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 マチェーラは少し怯えた様子で言った。

『な、なんで』

「俺は発掘師で、見つけた精霊遺物を売って金にしている。そのとき一番気をつけなきゃいけないことがある。それがわかるか?」

『え? わからないよそんなの』

「それは、相手に安く買い叩かれないことだ」

 精霊遺物は高額で取引される。そのなかにも金額に上下があり、その買取額を決定するのは買い手側だ。買うのはほとんどが商人であり、彼らは利益を得るためにあの手この手でなんとか安く品物を手に入れようとする。こちらとしては高く売りたいのが人情だ。

「それで商人達と駆け引きするんだが、その時こっちが精霊遺物の詳細を知っていれば有利になる」

『どうして?』

「精霊異物の中には使い道がよくわからない物が多い。俺の武器もその一つで、それを改造して使えるようにしたんだが、それは置いておく。でだ、そういう使い道が無い物は買い叩かれる。こんな物はガラクタ同然、ってな具合に。でもな、それにこういう使い方があるぞとか、一目じゃわからない機能とかを見つけることができれば高く売れる。つまり、精霊遺物を詳しく調べれば価値が上がるっていうわけだ」

『な、なるほど……』

 シュミットの熱弁に感心した声を出すマチェーラ。しかしエピティは冷たい声で言う。

「大層な事を言っているが、ほとんど自分の趣味だろうが。暇さえあれば精霊遺物をいじくりまわしているくせに。この精霊遺物マニアめ」

 シュミットは憮然とした顔でエピティを睨む。

「人聞きの悪いことを言うな、エピティ。俺はただより高く売りたいだけだ」

「実際高く売れるかもしれんが、売れそうにない物まで細かく調べているのはなぜだ? この前もアスプロと二人で部屋にこもって何をしていたのか」

 睨み合う二人に見て、話題を変えようとマチェーラが話しかける。

『あ、あのっ、アスプロって誰?』

「アスプロ? そいつは俺のお得意様だ」

「私の上司でもある。そしてこの屋敷の主人だな」

『どういう人なの?』

「そうだな……とにかく変人だ。精霊遺物が好きすぎて、仕事よりもその発掘ばかりしていたから、こんな辺境に左遷されたのさ。おかげで俺はいい買取先ができたけどな。がめつい商人どもは買い叩こうとするけど、あの人は太っ腹だ」

「シュミットの同好の士ということだな」

 エピティの淡々とした指摘。うまくアスプロの姿が思い浮かばないマチェーラは適当な相槌を打つ。

『そうなんだ』

「でだ、俺はそのアスプロに精霊遺物を売っている。さっきも言ったが、精霊遺物を高く売るには、その精霊遺物について知り尽くしていなければならない。ということで、調べるぞ」

 シュミットはそう言うと、マチェーラへと顔を間近まで近付けた。目を皿のようにして体を覆う金属の表面を凝視する。

 突然の行動にマチェーラは戸惑いの声を出した。

「精霊遺物のほとんどがそうだが、何千年も経過しているのに劣化が見られないのはなぜだろうな? 明らかに普通の鉄とは違う。加工技術も今とは比べ物にならない」

 マチェーラと同じ程度の大きさのものなら、馬車や船といったものがあるが、それらは全て木製だ。剣や鎧、農具に鍋などしか金属製品はこの時代に存在しない。

 マチェーラの全体を改めて観察すると、表面に継ぎ目らしき部分がほとんど無かった。操縦席の上部を開く場所とそこへ上るための階段に変形する部分と、それ以外の場所に数箇所といったぐらいだ。

 時間をかけてマチェーラの周囲を一周すると、ううむと唸ってシュミットは腕を組む。

「見れば見るほど意味がわからない代物だな。しかも喋る」

『そんな言い方しなくても……』

 不満そうにつぶやくマチェーラ。それを気にするでもなく観察を続けるシュミット。と、その目がとある部分に引き付けられた。

 それはマチェーラの前方部分、伸ばした両手ような部分の先にある丸い穴だ。穴の周辺は少し盛り上がっていて、斜めの溝がいくつも刻み込まれている。そこに顔を近づけると、おもむろに覗き込む。

「これは何だろうな?」

『そこは、昨日戦った邪精霊? を倒したときの攻撃が出る場所だよ』

 その言葉に顔を歪めると、慌てた様子で飛んで逃げるシュミット。

「先に言え!」

『勝手にシュミットが覗き込んだんでしょ。今は平気だよ。そもそもシュミットの命令が無きゃ攻撃できないし』

「それは俺がお前に乗っていなくてもできるのか?」

『できるよ。でも近くにいてくれないと無理だけど』

「意味は無いか」

「あの光る膜みたいなのはどうやってるんだ?」

 それまで黙っていたエピティが言った。

『あれも同じ場所から出してるんだよ』

「だからあの時防御しながら攻撃ができないって言ったのか」

『やろうと思えばできるけど、あの防御シールドは使うと周りを全部包んじゃうから、決められた場所だけとか、一部に穴を空けたりみたいなことはできないの。だから攻撃してもシールドに当たっちゃうし、同時に使うと両方とも威力が下がっちゃうから』

