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第三十八話:帰郷と新たな情報2

※本日、二度目の更新です。

「わざわざお見送りまで……なにからなにまで本当にありがとうございました」

日没後。また飲み比べをする約束をしてセンリュウさんと別れた私と琥珀は、故郷に帰るというヨツバさんとミツバさんを見送りに来ていた。

「それから、これを」

ヨツバさんから手渡されたのは、依頼完遂認定証だった。

「ありがとうございます」

「本当にありがとうございました。呪いが解けたのも、故郷に帰れるのも、あなたのおかげです」

ヨツバさんの隣でミツバさんが泣きそうな顔をしながら微笑んだ。顔色はすっかりよくなって、今ではしっかりと自分の足で立つこともできている。

やがて。空から細い光が差し込み、光輝く神々しいまでの扉が開く。

その向こう側には、鮮やかな緑溢れる綺麗な土地が広がっていた。

「それでは、千暁殿。琥珀殿。どうかお元気で」

「あなた方から得たご恩は決して忘れません」

ヨツバさんとミツバさんが並んで頭を下げる。

「お二人共、お元気で」

そう伝えれば、二人は柔らかな笑みを静かに浮かべた。そして、二人一緒に扉の向こうへと姿を消した。

ヨツバさんとミツバさんの見送りがすんだ後で、琥珀がなぜか変化を解いて私を見下ろした。

「乗れ」

「えっ?」

「行って確かめるんだろう?真相を」

どうやら、私の考えはお見通しのようだ。私は小さく笑ってありがとう、と口にしてから琥珀の背中に乗った。

 私と琥珀は兄の遺体が見つかった山にやって来た。亡くなった場所については、以前に警察から説明を受けていた。

その場所に魔術陣を展開する。もちろん、本当は兄貴になにがあったのか、その場所に宿る記憶を視るためである。そして、浮かび上がる兄に関する最期の記憶。

それを見た私と琥珀はあまりに衝撃的な内容を目の当たりにして、堪らず絶句した。放心状態のまましばらくその場に立ち尽くし、動くことができなかった。

詳しい裏付け調査は後日行うことにした私と琥珀は悲壮感に打ちひしがれたまま、時計店へと戻って来た。中へ入ると祖母が温かな笑顔で迎えてくれる。

「あら。おかえりなさい。千暁ちゃん」

ただいま、と返しながらその温かな空気に私は思わず泣きそうになった。

※第四章完結です。

次回更新は明日の予定です。

Copyright(C)2023-音愛

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