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プロローグ
街から少し離れた暗い夜道に一つ。
ひっそりとオレンジ色のランプに明かりが灯り店の看板を照らしだす。
店の名前は『ヒノキ』
どこにでもある平凡なBARだが、ここに入る客は主に単体の若い女性客が多い。
理由は二つ。
一つはどこよりもここが落ち着くから。
一つは不思議と心が安らぐから。
BARなのだからそれが普通かもしれない。
だが、ここに男性客が来ることは滅多にない。
誰かが言い出したわけでも、店自体がそうしているわけでもないのに客は皆分かっているかのように入ってくる。
ーーカラン……
店の扉が開く音が聞こえ、今日もまた一人女性の客が入ってきた。
誤字脱字があった場合すぐに改善致しますのでよかったら教えて下さい。