小さな仲間
おひさしぶりでーす!
「お2人は仲がいーんですね」
イースはオーリスとファウスの掛け合いを羨ましそーに言った。
「いやいや、どこがだよ」
「心友だからな!」
オーリスとファウスの意見はまったく噛み合わなかったが、それがむしろ2人の仲の深さを物語っているとイースは感じた。
「イースには俺にとってのオーリスみたいな心友はいないのか?」
「…いないかなぁ。周りはだいたいお父様の顔色を伺ってる者しかいないので、そーやってオーリスさんとファウスさんのよーに言い合える仲の友達はまだいませんし、父の影響がある以上今後も現れてくれるとは…」
「じじいの影響力かー。苦労するだろうけどまぁー、頑張れ」
「オーリスは相変わらずだな。そーだ!なら俺らと友達になるか!こいつ魔王だし、俺は4大貴族の子だから、ベルゼの顔色なんてどーでもいーしな!」
「えっ??」
ファウスがイースに提案した。
「いえ、私とお2人とは立場も経験も…」
「あぁーいーからいーから。そんなの友達には関係ないない。そんな面倒な事考えられたら友達になる方も面倒になるって。もっと気楽に付き合えばいーだろ。なぁーオーリス!」
「魔王様にこんな態度取ってる貴族の息子はどーかと思うけどな!でも、仲間になる相手がいちいちこっちの顔色伺いながらっていうのは確かに気分はよくないな」
「だろー!!」
ファウスはオーリスの肩を組みイースを手招きした。
「ほらっ!イースも来いって!」
「えっ?えっ?」
イースの肩に手を回し肩を組むファウス。
「今日から俺達は心友だー!!」
「いや、突然心友とかいわれても…」
「ファウスの言ってる事を真面目にとらえるなって。だいたい適当な事しか言ってないからな」
「はぁー…」
「たまには真面目な事は言ってるだろ!」
「なんだっ!やるかー!!」
「たまには昔みたいに本気の殺し合いしてもいーぞ!」
「ちょっと2人とも!本気ですか!?貴方方が本気で殺し合ったらここら一帯が吹き飛びますよ!?」
「ん?だからなんだ?」
「そーだな。まぁーその時はその時だって!」
軽々しくそー言いのけた2人の目が楽しそうであり真剣だった。
なにより体から溢れる尋常でない量の魔力。
何が原因でこんな状況になったのからイースは理解できなかった。
そして思う。
この2人はぶっ飛んでいると。
ずば抜けた才能と力量持ちながらそれを当たり前と思ってる2人。
この2人をほっといたら必ず大事件が起こるに違いないとイースは確信した。
「ちょっと!わかりました!わかりましたから!仕方ないので友達になってあげますから!だからここで殺し合いなんてしないで下さいっ!!!」
「なんだ、今更友になりたいとか都合がいーな」
「ちょっと決着つくまで黙ってて」
「私が悪かったです!どーか友達にして下さい!!」
イースは2人に恐怖を覚えながらも必死に叫んだ。
「なりたいなら素直に言えばいーのに!」
ファウスがイースの肩を軽く叩いた。
「え?」
「面倒かけるなよ。魔力だってタダじゃないんだからな」
イースに今見えるのは先ほどな血に飢えた魔族らしい2人ではなく、無邪気な魔族が1人とめんどくさそうにした魔族1人だった。
「こ…これは?」
「なんだ?まだ理解してないのか?イースは俺達の芝居に騙されたんだよっ!オーリスの演技は相変わらず微妙でヒヤヒヤしたけどな」
「いやいや、完璧だったろ!」
「お2人は馬鹿ですか!ばかなんですか!?」
「俺はおっぱいは好きだけど馬鹿じゃない」
「俺も魔王だし。馬鹿じゃない」
返事が馬鹿だった。
「それでお前はこれからどーするんだ?」
オーリスが真面目な顔でイースに尋ねた。
「えーと…」
「ノープランなのね。俺たちはこれから帰るから行くとかないならイースも一緒に来いよ!お前面白ろそーだし」
