表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Colorful♡Drops  作者: かなたつむぐ
【♯13 お化け屋敷!ずっと愛してるよ。ルカの好きな人。】
122/167

13-8

* * *

 やっとお化け屋敷の中に入り、乗り物に乗る。

 兄さんは少し震えていて、俺の腕をガッチリと掴んで、手はカップル繋ぎのまま握力でも図っているんですかってくらいに強く握られている。


「ル、ルカ……やっぱり怖いよおおお」

「兄さん、怖いと思っているから怖いんだよ。よく考えて。こんな乗り物に乗っているんだよ? 誰も追っかけて来ないし、目の前で脅かしても来ない。というか出来ない。俺らは遠くからみているだけ。だから怖くないって」


「そ、そう言われると怖くないかも! ありがとう。ルカはいつも冷静で優しいね」と兄さんは俺の頭に自分の頭をくっつけスリスリしてくる。

「はいはい。わかったから。折角、お化け屋敷に入ったんだから楽しもう」


「うん、わかった」

「まったく……子供なんだから」

 こんな怖がって子供みたいな兄さんははじめてで、そんな兄さんを見れて俺は嬉しくなった。可愛すぎる! わーって大きな声で叫びたいけど我慢我慢……。でもやっぱり顔が緩んでしまう、ニヤニヤしてしまう。どうせ暗闇だしみえていないか。


「ルカ、なんだか楽しそう」と一歩間違えれば唇にキスをしてしまいそうな距離に兄さんの顔があった。み、見られてたってこと……どうしようなんて言えば……。


「ルカがそんなにお化け屋敷が好きだったなんて知らなかったよ! ルカの新しい一面を発見! 頭にメモっておこう! ルカの好きなモノリストにメモメモ!」


 どうやら兄さんは勘違いをしてくれたらしい。好都合だからいいか。俺がお化け屋敷が好きってわかったら一緒に行ってくれるようになるかも? そしたらまたこのシチュエーションに! うん。最高だ! 兄さんまたお化け屋敷行こうね!


 結局、兄さんのことばかりが気になってお化け屋敷のお化けたちの記憶なんか全くないけれど楽しい時間を過ごせた! 幸せな時間だったな。また来れますように!


 俺のこの想いが届くことがないのはわかっている。

 それでもあなたを思い続けるよ。


 ずっとずっと愛してるよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