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第8話「転校生が来るそうです!!」

今日は朝から一段と学園内が騒がしかった

なんでも今日は海外からの転校生が来るという噂があるのだとか

うちのクラスでもどんな人なのかとみんな話している、その時担任の先生が入ってきた


「お~い全員席につけ~転校生を紹介するぞ~」」

「うお!転校生ってうちのクラスだったのか!!」

「ラッキー!!」


先生のその一言でみんなのざわつきが大きくなった

そして教室前の扉から転校生が入ってきた

入ってきた少女は金髪でいかにも外国人美女という感じだった

しかし僕は何か違和感を感じた

『なんか見たことがある気がするな...』

そして彼女に小さな口が動き声を発した


「私は「エマ・オリビア」と言います。今まではイギリスのロンドンに居ました」

「...イギリス...エマ...金髪...まさか!」


僕は彼女が発した言葉をもう一度言い直してある結果に辿り着いた

その時金髪のイギリス人美少女はこちらを向いて歩いてきた


「まし兄!!久しぶり!!」

「まし兄って事は...やっぱり君はあのエマか!」


転校生美少女が僕に飛びついて来ると周りの生徒達はぽかんとしていた

「エマ・オリビア」彼女とは小さい頃からお互い知っている。と言うのも彼女は僕の従兄弟だからだ


++++++++++++


今日は新しく転校生がうちのクラスにやってきた

「エマ・オリビア」外国から来た女の子だ

別に「転校生」とだけならここまで気にしないが彼女は清水君に抱きついたり清水君の事を「まし兄」と呼んでいた事がかなり気になる所だ


************


「清水くん、少しお話があります」


お昼休み、お昼を食べ終えた僕の所に雪華さんが少し不機嫌な様子でやってきた

なぜ不機嫌なのかがとても気になったがおそらく聞かない方がいいのだろう


「ど、どうしたの雪華さん」

「...あの子とはどういう関係なの」


そう言って雪華さんは今たくさんの生徒に囲まれているエマを指さした

おそらく朝エマが僕に飛びついてきたのを見たからだろう


「エマは僕の従兄弟だよ、小さい頃から良く遊んでてずっと僕に懐いてたんだ」

「そうなんだ、ちょっとスキンシップが激しかったからそういう関係なのかと...」

「僕とエマはそういう関係じゃないよ」


雪華さんは話を聞くと顔を半分机の下に隠したので僕はその雪華さんの頭を撫でて返答した

すると雪華さんは顔を真っ赤に染めて自分の席に帰って行った

それと同時に僕の席にエマがやってきた


「あの人まし兄の彼女さん?」

「違うよ。雪華さんは僕の彼女なんかじゃない」

「あの人雪華さんってゆうんだ綺麗な人だよね~お姫様みたい」

「まあ実際お姫様って呼ばれてるからな」

「やっぱり。みんなから憧れの目で見られてるって感じがする」


エマはこのように美少女で今まで海外に居たりしてたくさんの人と関わり合ってきたためその人がまわりの人にどんな目で見られているかによってその人がどんな存在か何となく分かるらしい