「なるほど。攻撃と防御の切り替えが必要という訳か」

 エピティが感心したように言った。逆にシュミットは顔を歪ませた。

「つまりは毎回攻撃か防御に一転集中ってことか。使い方が難しいな」

 シュミットはリュックの中身を漁ると何かを取り出した。それは大ぶりなハンマーだった。鉄製の先端は大きく、人の頭ぐらいなら簡単に割れそうだ。

 それを持って軽く素振りをするとマチェーラへ近づく。

『な、なにするの……?』

「強度試験だ」

 振り下ろしたハンマーをマチェーラへ叩きつける。金属同士がぶつかりあう高い音が響いた。マチェーラが悲鳴をあげた。

「さすがに硬いな」

 はじき返されてしびれる腕をシュミットは押さえる。かなりの力で叩いたはずなのに、マチェーラの表面には傷ひとつ無かった。だからといってマチェーラの何も言わないはずがない。

『なにするのっ!』

「痛かったか?」

『痛くはないけど急に殴らないで! 怖いから!』

「なるほど。痛覚は無い、と」

 シュミットはハンマーを持ったまま移動する。

『こ、こんどは何をするの……』

「いや。場所によって強度は違うのか確認しようと思ってな」

『いやー!』

 あまりにもうるさいので、シュミットは他の場所の強度試験を諦めることにした。

「ギャーギャーうるさいぞ、子供か。ああ、耳が痛い」

『シュミットがひどいことしようとするからでしょ!』

 迷惑そうにマチェーラの文句をシュミットが聞いていると、エピティが思わぬことを言い出した。

「私もマチェーラの硬さをためしてみたいぞ」

 そう言うと、すらりと腰から剣を抜いた。薄暗い厩舎の中で白刃が怪しく光る。マチェーラが情けない声を漏らした。

 怯えるマチェーラを安心させるように、エピティは優しい声で言った。

「心配するな。試したいのはマチェーラの体の硬さじゃない。何と言ったか……そう、防御シールドというやつを試し切りしてみたいのだ」

 その言葉にシュミットはほうと感嘆の声を漏らす。

「エピティらしからぬ良い意見だ。それは確かに試してみる価値があるな。よしマチェーラ、防御シールドを出せ」

 悲しいことにマチェーラの意思は関係なく、シュミットによってその行動は操られる。シュミットの思考を読み取り、マチェーラの体が青い光の膜に包まれた。低く何かを弾くような音が断続的に続く。

「よし。エピティ、斬ってみろ。ただしマチェーラに当てるな」

「わかった」

 神妙な面持ちでエピティは剣を両手で頭上へ掲げる。その両目は澄んでいて、どんな感情も読み取れない。マチェーラの慌てた声を気にすることもなく、剣が縦一文字に振り下ろされた。

 優れた剣士であるエピティの一撃は素晴らしいものだった。しかし高速で迫った剣先が防御シールドへ触れた瞬間、青い光が弾けてエピテイの体ごと後ろへ吹き飛ばした。

「うわっ!」

 二回ほど地面を回転したエピティだったが、何事もなく立ち上がる。剣も手放していない。体についた土を適当に手で払うと、鋭い目でマチェーラを睨んだ。

「今度は本気で行くぞ」

 エピティは体の前で剣を構えると、その刃が輝きだす。エピテイの精霊力が剣に集まっているのだ。一秒もかからず彼女の持つ剣は、光の剣へと変化した。

 それを見て慌てたのはシュミットだ。

「おい、絶対に当てるなよ!」

 その声が聞こえたのかどうか、エピティは爆発したかのような勢いでマチェーラへと向かう。踏み出した足は地面を抉り、たった一歩でマチェーラへと肉薄する。

 気合の声も高らかに、エピティは光の剣を振り下ろす。しかしその剣が振り抜かれることにはならなかった。防御シールドに触れた瞬間、剣が纏っていた光は先程よりも大きな音と共に吹き消され、同時にエピテイの体も後方へ吹き飛ばされた。

「ぬああああ!」

 最初よりも長い距離をころがり、立ち上がる。エピティの全身は土ぼこりで汚れてしまった。汚れた顔で自身の手に持つ剣を見やる。

「通じなかったか……」

 この結果にはシュミットも驚きだった。エピティの実力は剣の腕だけではなく、精霊術師としても上位だからだ。

 精霊術にも種類があり、エピティのように身体能力を精霊力で強化し、武器に精霊力を付与して攻撃力を上げることもできる。エピティはこれしか使えないが、その威力は鎧持ちの邪精霊を両断できるほど。そんな攻撃を受けたというのに、マチェーラの防御シールドは揺らぎもしていない。驚いたのはそれだけではなかった。

