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11.初めての街【転】

お待たせしました〜~( ~´・ω・`)~


主人公が暴れる話を早く書きたいです(笑)


そういえば「小説家になろう」用のTwitterを始めようと思うんですけど、どんな感じにリンク貼ればいいんですかね(´・_・`)


よく分かんないので、もう少し利用規約読んでから載せたいと思います。

 ヘレナと話をした後、クオンに手を引かながらゆっくりと広場から出る。


「クオン、今日は俺の武器を買いに行くんだよね」

「そうだよ、まあ……これからの旅のための準備はしていかないとね」

「そうだね、ミカのところで貰ったのは、調理器具とか服とかだからね」

「セスの収納空間にどれくらい入るのかは分からないけど、頼りにしてるよ」

「おぅ、任せてくれ!」


 話をしながら歩いていると、朝とは比べ物にならない程の人の量だった。


 どうやら宿屋から、広場へと続く道は商店街だったようだ。

 大きな道の左右に広がり、屋台の上にそれぞれの商品を乗っけている。


「食べたくなるのもわかるけど、先に換金しに行かないとお金が無いよ」

「そうだね、今度余裕がある時にでも食べてみたいな〜」


 一番列が多い屋台から出てくる人を見てみると、葉っぱの上にハンバーガーくらいの大きさの肉の塊を持って出てきている。


(アレ絶対美味しいヤツだ……どんな味がするんだろう)


 とても興味が湧いてくるがグッと抑え、昨日の組合へと歩いていく。


────────


 組合に入ると、昨日のカウンターではなく、もう少し奥の方にあるカウンターに男性がいた。


「セス、あそこのカウンターに魔物の肉とか、皮とか爪、その他色々持ってくれば買い取ってもらえるんだよ」

「へぇ、やっぱり解体しておいた方が高く買い取ってもらえたりするの?」

「そうだね、解体料金がかからないからそっちの方がお得にはなるね」

「なるほど、わかった! んじゃ、ちょっと行ってくるね」


 クオンはこれ以上入ると皆に嫌な顔をされて、酷いと喧嘩を売られることもあるらしいから必要以上には行かないようだ。


 クオンに送られたあと、カウンターにいる男性に、あらかじめ収納から取り出しておいた魔物の素材を渡す。


「コレの買取をお願いします」

「かしこまりました。ギルドカードの提示を────ハイ、ご確認できました。少々お待ち下さい」


────────


 大体5分くらい近くで待っていたが、一向に戻る気配がないのでどうしようかと考えていると、


「どうしたんだ坊主。魔物の買取は時間がかかるから、ちょっとこっちに来いよ」


 声がした方を見てみると、大体四十路くらいの女の人がこちらに手を振っている。

 隣にはフードを被った人が居て少し怪しいが、せっかくのお誘いなので、そちらに向かっていくと。


「おいおい、そっちの細いババアより俺たちみたいな若くて、いい体してる方と飲まねぇか?」


 見ると、二十後半っぽい肌と、装備からはみ出した腹をアピールするようにしている五人グループがいた。


「すみません、先に誘って頂いたので……失礼します」

「チッ!! つまんねぇの……魔力缶のくせに断ってんじゃねぇよ……」


……なるほどなるほど、コイツ……俺を煽ってやがるな! イイだろう、その腹に似合うような顔にしてやろう!!

