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Colorful♡Drops  作者: かなたつむぐ
【♯8 モデル!お仕事の事情!憧れの人の正体?!】
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8‐6

 撮られた写真は……ルカが結の指に指輪をはめるシーン、ルカが結婚指輪をつけた結の手の甲にキスをするシーン、指輪をつけた結の手とカップル繋ぎをしてルカが幸せそうにしているシーンなど。一見、ジューンブライドに向けた撮影のように見えるがそうではなく、女性が身に着けるようのただのファッションリングの広告の撮影だったりする。


 ちなみにウエディングのシチュエーションか王子様とお姫様のシチュエーションかで迷ったようだが、ターゲットとなる層が大人の女性ということでウエディング仕様となったのである。





「ルカくん、あんな笑顔が出来るんだね」

「私もあんな柔らかい笑顔、はじめてみたわ」

 カメラマンとフォトプロデューサーの二人は、ルカの自然な笑顔をはじめてみて感動をしている。


「誰かの影響ってすごいでしょ? ルカがあんな笑顔をできるようになったのは新しい家族が出来て、新しい環境になったからなのよ」とエマは穏やかに微笑む。


「そうなんだ! 良い家族なんだね」

「お金持ちで美形家族だなんて羨ましすぎる!」


「うふふ。良い家族ですよ。でもお金持ちで美形なんていいことなんてないですよ。普通でないことが原因でトラブルに合うこともあるんですから」

 エマは悲しそうな顔をして、小さくため息をつく。



 ルカは小さい時からこの世界にいる。そのため嘘の笑顔を作るのが当たり前になって、普通に笑えなくなっていた。父親はほとんど家にはおらず、女性のお手伝いさんが住み込みで住んでいたのだが……どうしても彼女らはケイとルカに距離を取った他人として接することが出来ず、何人もの人が辞めさせられていた。じゃあ、男性ならと思い雇われたが結果はもっとひどいものとなったのだ。


 そのためケイも友達にはお茶らけているが、家ではお手伝いさんに興味を持たれないようにと笑うこともルカに接触することもなかったため、ケイとルカは笑うということを忘れてしまっていた。そんな時に結たちと家族になり、アホに近いドストレートな表情や感情表現をする結に触れ、笑うことを思い出したのである。


 と少し暗い話をしましたがテイラー家は色々とありますのでその話はまた別の機会に。

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