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末席魔王。オーリス・ロイスは今日もサボりたい。  作者: 嘘つきな猫
第4章 人間と魔族 編
49/97

左右、上下

夜更かし仲間の1人です笑

夜更かし最高ー!笑

少し時を遡る。


オーリスがちょうど城から飛び降りた日のこと。


その時ファウスとケイトスは食事をしていた。


「ところでさっきの話の続きだけど、私はどんな事を話していたのだろーか?」

「なかなか、夢のある話だったぞ。美人は見てるだけで心が躍るよなっ!」


「美人?」


「自分の理想の国を作るって話だよ」

「あ、あー。そんな事も話したよーな…。つまり私が王に、とかみたいな話はしていたかな?」

「あぁー。そんな事も言ってたな。でもなれないから夢は夢のままで終わるって泣いてたの憶えてないのか?」

「そーだったね。そーそーっ!思いだしたよ。いやぁー、それはみっともない所をおみせしたようで、お恥ずかしい限りです。他には?」


「まーそんな所だったかな?俺も記憶力がいー方じゃないから酒の席の話だしあんまり覚えてない」


(よしよしよーしっ!バレてない!私は酒に飲まれたが私の計画について何も話してないっ!)


ケイトスは笑顔で食事をつづけた。


「所でなんでお前じゃなくてミュゼが国王候補なんだ?普通お前だろ?」

「あー。それはだね…色々あったなとただ単に私よりミュゼの方が優秀で父のお気に入りだから私は必要ないだけだよ」


「なんか辛い立場だな。その気持ちなんとなくわかる。俺も魔王…」

「まおう?」



ファウスの口が滑った。


「まっ、オーリスみたいな優秀なのがいつも側にいると自分が無力に思えてくる時もあるからって言いたかったんだ!」


「オーリスって言うのはそんなに優秀なのか?」

「俺からしたらそーだな。本人がやる気さえ出したらもっと上に行けるのにっていつも思っているけど当人がな」

「…なるほど。そんな風に思っているならオーリス君からいっそのこと離れて仕舞えばいーんじゃないか?」


ファウスは動かしていた手を止めた。


「何言ってんだお前?心友でありライバルから離れたらそれこそカッコ悪いだろ?何よりオーリスは俺を1度も見下した事はないし、どんな時でも対等でいてくれる。だからこそ俺はありのままの自分でいられるわけで、そんな居心地のいい相棒、そー滅多にいない。そんなオーリスと一緒にいるから楽しいのになんで離れる必要がある?少なくとも、俺からアイツを裏切ることも見放したりする事もないし、するつもりもない」


「それほどまで信頼しているのですね」


「俺はそー思っているけど、オーリスはどーだか。まだアイツがどー思ってようが関係ないけどな」


「もっとお2人について聞いてもいいですか?とても興味が出ました」


ケイトスはファウスとあわよくばオーリスの個人情報を聞こうとしたがファウスは2度と口を滑らせる事はなく、オーリスと旅をしている傭兵崩れの旅人という事以外何1つ情報は得られなかった。


そーしていると長帽子が部屋に入って来た。


「お食事中失礼します。ケイトス様。少しご相談があるのですがよろしいですか?」


バーミアンが現れた。


「ん?どーしたんだバーミアン?」

「実はですね、とある情報が入ったのでお伝えしに」

「そーか。で、どんなはなしだ?」


バーミアンに耳打ちされるとケイトスは食事が済んでいなかったが席から立ち上がった。


「いやーすまないけどファウス君。今日はここまでのようだ。楽しい食事だったよ。また機会があれば是非!」

「もー行くのか?話ばかりでまだ全然食べてないのに?」

「私は小食でね。先に失礼するよ。それではまた」


バーミアンとケイトスは部屋から出て行き、ファウスは腹一杯になるまで1人、食事を楽しんだ。




この瞬間、クラスタ王国の内政は完全にミュゼ派とケイトス派に二分されたのだった。


まー、関係のないファウス達がこの事に気づく訳はなかった。


現国王派で隣国との同盟を再び締結できるようミュゼを初の女王にと動く同盟派とケイトスを国王へと考え、さらに周りの国へ侵略、支配し領地拡大を狙う強行派がぶつかり、もー話し合いではどーにもならない状態にまでなっていた。


