~skydiving~
結は空を飛ぶことが母の夢の一つということを知っているので、楽しみ! という気持ちまではいかないが折角なので飛んでみようかなという気持ちでサインをする。サインを終えるとケイが結の紙をスッと取りサインをする。
「結も僕のにサインしてくれる?」とケイは結にサインを求める。
「うん、わかった」と結はいってケイの紙にサインをする。
「えへ。ありがとう。二人の連盟とかってなんか結婚のサインみたいだね」とニヤニヤしながら喜ぶケイに対して結は「ケイさんが死んでもいいですね? ってサインだよね?」と冷静に返す。
ケイは結との結婚式を思い浮かべ幸せの絶頂といわんばかりに鐘が鳴り響いていたが、結の言葉に雷を落とされたかと思うとドラキュラに血を吸い取られたかの如く青ざめていく。
「も~せっかく雰囲気を楽しんでいたのに~」
「ケイさんも私が死んでOKってサインしてるんだよ? しかも無言でサインされたし」
「結~。そういうことじゃないんだよ~」
結はケイをからかおうとケイを蔑むような目でみている。
「うわぁ。兄さんひどい! 結の許可なしで結が死んでもOKとか、最低!」
「私なら可愛い妹をそんな扱いはできないわ」
「ね~」とルカとエマはハモりながら顔を見合わせる。
「結~違うんだよ~」
泣きそうなケイを見て思わず笑いそうになり背を向ける結。そんな結を見て結の背中に泣きつくケイ。
「結、そんな震えるくらい怒らないでよ~」
結は面白すぎて笑いをこらえて振れているのだが、ケイは結が怒りで震えていると勘違いし泣き縋る。ルカもエマもその状況をわかっており面白さが耐え切れなくなり、吹き出し笑ってしまう。
「へ? どういうこと」
「兄さんはからかわれたんだよ?」
「ケイのそういうところ可愛いのよね」
「ケイさん、ごめんなさい。これっぽっちも怒ってないよ? ケイさんの反応が面白くってつい」
結はウインクしながら舌をペロっと出す。
「結~」と言いながら結をポカポカ叩くケイ。
「ごめんて!」
「へい! お嬢さん! 海老反りの練習はしましたか? 海老反り失敗するとボッキボキに骨が折れて大変なことになるから練習しておいてね」(英語)と結のインストラクターがウインクをしながら通り過ぎていく。
英語を理解できていない結はウインクされたのでウインクを返すが、英語を理解しているケイたちは結の危険を感じ、結を取り囲み海老反りの特訓をはじめる。
「え? なに? 痛いよ~」