それにとても近くに来ているのでエマの綺麗な顔が良く見えた

その顔をじっと見てるとエマに突っ込まれた


「私の顔をじっと見てどうしたの?何か付いてる?」

「綺麗な顔に可愛い口と鼻が付いてる」

「あはは!なにそれ!」


僕の返答にエマは爆笑していた。事実を言っただけなのだが


「ねえまし兄、それより今日の放課後まし兄ん家遊びに行くね」

「それはいいけど何でまた急に」

「いや~久々に帰ってきたしおばさんにも顔を合わせたいなって思って」

「それならまた今度だな、母さんは今海外だ。おそらくアメリカあたりに居ると思う」


うちのお母さんはモデルの仕事で海外に居ることがほとんどなのでエマが帰ってきたからといってそう簡単に会う事が出来ないのだ


「そっか~まあおばさん人気だから仕方ないよね~」

「まあそういう訳で久々の顔合わせはまた今度だな」

「はぁ~い」


すこし不満そうに返事をしてエマは自分の席にとぼとぼ帰って行った


「まさかお前とあの転校生の子が従兄弟同士だとは思わなかったな」


後ろから話しかけてくる声が聞こえたので振り向くと自販機に行っていた弘人が居た


「いつから聞いてたんだ」

「オリビアさんが席に来たときから」

「よくエマが反応しなかったな」

「俺がシーってしてたからな」


そう言うと弘人は人差し指を立てて口に当ててシーとした

その瞬間女子の黄色い悲鳴が聞こえたけれどもう分かっていたことなので無視した


「お前とオリビアさんの同じとこって目の色くらいだよな」

「確かにそうだな」


僕の目の色は黄色、それはエマの金髪と目と同じ色なのだ

なので従兄弟と言ってもこれと形で見せるならこれくらいしかないのだ

その後も弘人と適当に話して昼休みが終わった


++++++++++++


「こんにちは雪華さん!!初めまして!!」


私が帰りの準備をしようとしたときに席の前の方から名前を呼ばれた

今は委員長会議の終わりなので私しか教室に居ないと思っていた

声に引かれるように顔を上げると綺麗な金髪を右だけ編み込んでいるショートカットの「エマ・オリビア」さんが居た


「こ、こんにちは、オリビアさんで...いい?」

「そんな堅苦しく名字じゃなくて名前にしようよ!「エマ」でいいよ!!」

「え、えっとエマ...さん?」

「エマさんじゃなくてエマ「ちゃん」がいい!!」

「じゃあ、エマちゃん」

「うん!!」


なんかもの凄い人との距離が近い子なんだなというのが分かった

『にしても近くで見るとさらに綺麗な子だな...』

綺麗な金髪の髪に琥珀のような綺麗な黄色の目、きめ細かくて真っ白の肌


「雪華さん私の顔に付いてる?」

「綺麗な顔に可愛い目と鼻が付いてるよ...」

「あはは!まし兄と同じ事言ってる!!」

「清水くんが言ってたの?」

「うん、一語一句同じ事を言ってたよ」


何故か清水くんなら言ってても違和感が無いのが不思議な感じだ

私がそんな事を考えながらお茶を飲んでいるとエマちゃんが隣に来てこう言った


「ねえ雪華さん!雪華さんってまし兄のこと好きなの?」

「んぐふ!!ごほっごほっ!!い、今なんて言った!?」

「え~いや雪華さんってまし兄のこと好きなのかなって」


聞き間違えじゃなかったみたいだ

だけどなんで気づいたのか不思議だったので私はエマちゃんに聞いてみることにした


「え、エマちゃんそれってどうやって気づいたの?」

「え~っとね、お昼休みに雪華さんがまし兄のとこで話してたときに私とまし兄の関係を心配そうに聞いてたのとその後にまし兄に頭を撫でられた時に顔を真っ赤にしながら逃げたのを見てもしかしたらって」

「あ~そういう事か~恥ずかしい...」


私は自分でも分かるくらい顔が熱くなっていた


「いや~でもまし兄もかなり変わったな~」

「そうなの?」

「うん、今までのまし兄ならあんな行動が出来るくらい親しい人が居なかったからね、そう考えるとまし兄にとっても雪華さんはかなり大切な存在なんだと思うよ。まぁあのまし兄のことだから本人はそんなことまったく思わず行動してるんだと思うけど...」

「だよね...」


正直清水くんがもの凄い鈍感で天然たらしだってことは分かっていたけれどこうやって他の人に言われると納得してしまって自信を失う


「でもあれが無意識だとしてそれは雪華さんにかなり好意を寄せている事だと思うからかなり有利だと思うけどね」

「...そうかな...」

「まあ私も協力するからあの鈍感兄を落とすために頑張ろう!!」

「ありがとう...がんばるよ!」


なんだかもの凄い強力な助っ人が付いたのかもしれない

もうすぐで学校が始まる...

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