鬼と桃
この物語はフィクションです。
ー第1章ー 違い
むかーしむかしあるところに大きな桃から生まれた若者がいました。
そやつの名は、吉備津宮 桃太郎というものであった。
皆さんも知ってはいるだろうがそやつが鬼を退治したあと、宝を持ち帰り平和に暮らしたのだ。
だが、その話には続きがあるのだ。 そいつ、桃太郎は調子にのり俺たちの住む鬼の里まで攻め入ってきたのだ。
その時は俺たちの先祖は為す術もなく徹底的になぶり殺された。
桃太郎とその部下、犬、猿、雉の手によって。
俺たちの親はなんとか逃げてきた。
そんなことがあってから約900年たった。桃太郎の血は薄れることなく受け継がれた。
だが、鬼の意志も受け継がれたのだ!
今や人間は弱い。
桃太郎や一寸法師などの剛のものはいない。
我々の復讐いや、革命のときが来たのだ。900年とは長い、長すぎた。
俺たち鬼の存在など薄れた。
今や「鬼などいない、幻の存在だ。」などと謳う者まで現れた。まあ、そいつがあの桃太郎の子孫だというのだ。笑わせる。そいつの名は苗字もかわって 源 桃士という名前だ。桃士の親は結構有名な政治家だ。
桃士も政治家志望らしい。
おっと、俺の話を忘れていたな。桃太郎の手によって鬼の数は激減したのだ。
だから俺は鬼(青鬼)と人間の混血だ。
鬼の血などほとんど流れていない。
だが、遺志は受け継いだ。
名を轟 剛太という。
名の由来は剛の者と戦う者という意味だ。結構気に入っている。
家系はヤクザだ。
まあ、鬼が人間のヤクザになっただけましだ。
学校も自分で言うのも何だが超ワル高校の南高校の2年だ。一応番長してるぜ。
それに比べて桃士は超エリート学園の私立アンジェリーヌ学園に通う1年生だ。
白い制服が眩しいくらいだ。
俺らなんか黒の学ランなのによ。
まあ、言わば俺たちは相反する存在だ。鬼と人間というだけでなく、人生の勝ち組と負け組という違いもあった。だから俺は桃士がきらいだ。だが、喋ったことはない。
ヤンキーとガリ勉が関わるわけもなく、また喋るわけもなかった。あの出逢いがあるまでは。
ー第2章ー出逢い
南校の帰り道の事だ。
土手道を一人歩いていた。
すると一瞬目の前が輝いた。
夕日は背後にある。
なぜかと思ったがすぐにわかった。真っ白い制服だ。反射したのだろうな。無視して横をすれ違った。
すると向こうからこうゆってきた。
「おい!君!なんだそのだらしないシャツと短い学生服は!あと、歩き方が汚らしいぞ!」
と。まあ確かにシャツを出して短ランを着てガニ股で歩いていたが、その喋り方に苛立ちを感じた。
「あぁ⁉︎お前アンジェリーヌのエリート君か?お前がなんで俺にそんな事言うんだよ?センセーかこら⁉︎あんま舐めてっとマジで殺すからな!」
と言ってやった。普通ならこれですごく謝ってくる。筈だった。だがあいつはこう言った。
「僕は先生などではない!将来政治家になる男!源 桃士だ!覚えておけ!」
と少しキレぎみで。
「そんなこたぁ聞いてねぇ‼︎バカかお前!舐めてっと殺すつったんだよ!こら!」と俺
「人と話すときはお前ではなく、名前で呼べ!僕も君の事を名前で呼びたい!名をなのれ!」
と。こいつが天然だったので少し笑ってしまった。だが、反論はする。
「あぁ?名前でなんか呼ぶわけねーだろ!クズが!」
と俺。するとあいつが叫んだ
「名を名乗れぇ‼︎‼︎」
とさすがに少し驚いた。と同時に真面目が叫ぶなどありえねぇと少し感嘆した。
「…轟 剛太だよ!」
としかたないんで小声で言ってやった。
「そうか!剛太か!よろしくな!」
とあいつ
「おい!お前の名前源 桃士だよな?」
と俺
「ああ!そうさ!名前で呼べ」
とあいつ
「わかった。お前もしかして、中学の頃、大東中学校だったか?」
と俺
「ん?いや、第三中学の卒業生だが?なんだ?」
と桃士
「ム、なら俺に見覚えがねえか?」
と俺が問う。確かに俺は桃士に見覚えがある。だが、少し違う。中学生、いや!もっと前だ小学?幼稚園?いつだ⁉︎いつか思い出せない。だが、それは桃士も同じようだった。
「見覚えはある。だが僕が覚えているのはもっといかつく怖い剛太だ。顔の色も違う。青色をしている。」
と桃士が言う。
「俺もだ。桃士似た男は剣を持ち旗を掲げている。犬と猿と鳥を連れている。まるで桃太郎だな!」
と俺。待てよ?それは桃太郎そのものじゃないか!俺が青色?確かに俺は青鬼の血をついでいる。まさか、これは過去なのか?と言うことは桃士は桃太郎の子孫なのか⁉︎いや、まさかな…
あまり桃太郎の原作とは関係ないのでほとんどオリジナルとしてみてください。




