クラスメイト
「では、今から今後のことについて話していきたいと思いまーす!」
私、神崎麗夏とクラスメイトたちは女神に大広間へ集合がかけられ、集まっていた。
「私たちは来る厄災から国を守るために、そろそろ準備を始めないといけません。」
私達はダンジョンから抜けて、地上にある城へと来た。随分大きく豪華な城を見て、私は自分たちが国から期待されている勇者だということを痛感した。
「前提として国を守るために戦う私たちにとって、人民からの声はとても重要になります。人民からの批判が多くなるとこの国ではまともに生きられません。それに勇者という目立つ立場、絶対に人民から批判を受けるような行為はおやめください。」
この国はそこまで人民が勇者天秤を傾けるというの?一体この国はどんな人々がいるんだろう…。
「ま、まて……人民は俺たち勇者のことを知っているのだろう?……なら…黒木のことはどうなっている、?俺達が殺そうとしたこと、知られてるんじゃ……」
委員長がそんな事を言いだした。いや、委員長だけでなく、黒木を殺そうとした澤田含めクラスメイトの人たちが聞きたかったことだろう。女神たちがあんなに人民の評価を気にしていることから後々のことが気になったのだろう。……何を今さら………。こういうときだけ黒木を気にして……。あんなことを言っているけど普段、黒木のことなんて微塵も話題に出さないくせに。
「ふふ……。心配はございません。あの後、私達女神で民衆に、勇者の中に闇の属性保持者が光の属性保持者ではなかったことに怒り、暴れて危険なため、ダンジョンの奥深くに幽閉したと発表しております。」
「………は!?!」
思わず声が出た。冗談よね???なにデタラメばっか言ってるの?
「そ、そうか、!ならよかった……。」
「ならよかったってなに!!?同じクラスメイトの黒木くんだよ!?私達に闇の属性保持者だったというだけで殺されそうになって、ダンジョンの奥深くに落ちて、生きてるかもわからないのに……この世界では人民の評価が悪いとまともに生きられないのでしょう!?!女神たちがこんなデタラメを民衆に伝えたことでもし生きて、地上に出てこれたとしても、黒木くんの顔がばれていたら終わりじゃない!?」
あまりに腹が立ちすぎて早口で思っていたことを一気に言ってしまった。たぶん私の顔は血が登って真っ赤でしょうね。
「まぁ神崎様、落ち着いてください。黒木さんの顔なんて民衆誰も知りません。闇の属性保持者がやばいやつという偽りのない事実しか伝えておりませんもの!そして神崎様は生きていたら、とおっしゃっておりますが、ダンジョンの最下層ですよ!?ご愁傷様にきまっているじゃないですかぁ!」
……だめだ。今ここにいる奴らに何を言っても無駄だ。やっぱり黒木くんを探すのも、助けに行くのも私一人でやるしかない。ここにいる奴らは狂ってる。こんな無駄話は聞く必要がない。一人で魔法の稽古をしている方がましね。
そう思い私は大広間から出ていった。
「チッ…………黒木黒木うっせぇーんだよ……」
そう小さく呟やかれた言葉は私の耳に届かなかった。