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第20話「体育祭があるそうです!!中編」

夏の暑さも落ち着いてきたが未だに少しの熱気が残る9月の下旬

私の学園では体育祭が行われていた

校庭中に響き渡る応援の声やかけ声が聞こえる


「ぼーっとしてどうしたの雪華さん」

「ひゃ!び、びっくりしたよ清水くん」


私が校庭で行われている競技を見ていると後ろから清水くんが冷えたお水を私の首に当てながらやってきた

私は少し見下ろして見ている清水くんの方向を向きながら渡してきた水を受け取った

そんな清水くんを見ながら私は言った


「ねぇねぇ清水くん!」

「どうしたの?」

「リレーの意気込みはどんな感じ?」


私は少しだけ前に出て清水くんにそう質問した

清水くんはうちのクラスのリレーメンバーに選ばれているためもう少しで出番なのだ

そんな清水くん少し不安そうな表情をしていた


「...いや...僕がリレーで足引っ張らないかなって不安になって」

「そんな重く考えなくてもいいよ」

「いや...でも...」

「あ~もう!!」


私は不安そうな顔をしている清水くんのほっぺを引っ張った


「清水くん!!大丈夫だから!!清水くんならきっと大丈夫だから!!」

「ホントかな...」

「ホントだよ!!さあじゃあまずは今からのリレーを全力で走ろう!!」

「うん、そうだね。ありがとう雪華さん、じゃあそろそろ行ってくるね」


清水くんは私の頭を撫でてから招集所に歩いていった


「...それはずるいよ」


あれは清水くんの良いところであり悪いところでもある


============


「やっぱり清水くんと雪華さんのカップリングって見てて癒されるね~」

「だね~」


離れているうちのクラスでも清水くんと華恋ちゃんのいちゃいちゃを見て当てられてるのだ

少しは自重と言う物も覚えて欲しいと常々思っている

と言っても本人達が自覚していないので直る訳も無いのだが

そんな私の所にひろくんがやってきた


「やぁほま、種目終わったのか?」

「うん、もう初めの方に終わったよ。あと今からクラス対抗のリレーがあるんだから敵の本拠地にはあんまり来ない方が良いんじゃない?」

「正直その通りなんだけどやっぱりリレーの始まる前にはほまの顔を見ておこうかなって」

「ふぅ~ん、そうなんだ。ひろくんもう清水くん達招集所に集まってるよ」

「うわ!まじだ!じゃあ俺もう行くわ!」


ホントに自分勝手な人だ

勝手に敵のとこに来て勝手に顔を見に来て勝手に帰って行く

私はこっちを見てくる女子二人を見て話した


「...なに見てるの...」

「いや~火希さんはかわいいな~と思って」

「...うるさい」


私は椅子にかけてあったジャージを持ってうずくまった


************


「はぁ~緊張する...」


僕はクラス対抗リレーに出るために招集所に来ていた

他のメンバーは自分たちの席でご飯を食べていたりしている

ちなみに弘人は火希さんの所で何か話しているようだ


『クラス対抗リレーに出場する生徒の方々は招集所に集まってください』


クラス対抗リレーの招集がかかったため他のメンバーが続々と招集所に集まってきた

弘人は他のふたりより少し先に来た


「いや~いよいよだな」

「正直僕はプレッシャーで倒れそうだよ...」

「大丈夫だ!!始まれば後は終わるだけだ!!」

「とんでもない暴論だよそれ...」

「気にすんな、よし行くぞ相棒」


弘人はそう言って僕の肩を叩いてからメンバーの最終確認場に向かった

僕はそんな弘人の後ろを追って付いていった


++++++++++++


今はグラウンドでリレーが始まるひとつ前の競技が行われている

かなり時間のかかる競技なのでおおよそ20分程しないと始まらないだろう


「いや~暑いね~こんなに暑いと溶けちゃいそうだよ~」


私が後ろから聞こえた声の方向に振り返ると金髪の髪を揺らしているエマちゃんが居た

エマちゃんは体操服をぱたぱたさせながら水を飲んでいた

清水くんといいエマちゃんといい学校では基本水しか飲んでいるイメージしかない

そういう所は似ている感じがする


「そうだね~もうすぐ秋になるから少しずつ涼しくなってくると思うんだけどね」

「イギリスは涼しかったから気温差で死にそうだよ...」

「そっかイギリスと比べると日本の夏はすごく暑いのか」

「そ~なの!まあ日本に来たいって言ったのは私だから何にも言えないけど」

「じゃあ我慢だね、あ、もうすぐリレー始まるみたいだよ」


私達が席に座りながら話していると清水くんが出るリレーが始まった

E組は先頭から石岡くん、松本くん、橘君、そして清水くんの順番だ

リレーが始まった途端、今までと比べて応援の声が大きくなった


「...すっごい盛り上がりだね~どっかのアーティストのライブみたい」

「まぁ一番みんなが見たがる競技だからね。私達も前で見よっか」


そう私が言うとエマちゃんは歩き出した私の後ろを追うように席を立ち上がって私の方に走ってきた


************


『さぁ始まりました1年生クラス対抗リレー!!現在トップはE組!それに続いてA組、D組、C組、F組、B組です!!』


いよいよクラス対抗リレーが始まった

僕はアンカーなのでまだ出番は後なのだが、この待ち時間が一番緊張する

そして今バトンが第二走者に渡された

順位は未だ一位だ、だが


「あ!!」


その時第二走者の人が転んでしまった


体育祭何故長い

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