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「俺なら目が覚めて好きな人が目の前にいたらあ~んなことやこ~んなことをしちゃうな~だって夢の続きだって思っちゃうから」
「そうよね、ルカ。私もあ~んなことこ~んなこと、そ~んなことをしちゃうかもね~」
ルカとエマは抱き合いながらジト目でケイをみる。
「わかったよ。僕が起こしに行けばいいんでしょう」
ルカとエマはサムズアップをしてから、ハイタッチをする。
ルカはケイに香水をつけ、エマはケイの身なりを整える。ルカはピーターが持ってきていたウクレレを渡し、エマはケイのお尻を叩き気合を入れる。
まだ僕は結にどう接すればいいか悩んでいる。今までのように何も知らないふりをしていくのがいいのか、ピーターのように踏み込んでいくのか。先ずは様子を見てみよう。なんてこれじゃあ今までと変わらないな。仮面の家族に仮面の人間関係。お互いがそれで幸せならそれでもいいのかもしれない。
結は頬を染めながらニヤニヤしている。ケイは声をかけるが結が起きる気配はない。無理やり起こしたところでまたストレートパンチをくらうのもと思ったので、ルカに渡されたウクレレを弾くことにする。
ケイは音楽を奏でながら歌を口ずさむ。ケイは母の影響で歌うのが好きだったりする。そのため無意識に近いカタチで歌うことがある。周りに「また歌っていたよ」と言われるくらいに気ままに歌ってしまうのだ。
ケイは通常の男性の声だけでなく女性的な声で歌うのも得意になった。ケイは結が近くにいる嬉しさのあまり女性的な声で今の気持ちを口ずさむ。
すると「この声はジェリーね!」と寝ぼけた結が起き上がる。
ケイは一瞬驚き、ニコッと笑いかける。
「このトリートメントの香り! ジェリーがCMをしているやつと同じ!」
結は目を閉じたままクンクンと匂いを探している。
なぜ、ケイがジェリーと同じトリートメントかというと……説明するほどではないが結の使用しているトリートメントであるというのと、ジェリーの相方であるジョンであるエマが箱でその商品を持っているからである。それに家族なので同じシャンプーやトリートメントなのは同じなのは当たり前の話である。ちなみに結が声をジェリーと間違えた理由はCMで流れる声と似ていたからである。
結は寝起きがとても悪いのでというか、まだ夢の中だと思っているので声と香りでジェリーが近くにいて微笑んでくれていると認識している。そんな結はジェリーと勘違いしているケイの頬にキスをする。
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