番外編:現状の説明
今までの情報をまとめてみました。
手元のノートを見返す。
中々理解が出来ないな……
「竜ちゃんどうしたの? 深刻な顔して」
「いや、今までのことまとめたんだが、理解が難しくてな……」
「最近の出来事?」
「そう。上手くまとめられないんだ」
流石にそろそろ、自分の身に起こってる事を理解しないとな。
やっと、慣れてきたし、今ならどうにか整理ぐらいは出来るだろう。
「私も手伝うし、メモ役としてツクモちゃんに手伝ってもらったら?」
『いいですよ。いつも、説明しても遠い目するので、興味持ってもらえて良かったです』
「おぉ、ありがと」
スマホの中でツクモが書道着だろうか、それ着用している。
凄いやる気だな。
「よし! やるか」
「『おー!』」
——数十分後
『渡辺 竜之介……渡辺綱に憑かれた男子大学生。大学は男子過多。
武術等の心得無く、現在鍛えられている。
最近は何とか鬼と対峙出来る。
恐怖に打ち勝つため、軽口を叩く事がある。
実家のケーキ屋でバイトをしている。
配達で多田野神社に訪れた際、巻き込まれ、鬼の存在を知る。
源 唯……源頼光に憑かれた女子大学生。神道系ではない女子大に在学。
神社でバイト中。
おっとりとした性格。
幼い頃から事実を知り、鍛えられ。鬼と互角以上で戦える。
坂上 祐介……卜部季武(坂上季武)に憑かれた男子大学生。竜之介と同じ大学に在学。
武術の心得があり、鬼と互角以上で戦える。
弓の扱いに長けており、唯に指導できるほど。
尾松神社の息子。
アメノウズメ……八百万の神の1人
武術や弓術など全てに長けている。竜之介、唯、祐介を鍛える。
現場の責任者。
昔話は内容が事実と異なる事を少し気にしている。
基本適当。
見た目自由に変化できる
現在、渡辺家で住み込みバイト中。
付喪神……通称「ツクモ」。見た目は女子高生と同じくらい。
竜之介の武器となる存在。たいていの物は出せる
基本的にスマホの中におり、スマホを通じてアプリやインターネットに接続する事が出来る。
現実世界に実体を持って出てくる事が出来る。
アメノと同じぐらいの体術、武術等を体得している。
アメノが用事の際、竜之介を鍛える。
電気で動いているため充電切れになると反応がなくなる。
鬼……物などに怨念が憑く事で生まれた存在。
作りや構造、機能は人間と同じ。絶命すると灰となって消える。
呪いの空間……憑かれた者か鬼のみが入れる。
人払いや、周りからの意識が向かなくなる機能がある。
アメノサグメは小規模、短時間であれば似た空間が作れる。
時間をかけて作った物は広範囲、長時間。場合によっては修復機能付き。
アメノサグメが丹精込めて作成
って感じですかね』
「まだわかるようになったかも」
「私も、振り返ったら知らない事とかあったや」
「そういや、唯達の武器については?」
『それは、アメノ様しか、知りませんね』
「私も聞いた事ないよ」
まだ、聞けてない事あるのか、今度ちゃんと聞かなきゃな。
『では、頭を使ったので次は身体を動かしましょうか』
スマホが光り出す。まさか、今から手合わせか? 流石にキツい。
頑張ってスマホを押さえつけるが、無駄だった。
「無駄ですよ。やりましょう!」
「竜ちゃん諦めてやるよ」
「……了解」
今日もボコボコにやられるのか、いや今日ぐらい一撃入れてやろう。
そう心に決め、庭へと向かった。
現状はこんな感じです。少しでも話がわかりやすくなると嬉しいです。次回は本編やります。