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作者: J
掲載日:2023/07/20




 僕はイシだ。もちろん頭もなければ手足もない。あるのはこの無機質でゴツゴツトしたからだだけ。

ある時は草むらの中。ある時は暗い暗い海の中。

 ふと気づいたら柔らかな何かに掴まれ、遠くに飛ばされることだってある。飛ばした何かは心なしか清々しい表情をしている。そんなときもあれば憎々し気な雰囲気をまとった何かに思いっきり蹴飛ばされることもある。僕の体はそんなことではほとんど痛まないが心に何かしっとりとしたものが溜まっていく。


 僕は何も感じることが出来ない。何かに喜び、悲しみ、涙を流すことだってできない。そもそも世界を見ることが出来ない。ただ、どういうわけだかどんな生き物よりも長生きしている。病気にだって一度もかかったことはない。僕の体は病院要らずなのだ。


 もう何年も、何十年も何百年も何億年もこの世界で生き続けている。時間なんてものはいつの間にかどうだってよくなるくらい生き続けている。僕はこんな時間を後どれほど過ごしていくのだろう。

 


 僕は一体何なのだろう。そうやって、また、何もないまま存在し続け、今日も遠くへ飛ばされている。










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