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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第3章 神なる龍と石の巨人
27/307

九王流刀術道場 -03-07-

門を潜るとプリマとは違った落ち着いた様子の町が広がっていた。周りを山で囲まれたこの街の建築物の多くは木でできている。石造りの建物が多かったプリマより落ち着いた印象を与えるのはそのせいかもしれない。町の中にも緑は溢れ、空気も澄んでいてとても過ごしやすそうだ。


「目的の場所はたぶんこっちだったと思う」


「あ、うん」


私の目の前を歩く細目の優男(戦闘中と性格が違う気がする)の背中を追いたどり着いたのは、日本人なら誰でも想像できるような…道場だった。周りの洋風の建築物の中にポツンとある和風の造り…町の景観を乱している。


「たぶんここだと思うんだけど」


「たぶん?」


「まあ覗いてみればわかると思う」


中をそっと覗きこむと男性プレイヤー複数とNPCの爺さん押し問答をしていた。


「なあシゲ爺。剣スキル300まで上げたしSTRも100超えたんだぜ?いいかげん刀スキル教えてくれよ」


「まだだ!貴様には技術が足りぬ」


「またそれかよ、ちくしょぉぉぉ」


叫びながら走り去る男たち。


「まあオレも何度か通ったんだけど、いつもあんな感じだよ」


「はあ…ヒントとかくれないの?」


「さあ…やってみないとわかんかな」


「じゃあ一応試してみる?」


「いってらっしゃい」


「さて、どうなるかな…失礼しまーす」


「どうした小娘。弟子入り志願か?」


「はい。一応そのつもりです」


「ふむ……」


ダメかな?


「……少しレベルが低い気がするが、まあいいじゃろう」


「うっそぉ!?なに!?女の子には優しいとかそういうこと!?」


「エイダンうるさい」


「だが、一つ試練を受けてもらうぞ。ゴブリンリーダーの持つ「指導者の証」を3つ持ってきたら正式に認めよう」


「……えと、ちなみに弟子になる最低条件はなんだったんですか?」


「《剣術》をある程度身につけていること、武器なしで戦えること、相手の攻撃をかわせるほどの反射神経、そして魔法じゃな」


「らしいよエイダン」


「なるほどオレには無理だな」


「じゃあ私はゴブリンリーダー狩りに行くけど、これからどうするの?」


「さっきからギルド呼び出しがうるさいのでプリマに戻るよ」


「ごめんね。ありがとう」


「いやいや。いつでも呼べよ。あいつ等とか無視して駆けつけるから」


ということで1人での狩りに戻ります。とりあえず役所に行って明らかに誰も受けていないゴブリン種300体討伐とかいう製作者の頭を心配したくなるような無茶なクエストを受け、ブレービス洞窟を逆走する。逆走するわけなので、入ってすぐにボスの間。

クリアから30分もしないうちに二回目の殲滅はいります。

戦い方に関してシゲ爺は何も言ってなかったので、先ほどと同じように範囲魔法二発で取り巻きのゴブリン&ホブゴブリン38体を無に帰し、剣でゴブリンリーダーに止めを刺した。洞窟のような狭い空間で範囲魔法を使うと、逃げ場がなく、一網打尽できる。

その代わり、こちらも囲まれたらかなりきつい。

無事に指導者の証(二個目)を手に入れることができた。

レベルが上がったようですが、これだけの敵を一気に倒せばすぐ上がるか……。

刀のスキルもすぐにあげたいのでとりあえずスキルポイントはセーブしとく。


3回目のボス戦。3分もかからずに殲滅できるが、自分がアイテムドロップ率極限まで悪いことを忘れていた。…指導者の証手に入らず。


4回目のボス戦。今度も即終了。レベルがまた上がった。しばらくこの方法で稼ぐのもいいかもしれない。…指導者の証手に入らず。


5回目のボス戦。やたらたくさんゴブリンがいたせいで魔法を3発も打つことになった。ゴブリンリーダーは止めを刺すまでもなく力尽きていたが、やっと、念願の、指導者の証を入手。

いそいでシゲ爺のところへ向かう。


「ほお…意外とはやかったの。ではお前にスキル《刀術》を授ける…がスキルスロットが空いてないようなのだが…」


しまった。……ということでここでスロット・ストーン使います。


「では頑張って剣の道を究めてくれ」


――――――――――――――――――――――――――

〈九王流刀術〉

刀使用時、クリティカル50%上昇

――――――――――――――――――――――――――


何その鬼畜称号…。とりあえずたまっているスキルポイントを大雑把に、というかほとんどすべて刀に振り分けると…


――――――――――――――――――――――――――

スキル進化!