 と考えていた所で、視界の端にクオンの姿が見える。


「セス……色んな挑発とか飛んでくるけど、気にしちゃダメだよ」


 昨日、組合に入る前に言われたことを思い出す。

 そうだ、こちらの世界ではコレが普通なんだ。と、気分を落ち着けさせてから、始めに呼んでくれた女性の向かい側の椅子に座る。


「すいません、お邪魔します」

「こっちが呼んだんだから邪魔じゃねぇよ。それより、よくこっちに来たな」

「ああいう、人のこと魔力缶とか物みたいに言うやつが嫌いなので」

「アッハッハ! そりゃあ男からしたら嫌だよな、こっちにも男がいるから、ああいう奴らには近づけたくないんだよな」

「男……もしかしてそちらの方ですか?」

「そうそう、エイトってんだ! おい、お前話したがってたのに何黙ってんだよ!」


 話したがっていた……?昨日の試合でも見てたんだろうか。

 疑問に思っている間に、隣のフードの人が四十路に耳打ちしたあと、フードをゆっくりと上げていった。


「こ、こんにちは……昨日の試合を見てて、セスさんと話してみたいなって思って……その、えっと……助けて下さい……サーシャ〜」

「まあ、見ての通りシャイなんだが、慣れてくると面白い奴だから、仲良くしてやってくれよな」

「アハハッ、分かりました! 俺としても、エイトさんとかサーシャさんみたいな、いい人と仲良くできるのは嬉しいですから」


 こうして、二人の冒険者と握手を交した所で、カウンターの男性から声がかかる。


「それでは、また会いましょうね〜」

「おう、またな! ほら、エイトも」

「あ、あの……今度会ったら、ゆっくりお話したいんですけど……良いですか?」

「勿論! これから世界を回る予定だから、運が良ければまた会えるよ! じゃあね〜」


 お互い手を振り合いながら、カウンターへと向かう。


「セス様ですね、買取額が銀貨が三枚と大銅貨が五枚でございます。こちらでよろしければカードの提示をお願いします」


……こっちの相場が全くわからない、まあ、今回はこれで良いけど、クオンにちゃんと聞かなきゃな。


 新しく聞くことが増えたことに、少々面倒くさい気分になりながら、カードを先ほどと同じように提示する。


「はい、完了しました。次回もまたよろしくお願いします」

「買取してくれてありがとうございます」


 お礼を言うと、男性組合員が少し驚いていたのが気になるが、早くクオンに会いたいので、エイトとサーシャに手を振ってから入口へと向かう。


「お待たせ〜、買い取ってもらったよ」

「セス……待ってる時くらい、こっちに来てくれると思ってたよ」

「あぁっ!ゴメン、すぐ終わると思ってたから近くで待ってたんだけど、思ったより長くて……」

「クハハッ、冗談だよ。冒険者同士で親交を深めるのはいいことだから、機会があればもっとやっておくといいよ……ただし、ちゃんと相手は選んでね」

「ああ、分かったよ────それじゃあお金も手に入ったし」


 肉!! 肉!! あの塊肉を食ってみたい!!


「うん、武器だね!」


────クオン……それじゃないよ……でも、今日は武器を買いに行くって話だったから、当たり前だよね…

 うん、武器買うのも楽しみだったし! オーケーオーケー!! 張り切っていくか!


「それじゃあ、行こうか」

「はーい!」


────────


 そこそこ長い間街を歩き、人通りがすくなった頃、俺は少し頭の中を整理していた。


 少し引っかかっていたことが、さっきの二人と話したことで、ほぼ確信へと変わっていたからだ。



────クオンはおそらくオナベだ……オナベで男が好きだから……うぅーん、何になるんだろう


 俺の感覚だけで考えていると分からなくなったので、この世界基準で簡単に考えてみると。


 ブスでスタイル悪い、オナベだけど恋愛対象は男だと。

……なるほど、正直これでは人が近寄らないのも分かる気がする。


 悪い第一印象のようなステータスがてんこ盛りだよ!!

 でも、逆に考えると、クオンを他人にとられることがないとも言える。


 クオンの良さを皆に分かってもらいたい気持ちと、独り占めしたい気持ちが戦争している間に、武器屋についたようだ。


「ここが私の行きつけのお店だよっ。店長のお婆さんとも仲がいいんだっ! 早く入ろうよ!」


 あぁ、クオンが武器屋に来たかったのはそのお婆さんに会いたいからだったのか。


 いつもより声が弾んでいて、はしゃぐ姿が、いつものクールな所と相まって可愛い……やっぱり独り占めした方がいいな。


 引っ張られるまま中に入ると、小さいコンビニくらいの広さの店内に、綺麗に長さ順に並べられた剣や槍、その他様々な種類の武器が置かれていた。


「ハイハイ……いらっしゃいクオンちゃん。珍しく連れがいると思ってたら、結構いい男じゃないか」

「久しぶりお婆ちゃん! そう、この人と結婚したいと思ってるんだけど、今はお互いを知る期間なの」

「フムフム、互いを知らぬ間に付き合ってしまえば失敗は目に見えているが、クオンちゃんの場合は一回でも夜を越して、それでも隣にいてくれれば良いと思うのじゃが」


 お婆さん、意外と毒舌なんだね……と片耳で聞きながら武器を眺める。

 しかし何度見ても、俺には剣とか槍を使える気がしない……人機が魔法特化だから杖はいらないし、剣や槍は難しそうだしな……


辺りをぐるりと見回して、顔を顰める。

────俺なんにも使えなそう……


「フムフム、お前さんは武器を使う自信が無いのじゃな」

「……!?読心術でも持ってるんですか! お婆さん」

「クハハッ! 読心術がなくたって、顔を見ればすぐに分かるよ。セスは顔に出やすいからね」


(俺ってそんなに顔に出るのか……)

 前々からクオンに見透かされてばかりだったのだが、他の人にまで見透かされるとなると、相当出ているのだろう。


「そんなことよりも、お前さんにピッタリの武器があるんじゃ、ちょっとこっちへ来なさい」


 そう言うと、お婆さんはカウンターの奥に入っていったので、慌てて追いかける。

 少し暗い道を歩いて行くと、少し広い部屋に出た。


「ここにある武器は全て、店では売ることが出来ないものだけじゃ」

「呪いとか……ですか?」

「うむ、そこの棍棒を持ってみるといい」


 えぇ……棍棒にはいい思い出がないんだけどな……

 とりあえず壁にかかっている棍棒を取ってみると、羽のように軽くて驚いて落としてしまう。


 ゴォォォォンッ!!


