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第17話「お手伝いをするそうです!!」

「終わらない...」


私は机に置かれている委員会の大量のプリントを睨んでいた

私は生徒会に知り合いが居るのでよくアシスタントをしていたのだが生徒会のメンバーが一人流行病で一週間の休みを取っているため私が仕事を引き受けたのだがなんと言っても量が多い

一応3日の期間を貰ったのだがそれでも終わるのか微妙なラインだ


「はぁ~なんだかずっと一人で作業するのも悲しいな...」


そうぼそっと言った瞬間に机の端に置いてあった携帯が鳴った

私が鳴っている携帯の画面を覗くと「清水 真白」という文字が見えた


「な、なんで清水くんから電話が!?」


私は携帯を急いで取って電話を出るボタンを押した

すると携帯の奥から電子音の清水くんの声が聞こえた


「も、もしもし!清水くんどうしたの急に!!」

『いや、ちょっと課題で分からないところがあったから聞こうかなって思って』

「なるほど、どこら辺が分からないの?」

『あの、問4の問題3が...』


その後私は自分の仕事をしながら清水くんの分からない問題を教えてあげた

だけれど同時に2つの事をしているとどっちかに集中しなければいけないのでどうしても自分の仕事の進み具合が遅れていた


「...ってなるよ」

『なるほど...ありがとう雪華さん』

「ううん、大丈夫だよ」

『...雪華さん、なんか疲れてる?』


清水くんに問題を教えた後電話ごしに清水くんが心配してきた


「...どうしてそう思ったの?」

『いや、雪華さんの普段の声と比べてなんだかトーンが落ちててゆったりした話し方だったから』

「...よくわかったね」


確かに清水くんの言っている通り私は作業でかなり疲労が貯まっている

だけどそれが分かるほど私のことを見ていたって分かると自然と顔が赤くなってきた


『で、なんでそんなに疲れてるの?まだ20時位だから眠いってよりは別の事で疲れてる感じがする』

「あ~それはね、生徒会の仕事を引き受けちゃってたくさん仕事が貯まってて」

『...それ今日中に終わりそう?』

「...終わらなそう...」

『じゃあ僕も明日手伝うよ』

「え!いいの!?」

『うん、雪華さんが遊べなかったら僕たちも遊べないからね』

「じゃあお願いしようかな」

『うん、分かった。でも今日はすぐに寝るように』

「はい...」


清水くんが私の仕事を手伝ってくれるという事や心配してくれた事にうれしくなって電話を言った携帯をベットに叩き付けて眠りについた


++++++++++++


「...これはまた凄い量だね...」

「一人で終わる気がしなかったから手伝ってくれてよかったよ...」


私と清水くんは放課後の教室で一緒に私の生徒会の仕事をしていた

国語辞典1.5個分くらいの高さまで積み上がったプリントを見て清水くんは少し引いていた

その反応をするのは仕方がない、私だって初めは同じ反応をした


「じゃあやっていこうか」

「うん、そうだね」


私たちは作業を開始した


************


「ん~終わった~!!」


僕と雪華さんは放課後の教室で雪華さんの生徒会の人から頼まれた仕事をしていてちょうど今終わった

雪華さんは疲れたように伸びをした後に机に突っ伏した


「いや~清水くん、手伝ってくれてありがとうね。また何かお礼するよ」

「お礼なんて別に良いって」

「い~や、これは私がお礼しないと納得しないから」


雪華さんは僕がお礼をいらないと言っても意地でもお礼をしたいらしい

なので僕は立ち上がって雪華さんの近くまで行って雪華さんの頭を撫でた

雪華さんは顔を赤くして自分の頭を両手で押さえて僕の方を見てきた


「お礼は『雪華さんを撫でられる』でいいかな」

「う、うん、いいよ」

「じゃあこのプリントは僕で生徒会に渡してくるから玄関で待っててね」


僕は山積みになっているプリントを持って教室を出て生徒会室に向かった


************


「...あの~雪華さん」

「...なんですか」


帰り道、僕と雪華さんは隣同士に並んでいた

のだが、雪華さんの機嫌が何故か悪い。その理由として雪華さんのほっぺが少し膨らんでいる


「いや~どうして不機嫌なのかなと...」

「...教えてあげない!」


そう言うと雪華さんはぷいっと僕と逆の方向を向いた

雪華さんは時折このように小学生のような行動をすることがある

まあそれも可愛いのだが


「...もしかして頭を撫でたこと?」

「もしかしなくてもそれだよ!!」

「ごめんなさい...」

「はぁ~、じゃあ許してあげるから少し頭を下げて」

「頭を下げる?...分かった」


そう言って僕は雪華さんに合わせるように少し頭を下げた

すると僕の頭に手が乗る感覚がした

顔だけを上げると雪華さんが僕の頭を撫でていた


「清水くんが私の頭を撫でたから私も撫でさせて貰います!」

「あはは、なんだか頭撫でられるのも変な感覚だな...」

「じゃあもう私は家の中に行くね」


頭から手がどいたので顔を上げるともう雪華さんの家の近くまで来ていた

そして雪華さんは手を振って家の中に吸い込まれていった

まだ頭に雪華さんの手の感覚が残っているので落ち着かないまま家に帰った

歌ってみた作らんとな

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