悪い予感は的中する。その壱っ!
今回は沙美視点です。
話が長くなってしまったので、その壱とその弐に分けることにいたしました。
では、ごゆるりとお楽しみください。
ひぅでした。
「今日は悪い予感がする」
今日も朝一でやってきた亜樹ちゃんの第一声はこうだった。
「………何か悪いものでも食べた?」
いつもに増して変だけど、という言葉は呑み込んで、そう亜樹ちゃんに問うと、
「なんでそうなるんだ……!」
と、何故かきれられそうになったので、仕方なく話を聞いてあげることにした。
まぁ多少、いや違う、かなり引きながらではあったのだが。
突然熱く語り始めた亜樹ちゃんいわく。
1、めったに病気をしない亜樹ちゃんのお母さんが風邪をひいた。
2、起きた時に背筋がぞくぞくした。
3、電線にカラスがいっぱいいた。
正直、すごくあほらしい話だった。
私的には、
1、いくらなんでも鉄人じゃねぇんだから風邪くらい引くだろう。
2、むしろお母さんのがうつったんじゃないの?
3、ただの気にしすぎ。
としか思えないのだが、そうはいかないらしい。
「……母さんが風邪をひくなんて、今すぐ地球が滅びるよりあり得ない!!」
なんて物騒なことをすごい剣幕で言い返された。
しかも超真顔。
我が強そうな雰囲気に対して、本当は押しに弱いタイプの亜樹ちゃんが、
ここまで言うなんて珍しい、とは思ったが、
気をつけろ、おれから離れるなよetc……と続く注意を軽く受け流しながら、
私は知らんぷりを決め込むことにした。
その時の私は、
まさかこの悪い予感が的中するなんて、思ってもいなかったんだ。
今回、沙美ちゃんの口調がひどいです。
ブラック出てます、あわわ。
苛立つとこうなりますが、亜樹ちゃん……聞いてませんね、はい。
さて、この悪い予感ってなんでしょうねー?
次回をお楽しみに。