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Colorful♡Drops  作者: かなたつむぐ
【♯2 せかんどキスはしゅわしゅわラムネ味】
18/167

2‐8

 結は説明を諦め、テンションが下がりまくりテンションゲージが0に近い状態となる。

 その影響は顕著に表れ……。

 死んだ魚のような目で「う……ん。わかった」と言い、力が入らない手をペラペラと差し出す。


 結は「ごめんなさい、ケイさん」と見事な棒読みと無表情で謝る。

 ケイはコクリ頷くが、立ち上がろうとしない。


 結は結母のプレッシャーを背中で感じ、我に返る。


 (私が悪いのかな。傷つけちゃったのかな……。

  これから兄妹になるんだし、こんなんじゃダメだ!)


 結は引きつった作り笑いをしながらケイの顔を覗くと、ケイが少し顔を上げる。

「ケイさん、仲直りしましょう! はい! 握手」と手を出すと、ケイも手を出し握手をする。が、ケイは体勢を変える様子がなく、じっと結を見つめている。


「えっと、どうすれば許してくれますか?」


 ケイは上目遣いで「……ギュってして」と小さな声で言う。


 (へぇ……ほぉ……)


 結はケイの言動に固まってしまう。

 結母は結の背中をポンと叩き、無言のプレッシャーをかける。


 (あ~もう!)


「これで仲直り完了ね」

 結はそっとケイをハグするとケイは頷き笑顔で立ち上がる。


「よかった。仲直り出来て。ちなみになんで喧嘩をしちゃったの?」

 と結母は不思議そうに首を傾げ尋ねる。


 (ええ、それを今聞くの!!!!!!!)


「結が僕のことを嫌いって……」

 ケイは涙をポロポロ流し出す。


 (あ、そっちを理由にするのね……へぇ。

 仕方がない。面倒だし、今回は話を合わせますか!)


「え、えー! そ、そういう意味ではないんだけどなー。日本語って難しいなあ」

 結はくねくね体を動かし、目をキョロキョロさせて誤魔化そうとする。


「結ちゃん」

 結母の声が更に低くなっていく。


「えっとね、難しいな? 嫌いっていうのはパーソナルスペースの取り方がって意味であって……ケイさんを嫌いとはいっていないですよ?」

 結は結母とケイを交互にチラチラと見て、理解を求める。


「じゃあ、僕のことは好きってこと? 僕は結が大好きだよ」

 ケイは目をまんまるくしてキラキラした眼差しを向ける。

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