都の悪だくみ その壱。
沙美視点です。
前回の更新からかなり遅れてしまいました、ごめんなさいっ
お詫びと言っては何ですが、2話連続更新してみました!
前編と後編ということで、時間のある方は続けてお読みください。
感想、意見などお待ちしています♪
もんもんと考え込んでいたら突然頬が引っ張られた。
「にゃっ、にゃにひゅりゅりょ」
「……変な顔してる、なんかあった?」
どきりとする、別に、と返したけどばれてる気がする。
ひや汗だらだら。
「………ふーん?」
不機嫌そうに睨まれたけど、都がそれ以上のことを聞いてくることはなかった。
そのことにホッとして、だけど都には悪いことしたかな、とも思う。
こうして聞いてくるのはいつも私の為だから。
心配してくれているのに、こうして言わないでいるしかしない自分が情けなかった。
ガサガサ、ガサガサ
(?……何の音だろ)
ガサガサ、ガサガサ
(後ろから?)
音の出所を探すべく後ろを振り返ベシッ
「ん?うわごめん沙美、平気?!」
「へ、平気。………何してんの?」
「あーあー、赤くなってるじゃん、……ボーっとしてるけどそんなに痛かった?」
いや無視すんなって。私が驚いてるのはそこじゃないから。
都の手には借りてきた本が。
ふたが開いたままの私のかばんは中がぐちゃぐちゃになっている。
Q,この状況から考えられることは?
A,都ちゃんがかばんをあさっていたようです☆
(ああもう、心配なんかするんじゃなかった……)