第10話 試験開始
………ギャグ?
無いですよね…すみません…
変なことがあったあと
オレはレオンにある部屋に連れて来られた
石造りの壁に囲まれて、所々にいろんな武具がおいてある
「今から入隊試験だから、しっかり身体を馴らしておけよ」
「は?今から?」
「おう、一時間後だ。オレも観覧席で見てるからな、気ぃ張ってけよ。ちなみにそこらへんの武器は使っていいぞ。持参のでもOKだ」
「おう。…じゃなくて今から?お、おーい………行っちまった」
…やべ、技考えなきゃ
赤髪なんだから炎使わないとな
んで、その印象を叩き込むための盛大な『開始ぶっぱ』を使えば後はいいだろ
だから…あ、熱が出せんかったときのために黄リンも考えてないと
んで、形は…
あ、そういや爆薬って…ニトログリセリンが…知らないな
あ、燃焼とかは…
炎色反応使ったらカッコイイのができそうだな…
あと、保険にこれとあれと…
教科書を見ながら色々紙に書いていく
「うし、完成」
攻撃パターンとか色々しっかりしてるぜ
あ、そだ
鎧とか着なきゃな…
軽いやつ~っと
コンコン
扉をノックする音が聞こえた
「あ、はい」
「準備はできたか?」
「完璧ッス」
「そうか、しかしお前もツイてないな」
「え?」
「入隊試験で隊長に戦うなんてよ。まぁ、頑張りな」
…神様はオレを見放した?
いや、自称神はこっちにあるんだが
「え、マジっすか。でもまぁ最善は尽くしますよ」
「死なないようにな」
…おい
そんなこと言うなよ
泣きたくなる
「あわよくば勝ちたいッスね。てか勝つつもりですけど」
「いい心意気だ。さぁ、この奥が闘技場だ」
「うぃっす」
そのまま奥に向かうと広間にでた
その広間は円形で天井が無く、周りに観客席がある
いわゆる、コロシアムってヤツだ
今は人はかなりまばらだけど、時には凄い人数が集まってそうだな
周りには審査員と思われる人もいて
広間の真ん中には真っ赤な鎧に身を包んだ男がいた
こいつが第四級の隊長か
炎髪灼眼ってやつだな、男だけど
顔?ああ、イケメンだよ?
「来たか!話は聞いたぜ?なんでもあの大蛇を倒したそうじゃないか!!強いのか?強いんだろ!?」
なんだこの熱血バカは
「ああ、まぁそうだ。名前は坂神裕也、呼び方は坂神でも裕也でも」
「おっと、まだ名乗ってなかったな。俺はフォルス。フォルス・アルバートだ、よろしくな坂神!」
…苗字だ
しかもニュアンス合ってる
「よろしくな。んで、いつ始めるんだ?」
気づけばめっちゃタメ口
あんれ?
「そうだよな!そこのネーチャンが開始の合図を鳴らしたら戦闘開始だ!ほら早く!」
そんなに急かすなよ
そこの大人しそうな女性もビビってるぞ
「あ゛!?お前が話してるから開始できねぇんだろうが!」
!?
なんだ、大人しくないじゃん
「んじゃ行くよ!?始めっ!!」
フォルスが剣を抜いて突進してくる
てかいきなりかよ
でもとりあえず当初の予定通り右手を突き付ける
「デス・フェニックス!!」
『開始ぶっぱ』ごー♪
短っ!
~とある日記~
「今日は料理に挑戦した。
だけど…おじいちゃん、味見したときに『うん、美味しいよ』って言って倒れちゃった。
流石に私は味見する気にならなかった。
おじいちゃん、ゴメンナサイ…
でも失敗は成功の元って言うし、これも見方を変えればいい経験…かな?」