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Colorful♡Drops  作者: かなたつむぐ
【♯17 年の差なんて!ずっと傍にいさせてよ。エマの好きな人。】
144/167

17-2

 そういえば家族で遊園地とか行ったことないな……そもそも友人もいないから遊園地も一度か二度くらいしか行ったことないかも。


 私の父は俳優で母はモデルの仕事をしていた。だから二人が家にいることもないし、話すこともほとんどなかった。父は色んな女性と仕事をする。見た目も美形で優しいから浮気をよくしていた。本人曰く、ただの相談事というがそれなら密会場所をそんな場所にする必要ないだろうと子供の私でも思っていた。そんなことが続き、母は父と離婚をした。


 母は仕事のストレスと好きなものが食べられないストレス、私がいることで自分の好きなことも出来ないというストレス等が溜まっていき……母は男とお酒と煙草に依存していった。母が連れてくる男はみんな自分より若い男。母はプライドが人一倍高かった。だから自分が子ども扱いされるのが嫌で媚びて甘えてくる年下を選んでいたようだった。私はそんな母が大嫌いだった。


 正直、教育的に悪いだろうという環境で育った。けど真面目に勉強をして学校へもちゃんと行っていた。私の成績が一番だとしても周りからは母の悪口をたくさん言われた。私は何もしていないのに私は何も悪くないのに尻軽女だとか何股もする女だとか色々言われた。それでも将来やりたいことがあったから学校に通い続けた。


 そんなある時、仕事中の母から連絡が入る。家に忘れ物をしたから持って来てほしいと言われ母の仕事場に向かった。そこにいた母は家で見る母とは違い、煌びやかで眩しいくらいの存在感を放っていた。私はそんな母に惚れ惚れした。これがプロなんだと。この状態を保つために普段がああなってしまうと理解できた。


 私は休憩に入った母に声を掛けた。


「ママ。言われたものを持って来たわ」

「あら、エマ! 来てくれたのね。ありがとう」

 母はそう言って私を抱きしめ頭を撫でてくれる。家では一度もされたことないけどね。


「じゃあ、帰るね」

「あら、もう帰っちゃうの? ママ、寂しいわ」

 母の外面はこんなに別人なのかと思いながら、私はニコッと笑った。


「こんにちは。お嬢さん」と金髪の緑色の目の男性が声を掛けてくる。

お読みいただきありがとうございました!

次回もよろしくお願い致します!

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