「えっ……」


 凄まじい音のあと、落とした棍棒を目で追うと、店の床に突き刺さっていた。

 これ……棍棒だよね……?


「カッカッカッ! 驚いているようじゃな。床を壊したことは気にしなくても良いぞ」

「あ……あの、床に落としてしまったこと、ゴメンなさい! それで、この棍棒何ですけど……」

「ソイツは触れた者から魔力を吸って、使用者の体感質量を軽くするのじゃ。勿論、服とか鎧の上からでも吸うから普通の奴には到底使えんじゃろ」


(普通の人には……ね)

 おそらくクオンが、俺の特典の一つである「魔力超回復」について話してしまったのだろう。


 アレに関しては、どれくらいの速度で回復してるか全くわからないから、慎重にいきたかったんだけど。


「クオンちゃんが話したことをそのまま信じるからこそ、これを紹介したんじゃが……使えそうか?」

「少し、試してみてもいいですか」

「うむ、今日はそれを持って帰るといい。明日、感想を聞かせてくれ」


 と言うと、お婆さんは来た道をそのまま帰っていく。俺も武器を拾いあとから続いて戻ると、クオンが暇そうな顔をして武器を眺めていた。


「ん、戻ってきたのかいセス。それが、お婆ちゃんの言ってた武器か……思ったよりダサいね」

「グハッ!!」


 知ってた……見た時から知ってたよ。この棍棒の見た目が、荒く削った、ただの木の塊だってことくらい……


「クオンちゃん、これは呪具の分類に含まれておるから、使い方によっては見た目も変わるやもしれん。そんな話をどこかで聞いたことがある気がする……かもしれん」


 お婆さん……フォローしてくれてありがとう。ほんの少しだけ希望が持てるよ……ほんの少しだけど。


「と……とりあえず、明日もう一度来ますので、その時はまたよろしくお願いします!」

「うむ、待っておるぞ」

「セス! 今日は私、お婆ちゃんと一緒にいてもいいかな?」


 心の支えであるお婆さんと、一緒にいたいと思うのは当たり前のことだし。

 これから世界を渡り歩くのなら、しばらくは会えないだろう。


「勿論だよ! しばらくは街に戻って来られないだろうから、今のうちにいっぱい話しておくといいよ」

「うん、ありがとうセス! 大好きだよ」

「お……おう! 俺もだぜ」


 いきなり大好きとか言われたから、メチャメチャ焦ったが、うまく返せただろう。


「それじゃあ、明日ねセス!」

「おう、またなクオン! それと、ありがとうございました、お婆さん!」

「カッカッカッ! クオンちゃんの本当の笑顔が見れたと思えば、安いもんじゃて。それに、正式な受け渡しは明日じゃからの、礼はその時まで取っておくといいのじゃ」


 本当にいいお婆さんだな。

 期待に応えられるように、これからの冒険でクオンを泣かせないようにしなきゃな!


「はいっ! それじゃあ、また明日!!」


 手を振ってお別れをした後、屋台が並ぶ商店街を目指して歩く。


(肉っ肉っ肉〜ラ、ラ、ラン♪)


 適当に心の中でリズムを刻みながら、軽くステップをしながら来た道を帰る。

 少しずつ人の声が聞こえるようになった頃、周りが白くなり始める。


(なんか、眩しいな……周りが見えなくなっちゃったぞ)


 しばらく周りが白く包まれてると、とあることに気づく。


(んっ? これ眩しいんじゃなくて、単純に白い空間にいるんじゃね? 眩しかったら目を開けないもんな……)


 ただ何も起こらずに時間だけが経過する。音もしない、ラティスも反応がない。



 ────体感で約一時間後────


「おっ! なんか外の風景が見えてきた!」


 床かどうか分からないが、白い空間で横になっていたら、周りに少しずつ風景が見えてきた。


 だが、どう見ても街の風景ではない……


 やがて完全に白い空間がなくなった頃、周りにあるのは乾いた地面と、地割れによってできたと思われる大きな亀裂……そして────


「嘘だろ……オイ……」


────大量の魔物の群れだった……


ハイッ!という訳で、如何だったでしょうか〜


仲間になりそうなフラグとか、美味しい飯フラグとか全部叩き割るまでは予想できたかとおもいますが、まさか、ヒロイン捨てて来ちゃいました!


ここから主人公を改造していきたいと思いますのでどうかヨロシクお願いします┏○ペコ

それではまた次回(´▽`)ノ

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