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第二十八話:秘策3

※続きです。

対決の直前。私はある考えを琥珀と未玖さんに話して聞かせた。

「九条の魔力を利用する?」

首を傾げた未玖さんに私は頷いて見せる。

「はい。九条の魔力を利用してそれをツキミ様に与えることができれば、ツキミ様の力は回復するんじゃないかと」

「確かに、九条真琴の魔力は強力だ。それができればツキミの力は戻る可能性はある。だが、算段はあるのか?」

琥珀の問いにもちろん、と答えてから続ける。

「私が囮になる」

「囮だと!?」

「琥珀、落ち着いて。最後まで話を聞いて」

宥めるようにそういえば、琥珀は口をつぐんだ。納得はしていないようだが、話を聞いてくれる気になったらしい。

「私が囮になって引きつける。その間にも九条真琴は私に攻撃を仕掛けてくると思う。それをどうにかかわすから、攻撃に使われたエネルギーを溜めておくの」

そして、未玖さんに向き直る。

「そのエネルギーを目立たないように結界内に閉じ込めておいて欲しいんです」

「なるほど。結界で溜めたエネルギーをツキミ様に与えるのね」

「はい。十分な量まで溜まったら、「あれ」を使います」

「あれ?」

私は、先日のギルド訪問時にエレナさんから教えてもらった話を思い返していた。それは、ギルドで売っている魔術道具を紹介された時のこと。

ーー魔力を吸収できる魔術道具?

ーーはい。依頼の中には凶暴な妖の討伐、という内容の依頼もありますから。そういう時に便利ですよ。妖の魔力、つまりはエネルギーをその場ですぐさま閉じ込めることができますから。

「魔力を吸収できる魔術道具があれば、溜めた魔力を一気に回収できます」

「なるほど。魔力吸収装置ね」

「ただ、この場合の問題点はどうやって相手に悟られることなく魔力をためるか。そして、どうやって私が攻撃を防ぐための武器を調達するか、です」

「それなら、どちらも心配要らないわ」

「えっ?」

首を傾げる私をよそに、未玖さんはどこか楽しげな笑みを浮かべた。

※続きます。

次回更新は明日になります。

Copyright(C)2023-音愛

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