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黒ずくめとメリッサ

「一緒に行動って……お前そうやってあたし達の情報を向こうに垂れ流す気だろ!分かってんだよ!」

 メリッサは更に激しい口調で黒ずくめの男に言い寄っていく。

 「なるほど、そのような心配をしますか。ではこのような契約を。」

 黒ずくめの男は契約書のようなものを僕達の前に差し出してきた。

 内容はこのようなものだった。

 1 この契約はイベントが終わり次第破棄される

 2 この契約中に体に入れた情報は『デス・シンジケート』内には流さない

 3 契約中のお互いの裏切り行為は行わない

 「うぐっ、確かにこれなら認めてやってもいいがよ……。」

 メリッサも納得しそうになっているようだがまだ何か引っ掛かる点があるようだ。

 「あの、1ついいですか?」

 「いいとも、ユウジさん。」

 「なぜ私達に協力を持ちかけるのですか?他の方でもいいはずです。それこそこのイベント中に他のチームと組んでどさくさに紛れて私達を倒すことだってしようと思えば……。」

 「あぁ、そこを気にするか。では君達だけでアレを倒すことはできるかい?」

 黒ずくめが指差した先にいたのは頭が巨大な大砲になっているロボットだった。

 「君達と私が会話している間にも他の人達はアレに挑み、虚しくも昏睡状態に陥っている。私としても他の人達にも生き残っていて欲しいのだよ。そうしないと狩りの対象が減るだけになってしまう。」

 黒ずくめはあくまで自身の目的のためにこちらと協力しようとしているだけのようであるが流石に僕達の戦力ではあの巨大ロボットに勝つことはできない。

 「分かった。このチームを代表して僕が責任を持って契約に乗っかる。」

 「分かりました。ヒデキさん、ではこの契約書にサインを。」

 黒ずくめの出してきた契約書に僕はサインをし、仮チーム申請を承認する。

 表示されていた名前を見て『デス・シンジケート』に関するヒントを得ようとしたが文字化けをしていて見えなかった。

 「ちっ、ヒデキがいいんならあたしもこの期間だけはお前を仲間として認めてやるよ。」メリッサは少し悔しそうだが承認してくれた。

 「開発はこっそりやることにしますか……。」ユウジの方は黒ずくめ自身にアイデアを取られないかを心配しているようだ。

「全く、契約したんですから大丈夫だと言うのに。そもそも麒麟様もここまでやらなくても……。」

「麒麟様?」黒ずくめが発した謎の言葉にメリッサがすぐに食いつく。

「こちらの話です。気にせず。」黒ずくめはそう言って顔を背ける。

「麒麟つったらあの変な覆面被ったやつの覆面はキリンだったなぁ?そういえばなぁ?」メリッサは黒ずくめをつつきながら煽っている。

「メリッサさん、黒ずくめの人。そんなことやってる場合じゃないないですよ!あのデカいロボットがこっちに来てます!」ユウジが忠告したことによって二人の喧嘩は良くも悪くも幕を閉じた。

「ちっ。洗いざらい吐かせてやろうと思ったのに。今回は聞かなかったことにしてやる!」

「それはありがたい。お礼にこれでも。」

「おい!この武器売ってるとこ見たことねぇけど大丈夫なやつか!?」

「さぁ?どうでしょうね。終わったら返してくださいよ。」

 メリッサが黒ずくめから渡されたのは二丁拳銃だがショップに売っているパステルカラーのものとは違って銀のメッキに黒い線の入ったカッコイイデザインのものだ。

「ヒデキさん、ユウジさん。あのロボットは恐らく砲台のみが弱点ですので。頑張って狙ってくださいね。」黒ずくめは僕とユウジにそう言うと巨大ロボットに向けてガトリングを打ち込んでは煙を放出させてを繰り返している。

「私も役にたてますよ!情報屋を舐めないでください!こっそり開発しておいたこの爆弾で!」

 ユウジが投げた爆弾はハッキング爆弾のようでロボットの動きが一時的に止まる。

「おい!黒ずくめの野郎!この銃どこで手に入れたんだよ!あたしも欲しいぞこれ!」

「購入でしたら999999999999ポリムで手を打ちますよ。」

「アホか!ならいい!あたし自身でいつか作ってやる!」

 謎の会話をしながらハッキングされて道端に座り込むような形で止まっているロボットの砲台に向けてメリッサと黒ずくめが登っていっている。

「ったく!もっと安く出来ねぇのかよっ!」

 メリッサはそう言いながらロボットの砲台の中に向けて二丁拳銃の弾を何発も打ち込む。

「それは無理なお願いですね!」

 黒ずくめもそれに応えながらガトリングを砲台に向けて撃ち込んでいる。

「じゃあいいぜ。」

「あぁ。そうですか。」

「「交渉決裂だ!!」」

 2人が怒り狂いながら何発も砲台に弾を撃ち込んでいるうちにロボットは爆散する。

「ったく。次会ったら許さねぇぞ。」

「どうぞ好きにしてください。あなたには私は負けませんよ。」

 2人はロボットから爆発寸前に飛び降りたらしいがその後もずっと言い争っている。

「ヒデキさん、あれどうします?」

「放っておこう。そのうち収まるさ……。」

 その後、何体か弱いロボットが来るまで2人はずっと言い争ったままだった。

昨日は投稿をお休みしてしまいすみません!

ぽてぃです!今日からまた19:00更新していきますのでよろしくお願いします!

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