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Murder 365   作者: MM 知らん
3/15

3ー疑惑ー

3ー疑惑ー


「うわ!涼しいなー」


そう言いたくなるほどの涼しさと絶景が

あった。


地平線が見える。


向こうの国が見えそうな程空は綺麗だ。


「頑張って登ったかいがあったなー」


な?


と言わんばかりにだれている二人を見た。


「あー、つかれた」


「もう帰りたいよー」


「ま、こういうとこで食う飯もうまいぜ」


と言っても二人ともそれどころじゃなさそう

だが。


「誰が飯配ってるの?」


翔矢が尋ねた。


「担任の先生だよ」


柊が答えた。


さすがに疲れたようだな。


こいつら。


「翔矢、もらってこい」


「却下」


容赦なく断った。


「しょーちゃん一番疲れてないじゃん」


「誰のせいだよ」


「ヨッシーのせいだよー、ヨッシー貰って

きてよー」


「よし!ここは!ジャンケンだ!」


結局こうなるのか。


「よし!私勝っちゃうよー!」


そう言って柊は指を鳴らした。


「やっぱ元気だなお前ら」


相変わらずだと思う。




あれから山を降りるときも二人は通常運転

だった。


「はあ、疲れたー」


義一はそう言いベッドにそのままダイブした。


「やると思った。おい起きろよ。

あのデブが来るんだから」


「やってらんねーよ〜、なんであんなデブと

同じ班なんだよー」


「ま、つらいな」


「なんで俺たち3人班なのー?」


「余ったからだろ」


義一はため息ついた。


「まあまあ、ほら夕日綺麗だし」


そう言って窓の外を指差した。


てきとうに言ったつもりだったが本当に綺麗

だ。


つい見入ってしまった。


だけど義一は


「かわいい女の子と見たかった」


悲しい顔でそう言った。


...もういいや。


するとそこへ...


柴田だ。やってきた。


柴田は俺たちと目を合わせようとせず

そのまま自分のベッドに腰掛けた。


ビビっているようにも見えた。


こいつもしかしたらでかい図体のくせに

あんま強くなかったりして...


そう思っていると義一が、


「お前でかい図体のくせにあんま強くないん

じゃねーの?」


言いやがった。


「あ?なんだよ?」


よくよく見るとホントにビビってるように

見えてきた。


「さっき先生が来てよかったな。でなきゃ

おれがボコってたよ」


図星。


その言葉が似合うような顔をしていた。


「まあ、いいや。翔矢次集会だろ?」


「あと20分もあるぞ?」


「こんなデブといたくない」


なんでこいつはこんなにスパスパ言えるんだ

か。


そして部屋を後にした。





「はあ、集会疲れたー」


義一はそう言ってベッドにそのままダイブ

した。


「こればっかだな」


部屋には柴田はいない。


「ま、いいや。翔矢、風呂行こうぜ」


「そうだな」


鞄に手を突っ込み着替えを探した。


「あれ?おかしいな」


今度はどうした、着替えでも忘れたか?


俺はそう呆れつつも


「どうした、着替え忘れたか?」


普通に尋ねた。


「いや、確かにさっきまで入ってたんだが」


「まじでないのかよ」


なんでそんな大事なもの忘れるのか。


ん?もしかして...


「義一、もしかするとあのデブの仕業かも

しれないぞ」


思いつきで言ってみた。


「あー、柴田の野郎か」


噂をすれば、だ。


「あ?俺がなんだよ」


柴田がドアもたれかかっていた。


「おい、柴田お前の仕業か?」


義一は犯人と決めつけたようだ。


「あ?お前の着替えなんか知らねえよ」


漫画のみたいに嘘が下手だった。


「なんで着替えが無いって知ってんだ?

ええ?」


「なんだよ、証拠がないのに俺のせいにする

のか?」


偉そうに鼻を鳴らしている。


「ちっ、カスが」


そう言って義一は部屋から出てった。


俺は追いかけた。


こんなデブとこれ以上一緒にいたくない。



10分くらいだろうか。


ホテル内をうろついたのは。


うろついて進展があった。


「お?しょーちゃんとヨッシーじゃん」


柊だ。珍しく女子といる。


「どしたの?」


女子たちから抜け出して俺たちの方へくる。


「柴田の野郎さ」


「なんかあったの?」


義一が状況を説明した。


「あれ?私、柴田がビニールに入った何かを

捨ててるの見たよ」


「どこで?」


「えっと、集会があったところのゴミ箱

だよ。部屋で捨てればいいのになんで

ここまでゴミを持ってきてるのかなって

思ったんだ」


なるほど、義一は頷いた。


「じゃ、情報ありがと」


そう言って俺たちはそこを後にし た。


そして俺は思った。


柴田はもういいな。...と。




柊が言ったようにゴミ箱の中に義一の着替え

が捨ててあった。


文句言わないのか?


そう尋ねたが、


「あんなやつともう話したくねえ」


その一言だった。




全ての身支度を終えて今は布団の中だ。


明日、柴田を殺す計画を立てていた。


現在午後11時。


もうあらかじめ今日の夜の3時に起きて

人を殺しておいた。


しかし、ほんとに慣れてしまったな。


自分でも怖いほどだ。


あれからもうすぐ一ヶ月。


俺が最初に殺した時は、


怖かった。


怒りで我を忘れていた。


殺すのはよくない。


けど、俺は今も殺し続けている。


なあ?死神さん。


ホントに俺はこのままうまくいくのか?


考えても野暮だ。


俺は意識を沈めた。


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