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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第2章 花の街と冒険者生活
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緊急×救急 -02-07-

何時ぞやの巫女さんと再会。ただし、今回はホブゴブリン5体に囲まれていた。MPを回復したのでペインゲイザーを撃てないこともないのだが、NPCである巫女さんがどんな影響を受けるのかわからない以上迂闊に撃てない。


ファイヤーボールで牽制しながら巫女さんとホブゴブリンの間に入り、攻撃を防ぐ。巫女さんに掴みかかろうとしたホブゴブリンの腕を剣で落とし、部位欠損&出血のダメージ。


すさまじい勢いでHPが減っているのでほっておいても大丈夫だろう。ほかのホブゴブリンの方へ蹴飛ばし、その隙に懐に潜り《三連斬り》を放つ。


感覚的には一太刀しか浴びせてないが、三本の斬撃がホブゴブリンに入る。HPの80%を失ったホブゴブリンを剣の柄で殴りつけ、止めとする。《疾走》とヴァイスブレイドを発動し、二体のゴブリンを闇の刃で切裂く。隙をついて巫女さんを狙うゴブリンに初の風魔法、ブラストショットを使用。高速の突風が弾となってホブゴブリンを吹き飛ばす。


無事5体すべての消滅を確認したところでレベルアップのファンファーレを聴く。

ミルースをギリギリ躱すのはかなり怖いので《回避》に20振り分ける。風、地系統の魔法にそれぞれ10、最近よく使う《疾走》(たぶん使い方は間違ってる)に残りすべてを振り分ける。


「あなたは……以前お会いしましたね。何度もありがとうございます…」

「どうぞこちらをお受け取りください」


――――――――――――――――――――――――――

スロット・ストーン ×1

スキルストーン ×3

――――――――――――――――――――――――――


「もしお役にたてるのでしたら、貴女様のスキルを3つまで水晶に封じて差し上げましょうか?」


え!?これだけいいアイテムくれてさらにそんなとこまで…とりあえず失敗した感のあった《武器》《防具》《装飾》の生産スキルを外してもらおう。そして氷、爆、雷系統の魔法を入れる。当分は戦闘スキルメインになるだろう。


巫女さん(そういえば名前不明)が手をかざすと、私の体から光の珠が抜ける。続けて2個、3個目。空中でふわふわ浮いていた光の珠に、柏手を一つ打つと青い水晶の欠片となって私の手の中に落ちてきた。それを片付け、魔法をセットする。


「これでこのスキルは水晶化しました」


「えと…またお願いしたりできますか?」


「フロス神殿の司祭様にお頼みすればやっていただけますよ。10MGほどかかりますが」


「うわぁ…それは高いですね。ええ…もう頼みません多分」


「では私はこれで。本当にありがとうございました」


お辞儀に思わずお辞儀で返す。一瞬で消える巫女さん。


――――――――――――――――――――――――――

クエストクリア!

EXP +300

称号:〈ヘシオドスのお気に入り〉

夢の女神・ヘシオドスに気に入られた証

INT +10%

――――――――――――――――――――――――――


信者?を助けたからなのかどうなのか、カミサマに気に入られてしまった。そういうのはもっとこうやる気に満ち溢れた勇者的な人に与えればいいのに…たとえば音羽とか音羽とか…。


気を取り直して登山再開。中腹を超えてからプレイヤーに会った記憶がない。モンスターはうじゃうじゃいるのに…。途中、ゴブリンが際限なく湧き出す洞穴を見つけてしまったが、さすがに無限に湧きつづけるのはつらい。


もう間もなく山頂というところでロックワーム16体に遭遇。…なんて加減を知らない数。MPもある程度余裕があるので水系統の範囲魔法スピアレインを用意する。魔力を込めていくとロックワームたちの頭上に青い大きな魔法陣が展開された。そこから名前の通り雨の如く降り注ぐ水の槍。一つ当たるとおよそ20%のHPが削られているが、一度に何本も襲い掛かり、あっという間にHPを0にする。


なんかあっさり終わってしまって若干退屈な気もするが、気にせずに山を登る。現状歩いている場所が道と言える状態ではなくなってきたが、誰も登らないからだろうか?この場所にはボスと言えるモンスターがいないようだが、それは本当だろうか?


山頂になんとか上ると、予想に反して開けた風景が広がっていた。とりあえず火口は見当たらないので活火山とかではないと思う。そして中央部には……龍が。西洋風のドラゴンではなく、日本○話とかで出て来るタイプの長い龍。



……うん。逃げよう。



少なくとも一人じゃ絶対勝てない。いや10人いても無理そうな気もするけど。効果があるかはわからないが一応《気配》スキル使用。

その場から動かず、まっすぐこちらに向かって火球を吐き出す龍。……全然《気配》効果ないし…。《疾走》を全力で使って山を滑りおりる。ヤバいってこれ!別にペナルティがあるわけじゃないから死んでも問題ないだろうけど……死にたくないし!


中腹まで一気に下り降り、追ってきてないことを確認しため息をつく。もうそろそろ姉さんと音羽を起こさないといけないのでここらで一度ログアウトしようか…。なんか精神的にも疲れたし。


……と思っていた矢先。どう見ても初心者(人のことは言えないけど)プレイヤーの少年少女がロックワームの群れに囲まれて死にかけていた。たぶん水系統の魔法使える人いないんだろうなぁ…。ほとんどHPが減ってないし。というかこんな序盤からめんどくさいモンスター配置しないでよ運営。


先ほどと同じようにレインスピアを放ち、一瞬で全滅させる。目立つとめんどくさいことになるのでバレる前に《気配》でかくれる。…たぶん大丈夫だろう。


……なんか犬耳の女の子と目が合った気がするけど大丈夫だろう。


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