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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第10章 冒険者の街とお祭り騒ぎ
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異界の友人 -10-02-

メンシスの東門に戻った私とシオンを迎えたのはエルバートさんだった。


「あれ?何やってるんですか?」


「ああ、お前ら二人が来ていると聞いてステラ……じゃないや教皇様が連れて来いと」


「はぁ……構いませんけど」


いつもの通りエルバートさんに続いて神殿に向かう。


「エルバートさんとステラは親戚なんですか?」


「ああ、一応従妹だ。お前らこそ仲がいいみたいだが、親戚か?」


「いえ、親友的な感じです」


シオンが言い切った。少しうれしい。

神殿には何度か来ているが、まともに参拝客としてきたことは一度もない。神様怒ったりしないだろうか。


いつもの執務室に通される。帰ろうとするエルバートさんはすぐに引き止められ、待機を命じられる。


「祭まで4日ぐらいか?」


「そうですね。ステラはもう出発してるかと思ったんだけど」


「そういえば船でも結構かかるんじゃ?」


「その件なんだが、ちょうど船が壊れたというか、壊されたというか……とにかくすぐに向かえそうにない」


「なるほど……ステラが良ければ私が送りますけど」


「それはどういう事だ?」


エルバートさんも不思議なものを見る目で見てくる。


「あまりたくさんの数は運べませんが、一応転移魔法が使えるので」


「ほぅ……それは少し興味あるな。どうせ側仕えの者二人とエルバートだけで行こうと思っていたのだが、それぐらいなら問題ないか?」


「ちょっと待ってください!そんな少人数で……」


「アレだったらうちの隊が警護に着きますけど……」


「カナデの小隊についてもらえば問題ないだろう?フロールの騎士200を圧倒できるほどだ」


そんな詳細情報まで知られているとは。


「それはそうですが……」


「それで、いつ出れる?」


「いつでも構いませんが、一度帰ってステラが早めにくることを言わないと、部屋とかも準備しないと……」


「ステラさんも、お供の3人も準備があるでしょうし」


「なら、明日迎えに来てくれるか?」


「わかりました。エルバートさんはそれで大丈夫ですか?」


「あ、ああ。もうこうなったら仕方ない。昔から言い出したら聞かないし。ちょっと団長の所へ行ってくる」


エルバートさんが部屋を出る。


「祭りはどれぐらいの日数やるんだ?」


「日数決めてたっけ?」


「ハルトさんが3日ぐらいって言ってた気がしますが」


「そうだっけ?」


「楽しみにしてるぞ」


すごく期待されている……。


「あ、そういえば龍の件はどうなりましたか?」


「龍についての情報はいくつか見つかったが、どれも不確定だ。龍の系統は闇、有効な攻撃手段は光魔法もしくは無系統の魔法とあるが、無系統の魔法なんて大昔に失われてしまったし」


「なるほど。ほかに何か見つかりませんでしたか?」


そういえば、と執務室の机を探り出した。


「先代の中に浪費家のバカがいたんだが、そいつが宝石と間違って買ったと思われるモノがいくつか出てきてな」


机のうえにスキルクリスタルを三つ並べる。


「欲しければやるぞ?この水晶は滅多な人間では使えないようだし、私も使えなかった」


少し残念そうなステラ。


「カナデさんもしかしなくても空きスロットありますよね?」


「うん6つほど空きがあるけど」


「使ってみたらどうですか、とくにあの緑色のクリスタル」


シオンに勧められてひとつを手に取る。



《古代魔法:系統・解析》



これは……


「ホントに貰ってもいいの?」


「ああ」


そっこう使用する。この魔法の効果は相手の魔法やスキルを見破るみたいな感じ、神眼と併用すればすごい効果に……。

ためしに正面にいたステラに使ってみる。


――――――――――――――――――――

ステラ・ヘカート

LV 38

《未来予知》(S)

《神託》(SS)

《現代魔法:系統・闇》(C)

――――――――――――――――――――


「ステラは何気にすごいスキルを持っている……」


「そうか?目覚めてもない女神からどうやって神託を受けろというんだまったく」


「カナデさんどんどん強くなりますね」


あと2つは《二刀流》と《現代魔法:系統・闇》かぁ……微妙だ。


「ありがとうステラ。じゃあ明日また迎えに来るから」


「よろしく頼む」


神殿を出て転移門へ向かう。


「結局どんなスキルなんですか?」


「解析魔法?相手のスキルとかステータスが見れる」


「HPの数値とかもですか?」


「いや、最大値しかわからないみたい。レベル上げたらどうなるかわからないけど。シオン、会議の後で7番隊集めてくれる?」


「あ、はいわかりました」


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