバリエーションは無数に存在する。また同じファイターでもその日の精神状態によって技のキレなどが変化する。

 無数のホビーと無数の技をぶつけ合うホビーファイトの戦いにおいては『型』という概念は無いに等しいといえる。つまりホビーファイトが開始された直後においては、相手の立ち回りを予測することが困難であり、特に初めて戦う相手同士ならばなおの事、戦いの序盤は手の内の探り合いから始まることも多い。ホビーファイターは常に『相手が何をしてくるか分からない』『どんな技を隠しているか分からない』ということを念頭に置きながら戦うことが求められるのである。

 逆に言えば『相手の立ち回りを観察する能力』はホビーファイトにおいて大きな武器となる。相手の動き、相手の表情などをよく観察し、相手がどのような攻め方を仕掛けてくるのか?相手は幾つ技を隠しているのか?を観察することを心掛ければ勝利はぐっと近づくのだ。

 一説に『ホビーファイトは理解し合い、分かり合うためのぶつかり合いである』と言われている。これは、『相手を理解すること』が重要視され、誰もが相手を観察するなかで無意識のうちに相手の心を分かろうとするためであるとされる。また、精神エネルギーを纏ったホビーをぶつけ合う過程で、精神エネルギーに溶け込んだ思念が互いの肉体を行き来するという説もある。

 ひとたびホビーファイトでぶつかり合えば、戦いの後に残るのは、強い友情なのだァ!!


 『戦闘論理(バトロジカル)

 ホビーファイトの最中、両者に因縁がある時などに口論になる事がある。その際に相手を言い負かす総合的な技術をバトロジカルと呼ぶ。ホビーファイトにおいては、ファイターの精神状態が試合に大きく関与するため、口論によって論破されたファイターは、動きに精彩を欠くだけでなく、精神エネルギーの出力さえも不安定になる。

 言葉により相手の精神を揺さぶる行為は多くのスポーツではマナー違反とされるが、ことホビーファイトにおいては『心の強度』や『信念を言葉にする技術』までもが『ファイターの能力のひとつ』と認識されているため、言葉の掛け合いが容認されているのである。よってバトロジカルで揚げ足を取られる隙のない論理の構築や対話能力はファイターにとって決して無視できないウェイトを占めている。

 もちろん、バトロジカルを仕掛けるかどうかは個々のファイターの判断にゆだねられるため、因縁があるからといって必ずしもバトロジカルが発生するわけではないし、逆に因縁がなくてもバトロジカルが巻き起こることもある。また、バトロジカル仕掛けられたからといって、こちらが言葉を返す義務も勿論なく、あえて無視するのも立派な戦術である。

 当然の事だが、バトロジカルで相手を論破することだけに気を取られ、肝心のファイトの立ち回りがおろそかになって敗北しては本末転倒なので注意しなければならない。

 いずれにせよ、ホビーとホビーの物理的なぶつかり合いと、言葉と言葉の精神的なぶつかり合いの同時進行はホビーファイトの醍醐味の一つとされている。

 人は誰しも『辿った過去』があり、『ここにある今』があり『望みを馳せる未来』がある。辿った過去はその人の『心』を作り上げ、ここにある今はその人の『立場』を作る。誰もが違う過去を辿り、違う今の上に立つのなら、心も立場も十色となり、守る正義も目指す希望も信じる常識も求める欲求もおそらく違う。そして他者の過去を辿るすべも、言葉より心を共有するすべも無い事実は、いつでもどこでも変わらない。

 そうなれば衝突も必然であるがゆえ、それを避ける為には誰もが少しづつ自分を律し規律を守る必要が生まれる。

 互いに譲り合うことは尊い努力であるが、時にはぶつかることも必要なのかもしれない。ただやみくもに隠すだけでは多くの問題の根本は分からない。ならたとえその身に痛みを受ける事になろうともぶつかり合い、伝え合い、その中で試行錯誤をすることが必要になるかもしれない。

 人と人の差異が可能性となり、人の限界を一歩一歩広げていく多様な技術や文化をもたらしてきたように、差異と差異のぶつかり合いも、きっと何かを生むと信じて…。

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