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追跡そして逃走

「おい、大丈夫か!おい!生きてたら返事をしろ!」

 降りた先ではメリッサの言っていた情報屋が服にいくつかの焦げた穴が空いて倒れていた。

「この人がその情報屋だった人か……。」

「あぁ……。恐らく()()()()んだろうな。このまま誰にも気づかれなければ1週間で死ぬだろうな……。」

「消された……!?とにかく早く復活させないと!」僕は復活の十字架を情報屋に使おうとしたがメリッサはそれを止めてきて僕にこう言ってきた。

「蘇生してやりたい気持ちもわかるが今はとりあえず早くここを離れるぞ……!これを見つけてしまった以上あたし達にも誰かしらの追っ手が来るはずだ!」

 急いでマンホールの梯子を登り、元きた路地に入ろうとした時「ヒデキ!伏せろ!」メリッサの声を聞き、伏せた直後に上を何発もレーザーが通過していく。

「対象発見。抹殺に移行します。メカの使用許可を確認。変形します。」

 そう言ってマネキンのような見た目をしたロボットは小型の戦闘ロボットへと変形していく。

「おい、ヒデキ!なにぼーっと見てんだ!あの情報屋みたいになるぞ!早くこっち来い!」

 メリッサに腕を引っ張られ、来た路地とは逆の建物の間を駆け抜けていく。

 しかし、敵を撹乱できる狭い路地も終わり、大通りへと出ると後ろから追ってくる戦闘ロボットは僕達に向けてレーザーガンを何発も撃ってくる。

「メリッサ!どうするんだ!このままじゃ追いつかれるぞ!」もちろん人間とロボットでは体力の問題があり、そのうち追いつかれてしまう。

「あそこに見える信号のところまで頑張ってくれ!そしたらあたしがどうにかしてやる!」

「どうにかするって……!何か策があるのか?そろそろ体力の限界なんだがっ!」

「本当は趣味のために使おうと思ってたんだがよ……このカードを使う!ヒデキは作戦会議する前に渡したフラッシュボムだけ用意しといてくれ!このカードを使うタイミングに合わせてあの機械に向かって投げろ!」

 メリッサが持っていたのはバイクカード。

 ショップで1個限定で売っていた物で、指定の場所で使うと24時間だけバイクをこのバトルロイヤル・シティの中で自由に乗り回すことのできるカードだ。

「もうすぐつくぞ、絶対にそのボムを当てろよ?当てたらすぐにあたしにしがみつけ!逃げるぞ!」

 信号まであと約2メートル。

 後ろにはロボットがスピードを緩めずに追いかけて来ている。

「今だ!投げろ!」メリッサの合図でフラッシュボムをロボットの真正面目掛けて投げる。

 ボムは炸裂し、辺りが一瞬光で覆われたことでロボットは一瞬怯む。

 その隙に僕はメリッサにしがみつくとメリッサはバイクを発進させる。

「とりあえず地下鉄駅にぐるっと街道回ってあいつをまいて逃げ込むぞ!あそこならあたしの買った色んなトラップに絶対引っかかるからな!」

 メリッサは器用な運転で段々とロボットとの距離を離していき、そのまま地下鉄駅へ向かう階段の前でバイクを乗り捨てる。

「早く降りるぞ!罠を仕掛ける!」

 メリッサと僕が階段を降りた後でメリッサは階段にいくつかの罠を仕掛け、ロボットが降りてくるように挑発をする。

「おらおら来てみろよ!あたしはここから動かないぞ?いや、正確には動くか。あんたの弾だけは避けるからな!」

 ロボットはそのまま階段を降りて来てメリッサの仕掛けた通電トラップに引っかかり、ショートして動かなくなる。

「よし、これであたし達はもう追われないだろう……。とりあえずこいつを分解してみるぞ!ヒデキ。」メリッサは僕にバイクの修理用ドライバーを1本投げてくる。

 メリッサと手分けをしてロボットを分解してみると何やら小さなコンピューターのようなものが出てくる。

「こいつが命令を受ける装置みたいだな。こいつを解析すれば何か分かるはずだ。ということでヒデキ。相談があるんだが……。」

「分かってる。あの情報屋の所に戻って復活の十字架を使いたいんだろ?僕は別にいいよ。」

 メリッサが罠を回収しながら階段を登っていく後を僕はゆっくりとついて行く。

 街道に出るともちろんバイクは近くの柱に突っ込んでいるが少しへこみがある程度でメンテナンスをすれば使えるらしい。

「よし、これで使えるぞ。待たせたな。」

 数時間経ったあとでメリッサがバイクを修理して地下鉄のベンチで仮眠をとっている僕の元へ戻ってきた。

「お……直ったか。よし、いくかぁ!」

 僕は少し伸びをした後でメリッサの後をついていき、バイクに乗る。

 バイクは元来た道をそのまま進み、すぐに情報屋のいた路地に到着する。

 そのままメリッサはマンホールのある所までダッシュで向かい、蓋を開ける。

「あたしだけ降りる。ヒデキは周りを見張っといてくれ。あのロボットからの通信が切れて相手も怪しんでるに違いない。」

「分かった。」

 メリッサは軍隊に所属しただけあって情報屋を背中に背負って軽々と戻ってきた。

「とりあえず離れるぞ!」

 僕達はその場をすぐに離れ、地下鉄の駅へと向かった。

 ――――――――――――――――――――――

「ボス、情報屋の体と用具一式が綺麗さっぱりなくなってまっせ……。」

「やはりか。何者かが恐らく私たちの情報を手に入れるだろうな。麒麟様に報告だ。タイマンバトルなんかやらせてる場合じゃない。早く行ってこい!」

「イエッサー!」

「全く……。せっかくステルスでこの街に入れさせてもらったというのに。将来的に全面戦争は避けれないだろうな……。」

読んで下さりありがとうございます!

ぽてぃです。

応援は励みになりますのでお待ちしております!

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