「おいおい、ファウス君。勝手にそんな事言わないでもらえるかい?何かあったら俺がじーさんに文句言われる羽目になるんだぞ!!」
「何もなけりゃーいーだろ?家出しました。すぐ帰りましたじゃイースもカッコ悪いだけだし、そこは先輩として」
「だったらファウスのとこで面倒みろよ!」
「はっはっはー!俺の親父なら確実ベルゼのとこに連絡して速攻で連れ戻されるだけだぞ!」
「なんの自慢だよ…」
「オーリスのとこにはフフルさんもいるしこーゆーこと理解してくれると思うけどな」
「ご迷惑なら気にしなくても大丈夫…ですよ」
「友達は見捨てない。だろ?」
ファウスはオーリスの肩を叩いた。
「仕方ない。少しだけだからな!それにじーさんの子供だからって特別扱いされるなんて思うなよ。特にフフルさんって相手には逆らうなよ」
「いいんですか??お世話になります!」
突然現れたイースを連れて帰る事になったオーリス一行。
「おーい!グリー。悪いけどコイツも乗せてやってくれないか?」
「お任せください!」
「仕方ないから荷物は俺とファウスで分担な」
「そーなるよな」
荷物の9割をファウスに1割をオーリスが受け持つ。
「割合おかしーだろ!」
文句を叫ぶファウスへほっといて、飛べないイースはグリの上に跨らせて空を飛ぶ。
「わぁー!モフモフ!」
「ちゃんと掴まっててくださないね!」
「よろしくね!…グリさん?」
「そんなお気遣いはいりませんので!」
「グリよろしく!俺はイースって呼んでくれ!」
「わかりました!イース様!」
「グリー、そいつに様なんてつけなくていーぞ」
「イースさん!」
「そんゆー事じゃないんだけど…」
グリは首を傾げイースが傾いた。
「ところでなんでイースは飛べないんだ?」
「えっ…??そんな高等魔法はまだ習ってないので、なんで?と言われても…」
「そーなのか?年齢的には初等部か?」
「いえ、飛び級で中等部にいます」
「ならできるだろ?」
「習ってもいませんし」
「俺とかオーリス後1人くらいは初等部に入る前からできたけどな?だよなオーリス!」
「空飛ぶのなんて慣れだよ、慣れ…」
「俺らアオスさんに何回も連れ出されて、これくらいできなきゃ男さじゃないとか言われて落ちて死ぬか、飛んで生きるかの世界にいたもんな…」
「なんですかその拷問は…」
「まぁーでもそのおかげで色々便利だっけどな!」
「お風呂場覗いたり、更衣室覗いたりな」
「犯罪じゃないですか!?と言うより、そんな事のために使ってたんですか!?」
ファウスに対するイースの評価は大暴落した。
「まぁーまぁー若気のいたりとかあるだろ?思春期なんだから仕方ないことさ。誰でも女の裸はみたいもんだろ?ちなみにイースは好きな相手とかいるのか?」
「不純すぎる…」
「過去は気にしないたちだ!で、好きな子いるのか?」
ファウスが悪い顔してイースに詰め寄る。
「いたとしてもファウスさんには絶対に教えません!」
「なら、いるってことね」
「だ、誰がそんな事いいましたか!?」
「イースの顔に書いてあるぞ!」
顔をぐしぐしこするイースを見てファウスは笑った。
「ファウス。からかうのはいーからさっさと帰るぞ。グリはまだスピード上げられるか?」
「お任せください!今の3倍はいけます!」
「よーし。なら競争な!ヨイッドン!」
「なんだその合図!卑怯だぞ!オーリス!」
「イースさんちゃんと捕まってて下さいよ!」
文句を言うファウスを尻目に飛び出したオーリスを追ってグリも羽ばたきスピードを上げた。
「ビリには飯を奢ってもらうからなー」
オーリスは高笑いしロイス領に向かって飛んだ。
久々に投稿しました。
ブックマークして頂いてる皆様。
本当にありがとうございます!
嘘つきな猫です。
やる事多くて後回しに後回しになってしまい気がついたら前回の投稿か、1ヶ月経とうとしてしてました、、、。
今後も末サボをよろしくお願いしまーす(^○^)




