ハゲ王
いつもご愛読ありがとうございます!今回は、退屈な授業を抜け出した二人の「いたずら」のお話です。完璧なエリートだったはずの二人が、今や学校一のトラブルメーカーに!?ハオ・ナン先生、通称「ハゲ王」への命がけの反抗と、シュンの非情な裏切りをお楽しみください。
※念のため補足ですが、ハオ・ナン先生は男性の数学教師です。
その日、僕は教室にいた。ただ退屈に耐えながら、ペンを齧っている。教室は生徒で埋め尽くされ、空席なんて一つもない。
後ろの方では、後列の連中がこそこそと笑い声を漏らしている。
僕たちは真ん中の列、4番目と5番目の席に座っていた。二人とも、死ぬほど退屈していた。
僕の後ろの席には、いつものように間抜けな面をしたタラカが座っている。
フェン先生が国語(中国語)の授業をしていた。相変わらずの不細工な面だ。タラカよりも酷い顔をしているくせに、あいつには妻がいる。
数分が経過した頃、不意に肩を叩かれた。
タラカが折り畳まれた紙を渡してきた。
(ノートか?)と僕は思った。
彼を見ると、小さく頷いてすぐに教科書に目を戻した。
その口元には、いつもより少し大きな笑みが浮かんでいた。
何かのメッセージだろう。
僕は紙を広げた。
「トイレ行かない?」
クソみたいな筆跡でそう書かれていた。
隣には、本人が可愛いと思っているらしい、実際には「クソ」みたいな絵文字が添えられていた。
僕は後ろを向いて、軽く頷いた。
「先生、トイレ行ってもいいですか?」
タラカが小指を立てて立ち上がった。
「ああ、いい。だが早く戻ってこい」
先生は煩わしそうに言った。
「先生、僕も行っていいですか? お腹が痛くて」
僕は少し演技を交えて言った。
「急ぎか?」
先生が落胆したような顔で尋ねる。
「はい先生。今すぐ行かないと」
僕は腹を押さえながら言った。
「分かった、行け。だが早く戻るんだぞ」
許可を得て外に出ると、僕の顔には満面の笑みが浮かんでいた。
こうして、僕たちは再び合流した。
歴史は語っている。「二人の友が揃う時、何かが起きる。そしてそれは、決まって良くないことだ」
僕たちは二人とも、ドヤ顔を浮かべていた。
「さて、息子よ。楽しむ準備はできてるか?」
タラカがニヤニヤしながら言った。
「ああ、行こうぜ」
僕は答えた。
「で、どこへ行くんだ?」
シュンが尋ねる。
「他のクラスを覗きに行こうぜ。この授業はサボりだ」
タラカが提案した。
「そいつは面白そうだ。行こう!」
シュンが言った。
僕たちは今、10年B組の外にいる。中の教師をじっと見つめる。
ハオ・ナン先生が数学の授業をしていた。
彼は28歳くらいで、身長は185センチ。最高にハンサムな先生だ。彼は僕たちより優れたものをすべて持っている。あらゆる質において僕たちを上回っている。
けれど、彼には僕たちが持っている「あるもの」が欠けていた。
それは――
「髪の毛だ」
タラカが言った。
だから、僕たちは彼のことをこう呼んでいる。
――『ハゲ王(Baldy King)』。
「で、面白いのはここからだ。先生が嫌がるものこそ、生徒が一番愛するものなんだよ」
僕はそう言いながら、B組の窓を少しだけ開けた。
「ハゲ王!!」
窓を全開にして、僕は叫んだ。
クラス全員と先生に聞こえる、絶妙な音量で。
教室中が爆笑に包まれた。先生の顔は、冷静なものから怒り狂ったものへと変貌した。
僕はドヤ顔で眉をピクつかせながら、タラカを見た。
「罰を受けてろ、タラカ!」
僕はそう叫ぶなり、ドアとは反対方向へ全力で走り出した。
「このクソッタレがぁぁぁ!!」
タラカが叫ぶ。
「パパに対してなんて仕打ちだ!」
僕の計画に気づいたタラカが怒鳴った。
彼も逃げようとしたけれど……。
「……やあ、君。今、何と言ったのかな?」
彼の手の上に、一本の手が置かれた。
タラカが震えながら振り返る。彼の顔からみるみる血の気が引いていった。
「あ……す、すみま……せん……」
タラカは絞り出すように言った。
「とりあえず、私のクラスに入りなさい。終わってからじっくり話を聞こうじゃないか」
先生が邪悪な笑みを浮かべて言った。
シュンはようやく足を止め、ニヤリと笑った。
(激辛麺を食べさせた報いだ。精々ひどい目に遭え)
「ざまあみろ!」
シュンは叫び、狂ったように笑い転げた。
いかがでしたか?激辛麺の恨みをこんな形で晴らすとは、シュンもなかなかの策士ですね。捕まったタラカの運命やいかに……。ちなみに、ハオ・ナン先生の髪の話は学校内の禁句ですので、皆さんは絶対に真似しないでくださいね(笑)。次回、タラカの逆襲が始まる!?お楽しみに!
ご愛読ありがとうございました!




