肌
んふーんふーんふんふ
膨らんだり縮んだり。
マスクをひくひくさせながら。
ポケットの中で、力一杯。携帯式ナイフをあくあくさせる。木でできた柄が手のひらの皮を削り取る。
目の前の綺麗な肌が、私に私を目を見惚れさす。
んーふぅ んーふぅ はぁはぁ んーふぅ
肌。細胞の繊維。
んーはぁはぁ。んんふぅんんふぅ
カガミに頭突きをしてもたれ掛かる。血がながれてきた。
頭が温かくなる。
はぁはぁ
ポケットからドウグを取り出し。
全力でカガミに叩きつけた。
無様にナイフは折れて腕から逃げる。
んふぅんふぅ
鏡に亀裂が入る。
はぁはぁはぁ はぁはぁ
肌は私を見惚れさす。
肌は私を。肌は私を見惚れさす。
肌は私を… 肌は私を見惚れさす。
肌は…
うぁああああああ!!!!!あああああ!!!
拳を振り上げ、渾身の一撃を叩きつけた。
カガミは割れ散った。
んふぅ んふぅ
肌は綺麗になくなった。
マスクをちぎって、叩きつける。
拳から血がダラダラと、心臓はばくばくと進行を進め。マスクは深紅に染まっていった。