「エピティの剣は鱗鋼製なんだぞ……」

 エピティの銀色に輝く刃を良く見ると、薄く線が浮かんでいるのがわかる。規則的に描かれた線は、いくつもの六角形を形作っていた。その見た目が鱗に似ていたので【鱗鋼】と呼ばれている。

 鱗鋼は希少な精霊遺物だ。恐ろしく硬い金属で、見つかっても小さな欠片程度の物がほとんどだ。その性質から武具の材料として重用される。小さなナイフが作れるほどの大きさで、弱小貴族の年収が消えるぐらいの値段で取引されていた。エピティの剣ほどの大きさならば、天文学的な値段がついてもおかしくない。

 鱗鋼が高額なのはただ硬いだけではなかった。鱗鋼は精霊力を増幅するのだ。理屈は分からないが精霊力を通すと、その量が数倍まで増える。大気中の精霊力を集めていると言われているが推測の域を出ない。

 そんな鱗鋼の剣で放ったエピティの一撃が、全く通用しないほどの強度。これはつまり、マギテクニ級の最上位かそれ以上の力があるということだ。

「これならあの威力も納得できるな」

 昨日山中で襲ってきた邪精霊に放った攻撃の威力を思い出し、引きつった笑みを漏らす。防御シールドと同じだけの力で放ったならば、あの威力も頷ける。シュミットはマチェーラの大きな体を見ると、その身に秘められた力に身震いした。

 そこでシュミットの顔に疑問が浮かんだ。マチェーラは今も防御シールドを纏い続けている。強力なそれを使い続けるには、それだけ多くの力が蓄えられていなければならない。これほどの力を使い続けていれば、すぐに底がついてしまうはずだ。しかしそんな様子は全く見られない。

「おい、マチェーラ。それはいつまで使い続けられるんだ」

『えっ? よくわからないけど、たぶん一日ぐらいなら大丈夫かな?』

「そんなにか! どれだけお前の中に蓄えられているんだよ」

『それなら……燃料槽っていう場所にエネルギーが貯めてあるみたい』

 興味を持ったシュミットはそれがどこにあるのか質問する。

『操縦席の下だよ。横から開けられるみたいだね』

 シュミットは防御シールドを解除させ、マチェーラの胴体部分へ近づく。見ると確かに操縦席がある位置の下に、四角い切れ込みがあってそこが開きそうだ。その面積は大きい。しかし手をかけるような場所が無い。

『シュミットがそこを開けるように命令すれば開くよ』

 言われた通りその扉らしき部分を見ながら開けと念じると、反応があった。空気が抜けるような小さい音とともに、その部分がゆっくりと上に開いていく。いつの間にかエピティもシュミットの後ろに立ち、徐々に開いていく扉の向こうを興味深そうに覗いていた。

「は?」

 扉が開ききり、その中を見たシュミットはまず間抜けな声を出した。

 そこには青白い光の塊があった。ただの光ではなく輪郭を持った光だ。丸みを帯びた肩と腰。細い腕と足の先には、同じく細い指。未発達な少女の輪郭を持った光が、膝を抱えた体勢で窮屈そうに転がっていた。

 言葉も無いシュミット。すると光の少女に動きがあった。膝に埋めていた顔が上がり、その両目がシュミットを捕らえた。頭の動きと共に体と同じ光でできた髪の毛がさらりと流れ、こちらを見る目が何度も瞬きするのをただ観察するしかなかった。

 小さな口が微かに言葉をつむいだ。

「シュミット?」

 すると光が輝きを失っていった。光でできていた体は人と同じ肌へと変化する。髪の毛の色だけが青みがかった銀髪という見慣れない色だが、それ以外は人と全く変わらない姿だ。

 名前を呼ばれたシュミットだが、突然の事態に体が硬直し、瞬きを続ける少女の目を見つめ続けるだけだった。少女もシュミットから目を離さない。

 同じく目を丸くしていたエピティだったが、あることに気付いた。

「裸だな」

 少女は衣服を一切身につけていなかった。膝を抱えた状態なので見えない部分が多いが、それでもきわどい格好であることには変わらなかった。

 エピティの言葉で自分の体を確認し、服どころか下着も無い事実に頬を赤く染め、そしてこちらを凝視しているシュミットへ目を向け、やがて涙を目に浮かべると、叫んだ。

「ふ、ふええええええええっ!」


「おや、どうしましたかな?」

 屋敷のホールへとやってきたバルノは、そこに立つ人のなかに見慣れない姿があることに気付くと片目を少し開いた。

 体格に比べて大きい上着を纏い顔を俯かせている少女。ひくひくとのどを震わせている少女の肩を抱いているのはエピティだ。少女が着ている服はエピティのものだった。

 二人から少し離れて立っているのはシュミットだ。きまり悪そうに頬を指で触っている。

「あー、バルノさん。子供用の服があったら貸してもらいたいんだけどな……」

「そちらのお嬢さんにですかな」

 瞳に涙をためている少女へバルノは視線を向ける。それを感じたのか俯けていた顔を少し上げて上目づかいに見る。目が合ったバルノは見るだけで安心するような穏やかな笑顔を浮かべた。

