7‐2
「へ?」
「ホント可愛いんだから」
日和は結のクリームが付いた腕を取りペロっと舐める。
「ありがと! じゃなくて、そんなの食べてないでちゃんとお菓子食べなよ」
「あら、美味しかったわよ。あら、ここにもクリームが」
日和は結の鼻に着いたクリームを指で取りペロリと舐める。
「もう! 私のお世話はいいから食べなさい! そだ! これ、美味しかったから食べて!」
結は食べかけのケーキを一口サイズに切り分け、日和の口へと運ぶ。
「うふふ。美味しい」
「でしょ! 日和もスイーツ取ってきなよ」
「そうね。結が食べているものを色々味見させてもらってから取りに行こうかな」
「それもありか! どうぞお好きなのを食べてくださいな」
「結の次のおススメはどれかしら?」
「じゃあ、これは?」
結はおススメのスイーツを日和の目の前にいくつか並べてみる。
日和がどのスイーツにも手を付けようとしないので、結はじーっと日和を見つめる。
「うふふ。そんなにずっと見られてたら恋しちゃうでしょ?」
日和は微笑みながら結の鼻にチョンっと触れる。
「もう、日和ったら! 日和が手を付けないから……嫌いなのかなって思って……」
結はホッペをぷくっと膨らます。日和はそのぷくっと膨らましたホッペをツンと押す。
「うふふ。可愛い」
「可愛くなんてないです! 何も食べないから具合悪いのかなって心配してるのに!」
結はプンっと顔を背けると、日和は自分の胸に結の頭をグイっと寄せて優しく撫でる。
「ごめんね。結、怒らないで。ホントはね、さっきケーキを食べさせてくれたみたいに結に食べさせてほしかったんだ。だからちょっと待っちゃっただけなの」
「そうだったなら、いいよ。許す」
「ということで、あーん」
「はいはい。日和は甘えん坊だね」
結は並べたスイーツたちを一口サイズにして、日和の口へと運んでいく。
「うふふ。どれも美味しいね」
「でしょ! でしょ!」
結と日和が楽しく食べさせっこしているとクラスメートの子たちが話しかけてくる。
「あのさ、前から思っていたんだけど。二人ってデキてるの?」
「あ、あたしも気になってた。なんかラブラブのカップルみてるみたいよね」
「そうそう。みてるとこっちが恥ずかしくなるっていうか」
「なんかドキドキしちゃうんだよね」
「わかるわかる」
クラスの女子たちは頬をピンク色に染めながら頷く。
クラスメートたちには結と日和の仲良しさはそうみえているらしいが、結からしたらこれがいつもの日和とのやり取りであり、彼女たちがいっていることがよくわからないでいる。
「あらあら。さっきまでお花、男子たちのことで盛り上がっていたのに私たちにも興味があるなんて、みんな何を考えているのかしら。こういうのがみたいってこと?」
日和はクラスメートたちがいっていることを当然理解しており、彼女たちを挑発するかのように結に抱き着き頬にキスをするフリをする。
クラスメートの女子たちは見てはいけないと思いつつも興味津々で結と日和に釘付けになっている。




