第0話「女の子に避けられるようです!!」
『告白』
それは男女関係なく気になる異性にしてほしいと思う事であり
そして男女が恋仲になる為には必ず通らなければいけない道だ(多分)
しかし僕「清水 真白」は告白をしたことが無い。いや、昔の出来事によって『出来なくなった』のだ
昔の出来事というのは僕が小学校4年生の頃、その頃の僕は女子にも話してもらえる普通の男子生徒だった
しかしある時女子にモテたいと思いイメチェンをしようと決心した。
髪の毛をトレンドに合わせて切ったりスキンケアにも気を遣ったりおしゃれのために服の勉強をしたり
モテる為に必要なことはだいたい努力した。
その結果女子から避けられて話しかけて貰うことが無くなった。ほぼほぼ業務連絡くらいしか話してくれない
こっちから話しかけようとしても悲鳴を上げて逃げられる
つまり僕のイメチェンは失敗したのだ
だけど僕は諦めずにモテる為の努力をした、やっぱりモテたいから
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月日は流れ5年後、僕は「銀華学園」に入学して高校生になった。
学園ではありがたいことに同性の友達がたくさん出来た、しかし異性にはやはり避けられるままだった
「はあ~~」
「どうした真白ため息なんてついて、もしかして失恋したのか?」
「部分的にそう」
「なんだそのア●ネーターみたいな返答の仕方」
「誰が人物特定の魔神だ」
今目の前でイチゴミルクを飲みながら話をしてきているイケメンは「橘 弘人」この学園の中で女子に圧倒的な人気があるのに僕みたいに女子から避けられる奴にも仲良くしてくれる中身までイケメンな男だ
今も教室の横の窓には弘人を見に来たたくさんの女子が居る、何でもファンクラブがあるという噂だ
「ほら『王子様』たくさんのお姫様がお待ちですよ」
「うるせ~俺は見せ物じゃないんだよ」
「僕にもその女子人気を分けてくれよ、この女子と会話出来ない男に」
「別にしゃべれない訳じゃないだろ、話そうとしたら話せるだろ」
「それが話そうとすると逃げられるんだよ。やっぱり俺の見た目がだめなのかな...」
「...なんかもの凄い勘違いしてるな」
「ん?なんだ?声小さすぎて聞こえなかった。もう一回言ってくれ」
「なんでもな~い、まあそんなに自分を過小評価するなよ」
「心にぶっ刺さるフォローをありがとう」
「どういたしまして」
弘人はそれだけ言って飲み終えたイチゴミルクのゴミを一番近くにある自販機の横のゴミ箱に捨てに行った。それと同時に窓に張り付いていた女子達はそそくさと退散していった
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「ごめ~ん清水君、今日数学のノート回収日だからノート貰って良い?」
授業終了後の休み時間に机で本を読んでいた時に女の子の声で僕の名前が聞こえた
僕は読んでいた本から目を離して声がした方向を見ると学園でも人気がある美少女の「雪華 華恋」がそこに居た
雪華さんはまっすぐに伸びた白髪に青い目を持っていて『お姫様』と呼ばれている
「わかった、えっと...あった、はいお願いします」
「はい、承りました!ごめんね時間取っちゃって、じゃあまたね!」
「うん、またね」
雪華さんは僕に話しかけてくれる数少ない女の子だ、そんな数少ない女の子だからもちろん僕も彼女に対して特別な感情を持って...いない!
雪華さんはあくまで委員の仕事として僕に話しかけてくれているだけなので期待するだけ無駄なのだ
それにそんな風に見ていると思われて話してくれなくなるのだけは避けないといけない
そう決心して僕は帰宅の準備を始めた
「告白に関しては絶対しないでおこう」
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私は「雪華 華恋」この学園の1-B組でクラス委員をしていて『お姫様』とみんなに呼ばれている
そんな私には思いを寄せている人がいる
それが同じクラスの「清水 真白」だ。
彼は自分で「女子に避けられている、嫌われている」と嘆いているが本当は彼の女子人気はとても高い
成績優秀、容姿端麗、誰にでも優しい、そんな男の子を女子が嫌うはずがない
だが問題は「容姿が整い過ぎている」と言うことだ。女の子は近くで彼を見ると長時間見られなくて逃げ出してしまう、そして異性と話せない過小評価をしてしまう彼が出来たのだ
そんな彼の状態は私にとっては絶好のチャンス、だから
「絶対に私に惚れさせて告白させてやる!!」
前回書いていた作品はなんかピンと来なかったので今回は自分の欲望ましましの次郎系もびっくりの物語を書いていこうと思います
ちなみに前回も言いましたが第一志望の高校落ちました