各々の国益と自己利益を天秤にかけ、義理と人情、賄賂に信頼、友情に買収あらゆる手を使い自分の派閥を勝たせようと貴族達は動きだす。


自分の派閥の敗北はすなわち、自分の未来が閉ざされるのと同じ。

今の地位に居座る事すら出来ず、権力、財力を奪われ最後に待つのは惨めな死のみ。

だから各々、自分のできる限りの手を打つ。


「ミュゼ派の構成はどーなっている?」

「ヨーザがあちら側についたらしいぞ」


「ラリシタンを取り込んだと聞いたが本当か?」

「先ほど軽く脅したらすぐだったわっ!」


対する相手も動きだす。


「ケイトス派の勢いは?」

「貴族3名を引き込んだよーですが、ヨーザ様がこちらに付くと宣言したのでこれで五分に持ち返したかと」


「私の盟友ハバットもあちら側に脅されているようだ」

「ならその件はが片付けばこちら側に1人つくのだろ?」

「その声はタイロス殿っ!」

「みな、久しいな。私も当然ミュゼ様につく。ハバットの事は任せておけ」




貴族達が右往左往している中、とある部屋からはこんな声が聞こえる。


「例の4人組みについてあらゆる情報網を駆使しても一向に手掛かりすら掴めないのです」

「わからないのにいちいち報告しにくるなっ!」


「いえ、わからない。という事がわかったのです。つまり、出生、育ち、身分その他にも目的や家族、友人に最愛の相手なんかの情報も一切、全く出てこないのです」


「つまりは何もわからないではないか」


「情報の網を更に広げて彼らについて調べ上げても。それに加えて、先程隣国に忍び込ませている仲間からもそんな名前や姿を見た者すら見つけられないと」


「だからなんだ?」


「あの2人は今の現状から言えば 存在しない人間 なのです」


「そんなバカな話があるかっ!現にここにいるではないかっ!」

「確かにそーなのですが…過去の足取りの痕跡すら、いくら調べてもでてこず、もー突然現れたと説明した方が納得できるくらい説明がつけられないのです」


「そこまでお前が言っているならその考えも間違ってはいないだろうが・・・しかし現にここに滞在してるしな。んー、何か分かるまで調べ尽くせ。これは今後のクラスタ王国にとって最重要事項だ」


「はっ!」


クラスタ王国の未来を考え動く者もいれば。



またとある場所では。


「なに!?今、オーリスがミュゼの側を離れ依頼を受けているだと?」

「まさにミュゼ様を殺す好機かと」


「いや、まだファウスもいる。それによくわからない獣人2匹組みがミュゼの側を離れず護衛していると聞いているが?」


「獣人ごときなら数で何とでもなるかと」

「確かに得体の知れない厄介な2人がいないと考えればか…」


「いかが致しましょう?」

「機会を失するのは愚行でしかない。2人に気づかれる前にミュゼを殺せ」


「かしこまりました」



自分の野望のために自分の手を汚さず動く者もいる。


他にも。



また別の遠く離れた場所では。


「クラスタ王国は今、内部分裂しているとの情報が」

「ほぉー。ジョルジュが苦労しているのはおおいに結構」


「ゲイバルト王いかが致しましょう?」

「そーだな。攻め入るには良い機会か。勝手に仲間割れし、連携もおざなりとなれば攻め落とすのも容易なはずっ!」



「では…」

「よし、出兵準備をしろ。アイツから受けた借りは返さねばならんからなっ!」


大勝負に出る者。



「あー。オーリス帰ってこないなー。暇だなー」

「ディアはいつまでいるの?」

「あっ、ロハスじゃない。また随分と儲けてるらしいわねっ!」


「まー、そーゆーのが私の仕事だからね。オーリスもいないしそれくらいはしておかないとロイス家が滅ぶわ。でもオーリスに任せたとしても滅ぶだろーけど。そんな事よりまだ帰らないの?」

「さすがロイス家の裏の支配者っ!帰ってもすることないしオーリスの帰りを待つわっ!」


「私も謎が知りたいので待ちまーす」


帰りを待つ者。



「あー、そこそこ。最近働き過ぎで肩がぁーーもーちょい上っ!」

「旦那っ!体がお疲れみたいですよ!ちゃんと休みとらないとー。働き過ぎは体には毒ですよっ!」


「確かに、俺もこの頃の自分は働き過ぎだと思ってるんだけどぉーーー。周りがぁーーなかなか休ませてくれなくてぇーーっ!そこの下もぉーーー」

「ここなんかパンパンに張ってますねー」


「おぉーーー。あぁーーーー。」



「オーリスいるかー?」

「こっちぃーーーにー、いるぅーーー」


「ファメラ様が呼んで来いって」

「これがぁーーー終わったぁーー、らぁーー…」



「マッサージ優先したら殺すって」

「おやじ、ありがとぅ。俺は仕事に行かねばならない!」



「そーですかっ!ならまいどっ!2500ルブです」

「ルブが使えるって最高ー!釣りは取っておけっ!それじゃまたくるぜっ!」


疲れを癒すためにマッサージを受けている者もいた。



各々の線がいくつもの分岐点へて、その先が今後いくつ交わるのかは誰も知らない。


もー誰が誰だか覚えられません!


嘘つきな猫です。


感想下さいっ!笑

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