代表会議V -10-03-
「急に集まってもらってすみません」
急な招集に応じたのはハルト、オトハ、ヨウジ、クロエの4人。
まあ半分居るからいいだろう。
「それは別にいいんだけど、代表集めなきゃいけないほどの大事?」
「ステラが明日来ます」
「うん、それは大事だね」
「どうやって来るの?やっぱ船?」
「うちの港3隻まで停泊できるけど」
「いえ、それがですね。このタイミングで船が壊されてしまったらしくて。エルバートさんはフロールのテロだと見てますが」
「どんだけ仲悪いんだよ……」
ステラをわざと出席できなくする工作かも知れない。
「まあ、とりあえず移動の件は明日私が迎えに行くことにしました」
「うん。それが一番確実だと思う」
「それで、ステラはどれぐらいの警護つけて来るの?」
オトハの質問にハルトも乗る。
「そうだよ。あんまり数多いとカナデさんの魔法で運べなくない?」
「本人と側仕えが2人、あとエルバートさんが来るそうです」
「信用され過ぎじゃないか?」
「別に信用されてるんだったらいいんじゃないですか?」
怪訝な顔をしたハルトにクロエが返す。
「まあそれだけじゃさすがに心配なので、うちの隊がまとめて警護に着こうと思います」
「あー警護かぁ……考えてなかったなぁ……エンマいいか?」
『あまり長くは厳しいが』
「祭りの期間中7番隊をステラ教皇の警護につける。あと、マーレの代表は1番隊で警護してくれない?」
『わかった。フロールの王様はどうする?』
「3番隊で」
「ちょっと!」
『わかった』
「えー!?」
ハルトのとなりの3番隊隊長がわめいている。
「警護なら2番でいいじゃん。何で3番なの!?」
「だってエイダイと王様面識ないじゃん」
「それなら一番仲良いハルトがすればいいでしょ?」
「6番は港の警備が本来の仕事だから」
そういえばそうだった。
「おねーちゃん代わって!」
「私はステラから直接の指名だから。それにあの第二王子絶対来るからイヤ」
「私だってイヤだよ!」
「やってくれるならさっき入手したスキルクリスタルを上げるけど」
「そういえばオトハさんLV 75達成したんですってね」
「そうそう。でも入れるスキルないんだよねー」
メニューを操作して《魔法:系統・闇》と《二刀流》を出す。
「これでどうだ」
「闇魔法……二刀流……ホントにくれるの?それならやってもいいけど」
目を輝かせながらこちらを見るオトハ。
「上げるからよろしくね」
「任せておねーちゃん。ヨウジさん双戟にするから準備お願い」
「明日までに創るよ!」
そういうとヨウジさんは会議室から走り去った。
まだ終わってないんだけど……。
「で、ステラの部屋なんですけど……」
「それはすでに考えてるんだけど。とりあえず寮に泊まってもらうことにするよ。上階の部屋はそこらの宿より圧倒的にいい部屋だからね」
「誰が鍵持ってるの?」
「僕が空き部屋全部持ってることになってるらしくて」
「ハルトだけずるい!」
「ヘシオドス寮の701号室が空いてるからそこに泊まってもらおう。許可がないと入れないエリアだし」
「そうなの?」
割と普通に入ってたような気がするけど……。
「それはカナデさんが許可してたからだよ。あと6階以上の鍵持ってたら入れるはず」
そうなんだろうか……。まあ、別に拒否はしてないけど。
「7番隊のメンバーは604号室と503号室を開けるからそこで待機。全員は入れないと思うけど」
「私の部屋に何人か入れます」
実は客室が3つあったりする。
「それでいいならそうしてくれ。まあ、フロールの王様はヘラ寮の602~604を取っておくからいいとして」
「それって私夜は警護しなくていいってこと?」
「男連中は借りることになると思うけど」
「それぐらいなら好きにして」
扱いひどくないか妹よ。
「問題はマーレからなんだけど……アーシア寮に泊めても大丈夫だろうか……」
「何か問題でもあるんですか?」
「シズネさんのとなりになるんだけど大丈夫だろうか……」
「じゃあお姉ちゃんの部屋にエンマ泊まらせとけばいいじゃん」
「それだ!」
「ちょっと待ちなさい」「それだ、じゃないです」
何を言い出すんだこの妹は。
「別に同じ部屋に寝るわけじゃないんだからいいじゃん」
「そうだけどさー」
「まあ本人たちに相談しとくよ」
「ホントに相談してくださいよ?」




