説明回は続く
最近、予約投稿というのに挑戦してみたい。
釣りに行く道中
この、森は帰らずの森とか人喰いの森って呼ばれているって、おばあちゃん達に教えられたけど、付近の人達が、勝手に呼んでるだけで実際の名前は、誰も知らないらしい。
理由を聞いたらここら付近の人が旅人と話していたときの名前とか昔からの愛称だとか、誰も本当の理由は知らないらしい。一体、いつからこの森はそんな風に呼ばれるようになったんだろう?
別に、強い魔物が出る訳でも無いし、まず、ここらの魔物でおじいちゃん達が苦戦しているのも見た事がない。本当に、なぜここが帰らずの森とか人喰いの森って呼ばれてるんだ?そう言うのって、強い魔物とかがいる森につけるべきでしょう。
そんな事を言っていたら、川に着いた。川は非常に綺麗だ。水が透き通っており日本じゃあ、なかなかお目にかかれない透明度だ。それに、日本でも、いそうな普通の魚もいるが今回の、目的は魔物の魚だ。
「何、今日は、ここで釣るの?」
ここは、滝の麓にありいつもは滝の上は少し先に行った下流で釣りをしているのでここで釣りをすることは滅多にない。
「まあ、そうだな」
少し、悩んでから言う。しっかり、考えて釣らないと一匹も釣れずに帰ることになるかもしれない。同じ、場所でずっと釣っているとなりやす現象だ。
「OK、それじゃあ、俺はあっちで釣ってくるから」
指を指し、行き先を示すルース
「おう、わかった」
あっさりと承諾をするカービン
僕は、軽く跳躍をして川の向こう岸に渡り、岩場の上で釣りの準備を始める。まず、針に餌を通しそれを川に投げ込めばおしまい、簡単だね。
釣竿は地球で言う。竹のような素材で出来ている。この竹は、森の至る所に生えており時々襲ってくる。この世界の、植物は生命が宿っている事もある。
「さてと、釣りをしながら魔法石でも作るか」
名前の通り、魔法の石だ。魔法石の説明をするにはまず魔力について知っとかないといけない。この世界での魔力は2種類ある。
一つ目が、体の中を巡回し意のままに操れる魔力、この魔力を、僕は陰の魔力と呼んでいる。そして、二つ目が体の外、要するに空気中を漂って訓練次第で操れるようになる魔力。この魔力を、陽の魔力と呼んでいる。
この二つの魔力によりこの世界は満たされ出来ている。そして、空気中を漂う陽の魔力には自然の物に宿る性質があり、ある一定量を超えた魔力を帯びている石を魔石と呼ぶ。
そして、この魔石に、術者の体内に流れる陰の魔力を入れると出来るのが魔法石である。魔法石は、魔力の貯蔵などいろいろな事に使えるためかなりこの世界では重要視されるものの一つである。
「お?おぉ!お!キタキター魚来たー!」
魔法石を作っていると遂に岩に固定しといた釣竿が引き始めた。目一杯、釣竿を持ち上げ釣れたのは、魚の形を持ちながら魔物に属するフィーンフィッシュだった。大きさはゆうに1mを超える。
「やった!大物だ!おじいちゃん、見てこれ!」
「おお!すごいじゃないか!フィーンフィッシュなんて。こりゃあ、俺も負けられないな!」
そう言って、気合を入れるカービン。ルースは、また餌を仕掛け川に投げ込む。そして、また魔法石の生産に戻る。
話を戻すが、なぜ、そんなにも魔法石を作っているのかと言うと、単なる、趣味である。3年ぐらい前におばあちゃんに作り方を教わってからほぼ毎日作っている。
そのせいで、今では、倉庫の中が自分の作った魔法石でいっぱいになっている。ここで、一つ疑問が出てくると思う。魔石は、空気中の魔力を使ってる。
自然に、できる物なのにそんなにいっぱい、魔石を使って魔法石を作れるのか?その点だが、先に言った通り空気中の魔力は、訓練次第で操れるようになる。
普通の石に、自分で陽の魔力を送る事により、魔石の完成という事だ。まあ、もう一つのやり方としては陽の魔力を溜めたところに普通の石を放置しとくという方法がある。
でも、これはかなり運任せな所があり成功する確率は1/100と言われてる。まず、陽の魔力を貯めるのが大変なんだよ。操れば早いけど、普通はすぐに出来ないらしいから。
しかし、また、こんなに、魔石を作ってしまった。おばあちゃんに、怒られるな。頭を、掻きながらどんな、言い訳をするか考える。
流石に、これ以上作ると帰った後が怖いのでやめておく。まあ、もう遅い気もしなくは無いが、ここら辺は、気の持ちようだ。後の時間は、ただただ釣りをして終わった。楽しかった。
「ルース、もう行くぞ」
反対の岸にいるカービンに声をかけられる。岸の間の距離は5〜7程で然程距離は空いていないが近くに滝があり水が落ちる音がある為意外と大きい声を出さないと聞こえない。
「わかった。今、行く」
そう言って、川に垂らした釣り糸を釣り上げ、釣った魚を竹の様な素材で出来た籠に入れ持って帰路を歩く。
お腹が痛い。