《刀術》→《剣客》

――――――――――――――――――――――――――


じゃあ手始めにゴブリンでも狩りましょうか。


ゴブリン36体、ホブゴブリン29体+ゴブリンリーダーという謎の待遇を受けた私。狩りすぎて恨みを買ったのか…。これを一気に倒せば単純計算で1000ポイントほどの経験値が得られる。またすぐレベルが上がりそうだ。


まずは刀の機能性をためそう。この白奏刀の攻撃力は私自身のSTRよりも高いので、まあここらのゴブリンぐらいなら一撃ではないだろうか。技[崩し払い]で前方のゴブリン達をスタン状態にし、止めを刺す。あまり刀は関係ないと思うが、技[黒鋼]を使って5分間受けるダメージを減らす。《疾走》を併用して、敵の真ん中に飛び込み、[旋風]で一気に全滅させる。

うん。意外と私向き…というかソロでも十分に戦える能力を与えてくれる。


近接からの[影無]で回避不可の一撃をリーダーに叩き込んで終了。しかし、レベルアップまでは至らなかった。だけどこのクエストを消化するのに最低でもあと二回はこの虐殺行為をしなければ…いや楽しんでないよ?一応女の子だから。


一度で刀の扱いにもなれたので近接戦でも余裕が出るぐらいになった。しいて言うならギリギリの攻撃をかわしたり(というより、相手の攻撃を弾く感じ)するのにもう少し《近接戦闘》を上げる必要がある。7度目の全滅を迎えたゴブリン部隊を尻目にスキルの割り振りを行う。


もう一息で300達成できそうなので8度目の全滅を行う。


――――――――――――――――――――――――――

〈虐殺鬼〉

何度も何度も一度に10匹以上のモンスターを狩る

多対一のとき クリティカル上昇

――――――――――――――――――――――――――


これ以上クリティカル上がってどうしろと?久しぶりにステータスを確認するといつの間にかLV 20に迫っていた。このペースでいけば姉さんに追いつくかも?


――――――――――――――――――――――――――

LV19

HP281 (244)

MP215 (187)

STR168 (72)

CON78 (56)

INT80 (71)

AGI87 (64)

DEX65 (61)

スキルポイント0

所持金12975 G


〈祈りを捧ぐ者〉Lucky +10% Unlucky -10%

〈下剋上〉敵のレベル>自分のレベルならクリティカル上昇

〈ラピッドチェイサー〉逃げる敵に追いつける

〈被捕食者の視野〉敵意察知

〈スキルビギナー〉スキルポイント取得量上昇(微)5%up

〈花の街Ⅱ〉花の街内のNPCショップ 30%off

〈子鬼の天敵〉ゴブリン種のモンスターへのダメージ 50%増加

〈ミスフォーチュン〉EXP +30%

〈ロンリーファイター〉HP +10%、EXP +5%

〈ヘシオドスのお気に入り〉INT +10%

〈一流狩人〉DEX +3%

〈魔術の極み〉MP +10%

〈九王流刀術〉刀装備時 クリティカル +50%

〈虐殺鬼〉多対一のとき クリティカル上昇 +20%

――――――――――――――――――――――――――

《剣士》LV 50

《剣客》LV 150

《近接戦闘》LV 30

《魔法術》LV 95

《魔法:系統・爆》LV 15

《魔法:系統・氷》LV 10

《魔法:系統・雷》LV 10

《魔法:系統・樹》LV 1

《魔法:系統・無》LV 1

《魔法:系統・癒 》LV 1

《自動MP回復 》LV 10

《疾走》LV 12

《回避》LV 50

《鷲の眼》LV 1

《気配》LV 20

《気絶耐性Ⅰ》LV 1

《舞》LV 1

《加工》LV 20

《鍛冶》LV 20

《生産:道具 》LV 30

《調理 》LV 1

――――――――――――――――――――――――――



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