7話、ビル倒壊
俺達はこの内容のスレを見た後
「マスター、これは酷くないですか?」
「あぁ、なんとも言えないな」
俺達はこのスレに愚痴を言いたくなったが……。
「正直、この人達はなんなのですか?」
「まぁ、責任逃れやド腐れ正義とか色々あるからな」
ただ、どうにもならないんだよな。
それに、ボスからの被害はまだ無いと思うから、先に俺達を利用する気満々じゃん。
そう考えていると
「ポイントはまだあるが、いつまでも引きこもってられないからな」
「でも、近場である程度手に入るので大丈夫じゃないですか?」
「それだといいが、この状況だと何かあると考える方がいい」
俺達はそう話し合っていると、外から地響きが聞こえて来たので
「何が起きた!」
俺達は親の部屋に移動して、ベランダに登って双眼鏡で街の中心部を見ると
「マスター、大きな建物が倒壊してますよ」
「アレはビルという建物だが、そう簡単に壊れる物ではない筈」
かなりの強度があるはずだが、双眼鏡に写るのは紛れもなく倒壊したビルだ。
「見てください! あの建物の近くには大きな犬が集まっています」
「しかも、少し離れた所には大型のショッピングモールがあるから食料には困らないのか」
このまま持久戦になって数が増えたら面倒だ。
「何かしら手が有ればいいが、ポイントも物資も不足している今では何も出来ない」
「あの建物の近くにいた人達が逃げてますが、野犬達に襲われて餌食になっています!」
食物連鎖が悪化した状態としか言えない。
「正直、見殺しはあまりしたくないですがこの状況では何も出来ないです」
「今はそうだが何かしらの方法はあるぞ」
「マスター、方法があるのですか?」
「一応な。でも当たり前な事だぞ」
俺はさっきから考えていた方法をマリナに伝える。
「マリナはまともに当たれば負ける可能性が高いと言ったが、逆に中ボス一体のみで俺達と戦う場合はどうなる?」
「恐らく勝率は半々がいい所ですが、それがどうしたのですか?」
「俺達は取り巻きを倒しまくってレベルを上げた後、中ボスやボスに挑めばいい。もちろん、装備も強化してな」
「確かに言っている事は簡単ですが、上手く出来ますか?」
「犬は匂いに敏感だから、ピンチになったら爆発時の臭いが強い手榴弾が売っていたからそれを使う」
シンプルイズベストがいいと考えたが
「ただ、他の奴らを助ける為に動くのはイラッと来るが」
「それは私もありますが、このままボスを放置するとかなり危険なので動かないと」
俺とマリナは細かく話し合って作戦を考える。
「正直、ボスや中ボスの強さは俺達よりも上なのはほぼ確定だから、とりあえず周りの取り巻きだな」
「取り巻きですか?」
「周りが減ったら向こうの戦力が落ちる。それに、戦力で負けている時のぶつかり合いは極力避けるべきだ」
これは、戦略系漫画とかで書いてあったな。
「マスターの戦術は良さそうですが、向こうが強化される可能性は無いですか?」
「それはあると思うぞ」
「!? それじゃあ、かなりマズイ状況じゃないですか?」
「そうだな。でも突っ込んでも負けるだけだ」
周りを削らないとこちら側からしてもしんどい
「他に方法は無いのですか?」
「1番手っ取り早いのは他の召喚士を集めてコッチも数で攻める感じだが、スレの人達を見るに難しそうだ」
それに、協力しても問題しか無さそうだけどな。
「あの、他に何かありませんか?」
「今はこれくらいしか思いつかない……」
力不足があるのは否めない。
「私にも作戦は思いつかないですね。あるとしても真正面から突っ込むしか考えられないです」
作戦会議なのに、話しが殆ど進んでいない……。
「まぁ、安定は取り巻きやその辺のモンスターを倒してレベルを上げる事だな」
「そうですね。これ以上考えても仕方ないです」
なので、俺達は夜ご飯代で16Pで注文して食べた後、寝る準備をして寝る!