説明回
誰か、俺に語彙力を分けてくれ!!!!!
5年後
窓から差し込む光、俺がハイルに来てから5年。今の俺は、ルース・ベルと言う名前になっている。ちなみに、ルースが名前でベルが姓ね。地球で言う、英語圏の名前の並び中だ。
「ルース、ご飯だよ。起きなさい」
「今、行くよ」
二階にある自室から一階のリビングへ向かう。意外と階段からリビングまではそこそこの距離がある。朝、まだ意識が覚醒しない中向かうリビングには5年前拾ってくれた人たちがいた。
「おはよう、ルース」
「おはよう。おじいちゃん」
5年前自分を拾ってくれた人の一人のカービン・ベルだ。齢60のはずなのに、なぜか、初めて会った時から歳をとった様子は無いと言うかなぜか、若返って行ってる。今じゃあ、17歳前後に見える。
そんな彼が、リビングの椅子に座りながら挨拶をしてくれる。しかし右手に持っているナイフの方へ意識がどうしても言ってしまう。
「おじいちゃん、なんで、ナイフ持ってるの?」
この世界では、別にナイフを持つ事は別に珍しい事でもないけどこの世界に来て5年ましてや地球に17年いたんだどう考えても地球にいた頃の常識の方が勝ってしまう。
「ああ、これか?」
妙に手慣れた手つきで右手に持ってるナイフを空中へ投げキャッチしてを繰り返しながら喋るカービン。見てるこっちからしたらただただ怖い。僕も、数年したらああやってナイフを振り回すようになるのだろうか?
「これから、魔物の解体するんだよ」
魔物、ラノベとか読む人なら少しぐらい聞き覚えのある単語だろう。別に、ラノベを読まない人でも何かの拍子に聞いたことがあるかもしれない。
「あぁ、魔物の解体ね。もしよかったら僕がやろうか?」
この世界に来て5年もすれば少しばかりは、この世界に染まる。
「おお、そうしてもらえるとありがたいよ。ちょうど、魚が切れそうだったから釣りに行かないといけなかったんだよね」
感の良い人でも良くない人でもここハイルには、魔物がいる事がわかるだろう。魔物は、高度の知能を持たないモノを指すが、ある程度の知能を持っていたとしても種族が魔物よりなら魔物になる。
魔物の他にも、魔族やドワーフ、狼族などの獣人他にはエルフなど多種多様な種族がいる。その中でも、世界の大部分を占める種族が、人間と魔族である。
「解体するのは、いいけどしっかり朝ご飯は、食べてね」
そう言うのは、5年前に俺を、拾ってくれたもう一人の恩人。シューカ・ベルである。こちらもまた、初めて会った時から若返っている。
あと、カービンとシューカは姓が同じなのでわかると思うが二人は夫婦である。俺は、その子供という感じだ。
「オッケー、わかったよ」
こうして、俺は朝食を食べ魔物の解体を始めた。
「で、どの、魔物解体すればいいの?」
今は、カービンに倉庫の中にある多種多様な魔物の中からどの魔物の解体をすればいいのかを聞いてる所である。
「できれば、全部お願いしたいんだが・・・・頼める?」
高さ3mほどにも及ぶ魔物の山目視でも魔物の数は軽く300は超えているだろう。
普通の人なら50体解体したところで一日が終わってしまうがルースは問題はない。
「全然問題ないよ」
「それは、助かる。それじゃあ頼んだよ」
そう言って、カービンは家の方に釣りの準備に行ってしまった。
さて、ここで一つ問題を出そう。元の世界に無くて、この世界にない持って何だ?答えは、解体した後。
「さてと、始めますか」
しかし、この言葉を言って1秒もしないうちに解体は終わってしまった。答えを、引き伸ばした意味がない。
「はい、終わり。さて、帰るか」
そう言って家への帰路を歩く。その間に、なぜ、一瞬にして解体が終わってしまったかを説明もとい答え合わせをしよう。この世界は、いわゆる、ファンタジー世界である。
魔物という単語で気づいた人もいるかもね。ていうか、あらすじの近くにハイファンタジーって書いてあるもんね。まあ、メタい話はここら辺にしてちゃんと説明しましょう。
話を戻すとファンタジー世界には無くてはならない存在と言うか、無いと悲しくなる存在の魔法というのがある。それを使ったのだ。はい、説明終了。え?短い?分かったよ、もう少し詳しく紹介するよ。
魔法、一言で言えば自然の理から外れた術。体内にある魔力を詠唱またはイメージによって生成し具現化、詠唱なら詠唱通りのイメージならイメージ通りに動く。
まあ、そりゃあ両方メリットとデメリットぐらいある。詠唱の良い所は、いつでも安定的に魔法を出せる所だ。いざって時に失敗しちゃあ意味がない。
デメリットは、練習とかなら良いが殺し合いはターン制じゃない。相手は、殺しにかかってくるのに自分はまだ詠唱中だったら普通に死ぬ。剣だったらすっぱんだよすっぱん。
イメージの、メリットは魔法を簡単に出せる所と好きな魔法が使える所だ。イメージさえ出来てしまえば例え空気を一瞬で消す魔法でも隕石を落とす魔法でも簡単に出来る。
デメリットは、使えるまでが難しいって事かな?俺やおばあちゃん(おじちゃんは脳筋のため除外)は無詠唱で魔法を使えるけど本当は、かなり難しいらしい。
倉庫までは、そこそこ距離がある。道も完璧に舗装されている訳でもないので少し歩くだけども良い運動になる。
「ただいま」
玄関を、開け中に入ると洗濯物を取り込んでいる途中だったシューカがいた。竹のような素材でできた籠には、意外と大量の洗濯物が入っている。
「おかえり、今日は、いつにも増して早かったね」
「まあね」
ただ単に、自分も釣りに行きたかっただけなんだけどね。地球に、いた頃は高校生なのに社畜のような日々を送ってたからな。こう言う、道楽をやる時間が無かったんだよな生徒はまだしも、先生からも仕事押し付けられたからなぁ。
逆に言えば、仕事をしないで日の出ているうちに帰ってたらこっちの世界にくることも無かったんだろうなぁ。
「カービンなら、リビングで釣りの準備してるよ」
どうやら、シューカは自分が何で早く帰って来たか分かっているようだ。だてに、5年も一緒にいないな。
「OK、教えてくれてありがとう」
「どういたしまして」
そういって、シューカはまた外に洗濯物を取り込みに向かった。
「おじいちゃん、釣り行くなら俺も行くよ」
リビングのソファに座り釣りの準備をしていたカービンに話しかける。
「おお、ルースか。今日は、いつもに増して早かったな」
「釣りに行きたかったからね」
今回は、自分から言う。
「そうか。なら、一緒に釣り行くか」
いつも通りの、あっさりした決断だった。
「うん。ちょっと待ってて、今、準備するから」
そう言って、自室にある。釣り道具を取りに向かった。
なぜか、今、物凄くラーメンが食いたい。