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勇者になろう  作者: パラヂン
17/42

第17話 玉座


なんか…薄い気がします…



次の日~早朝~






「し、失礼します!」


「失礼しまーす」





そう言ってガチガチの状態で扉をくぐる

というかまたなんで早朝?

みんな朝強いのね。羨ましいよ



ここは城の最上部、玉座だ


周りには護衛の兵士が六人くらい

床には赤い絨毯がひいてあり、壁にはお偉方と思われる肖像画が沢山ある

そして、オレに少しの階段を挟んだ先に王様と王女様が座っている



オレとフィリスは礼をして片膝をつく



「おおフィリス。そちらの方が勇者なのか?」


「はい、王様。名前は坂神裕也、件のお告げにあった勇者と思われる者です」



勇者勇者ってなんか…言ってて恥ずかしくないか?

言われる方も恥ずかしいんだが



「そうか、では坂神裕也殿」


「は、はいっ!」


「単刀直入に聞こう。おぬしは勇者か?」


「いえ、勇者…とかだとは思っていません。ですが、ちょっと普通とは違うとは思っています」



異界から来たことは話すべきなんだろうか?

いやそれはあとからでも話せるし、あの自称神にでも聞いてからにしよう


…黒髪もバラさなくていいか

説明が面倒だ



「普通でない、とな?それは例えば?」


「はい、自称…おっと失礼。神様を実際に乗られ、会話したことがあったりします」


「乗られたとな!いや確かに普通ではないな!!ハハハハハ!!」


「王様…少し“地”が…」



フィリスがフォローに入る



…“地”とな?

まさか…面白い人だったり?



「おっと…スマンスマン。コホンッ、しておぬしに聞きたいことがある」


「あ…はい、なんでしょうか?」



「おぬしはどのようにするつもりかね?」




…はい?




「どのように…とは?」


「いや、おぬしが神と会話したり、正体不明の者に襲われたということは、やはり何かあるのだろう。」



まぁそうだよな

てかありまくりだけどな

あの黒マントは知らねーけど



「その上で、だ。これからどう行動するのか、聞かせてくれ」



王様の目は真剣そのものだった

この世界のために、返答次第でどう行動するか。決心しているような



これには、真剣に答えないとな



「神様に聞いたように、この世界の異変を正し、元凶を断つつもりです。まだ色々と実感が沸いてないし、決意もしきれてないと思いますが、今はこれ以外に道はありませんので。」




王様は少し思案したあと、急に口調が優しくなった…ような気がする



「まぁ…今はそう思うのが普通よな。いきなり勇者と呼ばれたようだし、気持ちの整理もついておらんのだろう。これからのことは少しずつ見えてくればよい」


「…はぁ。分かりました」


「うむ、よろしい。ではもう帰っていいぞ」



「「はい」」




「失礼しました!」

「失礼しました~」



玉座を後にして城から出てくる



「…なぁ、フィリス」


「なんですか?」


「王様との話も終わってしまったんだが、これからどうすればいいんだろうか?」


「それは…お告げを頂くまで待っているしか…」



やっぱりそうだよな

でもさ、何もしないってのはなんか、あんまし好きじゃないんだけど…



「そうだよな~じゃあ本でも読みながら気長に待………」


「?…どうしたんですか?」



ふと、ホントに偶然、城壁を越えて、城外にあるそれを視界に捉えた



体操座りの状態で、激しく前回りをしながら飛んでくる凄くでかいゴーレムっぽい何かを



「変態だ…」


「え?」


「変態!変態だ!変態が空を飛んでこっちに来る!!ギャハハハハハハハ!!」


「え?え?」



腹が痛い

そりゃね、あまりに変態すぎるもん

前回りだよ?前回り!

飛んで来るんだよ?でかいのが!


非現実的過ぎるぞギャハハハ!



…ん?


あれ、思ったよりでかい?



…ん?


あれ、ここに着地するんじゃない?



…ん?


あんなバカでかいのがあんな速度で落ちてきたら、被害甚大じゃねぇか?




「ちょ!フィリス!あれ!あの変態どうにかしないと!!」


「え?変態って……―――!!」



フィリスもようやく気付いたようだ



「え!?何あれ!?何か飛んできてます!?」


「なんとかしないと!」


「待って下さい!そんな急には…」





チュドーーーーーン


ズシーーーーーン





説明しよう


なんか物凄くでかい火球(おそらくサニルの魔法と思われる)が変態に当たって、そのまま落下

その衝撃で軽く地震




「お、落ちた!撃ち落とされた!あの飛んできてた変態が!ブハハハハハハハ!!」



や、やべ…ツボに入った…

腹が痛い、腹が痛ぇよう…



「と…とにかく、私達も加勢しに行きましょう!多分杞憂に終わると思いますが…」


「わ、分かった。行こう…プクク…」


もっと時間が欲しかったりしますねぇ…




~とある日記~



「今日はおじいちゃんの畑仕事を手伝ってみた。

とても重労働でビックリしちゃった。

でも、おじいちゃんは全く疲れた様子を見せなかった。

汗もかかず、息も切らさずに。

…凄い、というよりちょっと怖かった」

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