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ようこそサルタヒコ商会へ

作者:餓狼ケイ
人ならざる者と人間の仲介役。
それが「サルタヒコ商会」という組織である。

この世界には「人外」と呼ばれる、この世の外から来た怪物たちが存在している。古くは神や魔物、妖怪や精霊などと様々な名で呼ばれていた彼らは、この世の理を超越し、意図せずとも世界を破滅に導く「脅威」の一つだ。

そんな彼らの手から人間界を守り、人外が人間界に過度に干渉してこないように防ぎ、問題が起これば調停する。それこそが「サルタヒコ商会」の使命である。

そして瀬奈圭人(せな けいと)は、そんな「サルタヒコ商会」に所属する異能者の一人だ。

仕事に対する情熱は低く、給料分だけの仕事をして、できれば毎日定時で帰りたい。
そんな無気力社員の彼だが、よりにもよって彼の所属部署である「特別顧客担当室」は、社内でもとっておきの厄ネタを処理する、いわば「貧乏くじ」しか渡されない部署である。

そして今回も、見事な厄ネタを掴まされた。

「…だって、自分のことすら覚えてないんだもん。分かるわけないじゃない。」

記憶喪失だという少女は鎮痛な面持ちで、不安と孤独を抱えたままそう言った。邪神と呼ばれる存在に誘拐され、長らく監禁されていたという彼女は、自分の記憶を全て失った状態だった。

「邪神がなぜ彼女を捕らえていたのか、そして彼女はいったい何者なのか。彼女を守りながらそれを解き明かすことが、今回の我々の仕事で〜す」

のほほんとした小柄な女上司は、いつも通り穏やかな口調で命令を下す。それがどれだけの難題なのかは、きっと分かった上でのことだ。

「チコはね、お家がある子は、ちゃんとお家に帰してあげたいって、そう思ってるよ」

無邪気なちびっ子は、期待に満ちた言葉でこちらを見上げてくる。この目に敵わないのは、今に始まった事ではない。

「分かりましたよ。その分、ボーナスはちゃんとつけてくださいね」

瀬奈圭人は、無気力ではあるが、給料分は働く男である。

瞬く間に世界を滅ぼすことのできる邪神を相手に、記憶喪失の美少女を守り切り、彼女を日常に帰してやる。
そんな無理難題も、給料さえ出るのならば、なんとかしてやろうじゃないか。

これは限界社会人異能者である瀬奈圭人が、ちょっと頑張ったり、やっぱりダメだったり、それでもなんとか乗り越えたり、色々あった末に、まぁまぁ幸せで平凡なハッピーエンドを掴む。そんな物語である。
プロローグ
2025/09/13 16:19
1.任務
2025/09/13 17:58
2.病院そして襲撃
2025/09/13 18:27
4.束の間の平穏
2025/09/13 22:13
5.襲撃そして逃走
2025/09/13 22:53
6.カエル
2025/09/13 23:04
7.先輩
2025/09/13 23:09
8.眠れぬ夜
2025/09/13 23:45
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