「はじめまして可愛らしいお嬢様。お名前を教えていただけますかな?」

「……マチェーラ」

 それを聞いたバルノの眉がピクリと動く。そして疑問の目をシュミットへと向ける。

「信じられないかもしれないが……そいつはあのマチェーラ、らしい。俺も信じられないがな……」


 時間を少し戻す。裸の少女が悲鳴をあげると、硬直が解けたシュミットは泣いている少女を見てうろたえることしかできなかった。ただ目を白黒させながら無意味に顔を左右へ動かしていた。

「これを着るんだ」

 素早く動いたのはエピティだ。自らの上着を脱ぐと、少女の体へかける。

「シュミットは後ろを向いていろ」

「お、おう……」

 シュミットは言われるがまま背中を向ける。エピティはその間に泣いている少女をなだめながら上着を身につけさせた。

「もういいぞ」

 背の高いエピティの服は、小柄な少女が着ると裾が太ももの半分以上を隠していた。少女はエピティの後ろに隠れるようにして、顔を俯けながら彼女の体にすがりついていた。涙がこぼれ続けていて、それはしばらくおさまりそうもない雰囲気だ。

 どうすればいいのかと、シュミットはしばらく何も言えなかった。少女の抑えた泣き声が続く中、エピティが口を開いた。

「ほらほら、泣き止むんだ。それで教えてくれないか、どうしてあんな場所に君がいたのか」

 少女の肩を優しく抱き、髪の毛をなでてやりながら優しい声で語りかける。しばらくそうしていると、泣き声が小さくなり少女は顔を上げた。

「……わからない。思い出せないの……」

「そうか。じゃあ自分の名前がわかるか? それとも、それも思い出せないか?」

「……マチェーラ」

 それを聞いた二人の顔が驚きに染まる。

「マチェーラって、まさかこのマチェーラなのかっ!」

「こらシュミット。そんな言い方だとおびえるだろう。大丈夫だからな。君の名前は本当にマチェーラなのか?」

 優しいエピティの問いかけに、少女は小さく頷いた。

 少女の見た目は十二才程度に見えた。かなり幼い。その声は確かにマチェーラの声に似ている。それでもシュミットは信じられなかった。

「お前はマチェーラの中に入ってたよな。だったらお前がマチェーラを動かしてたのか?」

 シュミットの質問を無視する少女。苛立ちを顔に浮かべて何か言おうとしたその前に、エピティが少女へ言った。

「なあ、マチェーラ。君がマチェーラを動かしていたのか? ううん、マチェーラがマチェーラを動かす? ややこしいな」

「……うん。私はマチェーラだよ」

 まだ疑わしげに少女を見るシュミット。それに対してエピティの後ろに顔を隠し、彼女の服を小さな手で強く握る。その様子に思わずため息が出た。

「とりあえずお前がマチェーラだったらマチェーラを動かしてみてくれ……たしかにややこしいな……」

 マチェーラはエピティの後ろに隠れたままだが、涙声で答えた。

「……それは無理だよ。エネルギーが空っぽだから」

「どういう意味だ?」

「……動くための力が無いの。体力がなくなって動けなくなった人と同じ……」

「昨日は動いていただろ。それがどうして急に動けなくなるんだ?」

「……私が、外に出たから」

 その意味がわからず首をかしげたシュミットだったが、少女がいた場所のことを燃料槽と言っていたことを思い出した。

「つまり、お前が動くための力で、あの中に入っていないと動けないってことか」

 マチェーラはその言葉に頷いた。

 シュミットは少女ではなく、巨大な金属の体を持つほうのマチェーラを見た。

「喋る精霊遺物の中にいたのは子供がいました、しかもその子供が原動力です、って何だよそりゃあ……」

 投げやりな感じで小さく笑うと、再びエピティの背中に隠れたマチェーラへ目を向ける。びくりと小さな体が震えた。

 シュミットが何か言おうとしたのをエピティが止めた。

「これ以上質問するのは後にしよう。まずはこの子の服をなんとかしたほうがいい」

 体が隠れているといっても一枚の服だけだ。このままでは落ち着いて会話もできないだろう。

「じゃあ、とりあえず屋敷へ行ってみるか。バルノさんに言えば用意してくれると思うしな」

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