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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第6章 繋がるセカイと囚われの冒険者
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代表たちの集まり -06-04-

「はやかったね。入って」


迎賓館の扉を開けるとすぐにハルトから声をかけられた。

オトハのとなりで休んでいた姉がすごいにらんでいるような気がするけど、目を合わさないようにする。


「じゃあ、みんなは自分の部屋を確認してきてくれ。終わったら自由にしてていい。もう少ししたら人がどっと入ってくるだろうから、その時は案内してあげてくれ」


あ、それからと続ける。


「組合員で仕事を言い渡された人はそっちを頼むね。シオンさん、カナデさんちょっと借りるから。お姉さん案内してあげて」


「わかりました」


迎賓館の一階ホールに集まっていたメンバー(生産系を中心に200人ほど)がぞろぞろと解散していく。シオンも姉のゼオンとと共に迎賓館を出た。


「さて、僕たちは会議だ。ギルドの会議室を借りよう」


先行するハルトに続いて残された9人も移動する。

ギルドの前まで移動すると、エイダイに開けるように言った。エイダイがドアに触れた途端、カナデがふれた時と同じように開錠されたドア。そのまま2階へと上がり会議室に入る。


全員が着席したのを確認して、ハルトが話し始めた。


「えーこれから軽く自己紹介と、それぞれの役割について話したいと思います」


「ハルト、私たち疲れてるんだけど」


「まあすぐ終わるからもう少し我慢して」


文句を言うオトハを軽く流す。


「まずは自治領代表・副代表だけど…代表は僕・ハルト。元はmoriって名前でプレイしてた」


「副代表のオトハです。元スクルドです」


立ち上がり、軽く礼をする2人。意外と息があった二人だなと思った。自分の妹ながらだから言えることだが、彼女が身内以外の言う事に従うのはかなり珍しい。


「僕たちの仕事は、ざっくりいうと外交と内政かな…といってもあまり仕事はないかもしれない。えっと、次はギルド」


エイダイが立ち上がったので一緒に立つ。


「ギルド代表のエイダイ。元はエイダンって名前でプレイしてた」


「副代表のカナデです。元はベルです」


「2人の主な仕事はギルドの管理だけど、大体のことを決めたら仕事は終わりになると思う。特別な決定が必要になる時には動いてもらうことになるけど、基本的に業務はこっちの世界(レスクリービア)の人がやってくれる」


なんか大変そうだと思っていたが、それほど仕事もないらしい。


「次、自警団の2人よろしく」


「団長のエンマ。元カルラだ」


「副団長のシズネ。元ウル」


「自警団は主に街の防衛と犯罪の摘発だね。たぶん一番忙しいと思うけど頑張って?」


自警団は8つの部隊に分かれている。有事の時に出撃する精鋭部隊(1~3番隊)、自治領内の秩序を保つ実動部隊(4、5番隊)、港の警備と取締りをする港保安部隊(6番隊)、対人戦闘(おもに魔術師を無力化する)用部隊(7番隊)、戦闘時において補佐をする救護部隊(8番隊)。7、8番隊は基本的に仕事がないので事務を行うことになる。


「次は組合だね」


「商業・金融組合頭取のヨウジです」


「副頭取のレイです」


「えっと…金融部門の代表はシェリーさんになってます。金融代表は組合3位の権限持ってるので」


「シェリーならぴったりだわ」


どうやら妹はシェリーさんとやらを知っているようだが…金融がぴったりって?


「レイさんのところで今各制服作ってもらってるからお楽しみに」


制服…?って私いろんなとこに所属してるから…何着になるんだろう。


「最後、魔法研究機関」


「所長のアレイスターことキクロです」


「副所長のクロエ。元nightです」


「ここでは魔法を研究して、住みやすく、そして、早く帰れるように武器となれるものを見つけるための研究をしてもらう。なんかゲームマスター(カミサマ)からの指示で学園を開いてこの世界中から子供を集めて、魔法を教えないといけないけど、キクロ君にはその理事長もやってもらう」


どうして仕事を増やしてくれるのか…カミサマ。


「さて、そろそろ解散しようか。お昼の時間だし。続きはまた明日」


現地時間12時50分。お昼の時間というには少し遅いような気がするが…。


「姉さん。お昼どうしますか?アレだったらなんか適当に買って部屋まで持っていくけど」


「いや、ちょっと見てみたいから行く。オトハ行くよー」


姉さん半分寝ているオトハを引きずりながらギルドを出る。全員が出たところで施錠する。まあ中には盗られて困るようなものはないと思うけど。


さて、どうしようか…シオンにも一応声かけてみるか。


「シオン。今終わったんだけどお昼どうした?」


『今から姉さんと行こうかと話していたところです。どうせならご一緒しましょう』


「わかった。どこかいいお店見た?」


『たぶんパスタのお店と思われるところがありました。行ってみます?』


「じゃあどこかで合流…っているじゃん」


「『偶然ですね」』


「姉さん。シオンがなんかいい感じのお店見つけたって」


「そうなの?とりあえず行ってみましょう」


以前として半分寝ているオトハを背負った姉と共にゼオン&シオンの姉妹のあとを追った。


予定の半分ぐらいに短くなってしまった…。

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