始まり
ぎぃいぃぃん
快音だか怪音だか壊音だかわからないが確かに音といえるものが鳴り響いた
どさっ
1人、そこに倒れた
「<姫の忘れ物>(シンデレラ)、姫路 靴擦>を確保しました」
僕は携帯端末に話した
「お疲れさま。響 音色」
と携帯端末は言った
…いや、言ってんのはこいつじゃないけど、当然だけど
何気ない日常
それはどういう物なんだろう
幸せな日々
不幸な日々
ただ死を待つ日々
ただ同じような日々をループ(繰り返す)日々
死に果てた日々
無くなった日々
おそらく
何気ない日常とは言葉だけでしか
存在しない日常だろう
うん、どうでもいい話だ
ただの独り言
まあ、ギルドへ帰るとするか
任務を遂行する日常へ
また帰ろう
見えてきた
ギルド〜リンク〜
ここが僕達の
家であり仕事場だ
というか僕はさっきから
誰に語っているんだ
「我ながら気持ち悪い(苦笑)」
と呟いた
「なんだとぉ!?」
突然前から声がした
誰だ?
見てみると巨体が
前にどすーんと仁王立ちしている
「…っ」
やれやれ
面倒な奴に会ったな
「ども、鑑 鏡さん」
「さっき俺に気持ち悪いっていったか、あぁ?!」
鑑さんは
同じギルドで働く男性だ
20歳くらいだけど、まあ、うん
それなりの実績はある(だろう)
「言ってません」
「あぁ??嘘吐き野郎が」
「言ってません」
「お前なあ!!俺の能力があれば簡単にわか「鑑さんには言ってません」
鑑さんが話している途中に僕は一言投げつけ
ギルドに向かった
ああ、ウザい
「っの野郎」
後ろから何か聞こえたような気がした
ギルドのドアを叩き
中に入ろうとしたら例の
「アイツ」が来た
男性は眼鏡をかけていて
髪は長めだ
「指紋を確認するね」
「アイツ」…こと指紋認証係
認識 断
ギルドに入るとき一応確認のために指紋を認証する役目を断さんは担っている
「判断します」
眼が異様に様々な色に煌めく
「《認証眼》」
断さんが能力を使った
「はい、音色さん。お帰りなさい」
ニコッと断さんが微笑む
「どうも」
そう言って断さんと別れた
この世には
稀に特殊能力を持った人間が
人間と呼んでよいのか分からないが
人間のカタチをした者が生まれる
そんな能力を持った人間は
その能力を悪用したり、活用したり、隠したりする人がいるだろう
そんな能力を最近
持つ者が異様に増えた
そして能力を悪用し
一般人に被害を加える奴らも増えた
もちろん、一般人は
そんな奴らには適わない
そんな一般人を守るために結成されたのが
ギルド〜リンク〜のような
{ギルド}
ギルドは数は少ないが世界に所々あり、それぞれの地域で
能力を悪用する奴らを確保する
確保された奴らは
ギルドのトップ
ギルド〜LAST〜
に送られることになる…
その後はどうなっているのか僕はしらない
そして僕は
そんな1つの{ギルド}ではたらいている