第七話:鍛錬中も馬鹿
更新遅くなってすいません。今回は少し短いです。
(もういいや。前世の時から自分は馬鹿だって分かってたし、これ以上へこむより前を向こう。そうだよ、自分の馬鹿はもうどうにもならないんだから考えたってしょうがない!)
項垂れてから三分後。早くもスケルトンは復活した。馬鹿なのにものすごく前向きである。いや、もしかしたら馬鹿だからこそ前向きなのかもしれない。あまり深く考えないだろうから。
(さて、魔力操作のLvは上がったし、このまま魔力操作を上げ続けるべきか、それとも別の部分を鍛えるか……叡智さんはどう思う?)
『魔力操作がLv4まで上がったのなら、体を動かしてその体に慣れたほうがいいと思います』
(なるほど!確かにこの慣れない体は動かしづらいからな。慣れるんだったら……まあジョギングとかでもいっか)
そして、早速なぜかストレッチをしている。
屈伸、伸脚、アキレス腱……etc。
ストレッチとは、固まった筋肉を伸ばし、柔らかくし、肉離れなどを防ぐためにやることである。
……ぶっちゃけ筋肉がないスケルトンがやっても意味はない。
(あっ!これやっても意味ねぇじゃん‼)
気付くの遅すぎ。馬鹿である。
(……あ、あ~。ストレッチするとなんか気合入るな~。うん!ほぐす筋肉はなくても入れる気合はあるからな!この行動は断じて無意味ではない。うん)
言い訳が苦しすぎる(笑)
『……そんなだから称号に馬鹿が付くのです』
(うっせぇ!つかいま呆れただろ!声に変化無かったけどなんかそんな感じだったもん‼)
『私にそんな感情はありません』
(卑怯だぞ!そんなこと言われたら反論しづれぇじゃねぇか!)
確かにそうだ。だが、感情があっても反論しづらいと思う。なぜなら、馬鹿なのは本当だから。
(ええい!こうなったらとにかく走る。そして全て忘れるのだ!そう、俺は……風になる)
……何をどう考えて走るだけで風になってすべてを忘れられると考えたのか……謎である。謎であるが……まあ頑張れ。
……この後、不死者が持つ利点、疲れない体を利用して魔力が切れるまで走ったことは言うまでもない。
そして、それが原因で称号が馬鹿から大馬鹿になったのは言うまでもないというかスケルトンからすれば言って欲しくないことだろう。