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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第2章 花の街と冒険者生活
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新しい顔、見覚えのある顔 -02-06-

久々の本編。そんな気がする。


誤字等ありましたら報告お願いします。

二日目の花の街は昨日よりもかなり賑やかに感じられた。


理由は今日未明(0時)に解放された王都方面の【ビリードの森】。テスターのトッププレイヤーたちが必死に攻略に挑んでいる(第一陣はまだのようだ)。廊下でぶっ倒れていたバカな妹もその先駆けとして森に入っていたらしい。


森の難易度は高いらしく次々と死に戻りしてくるプレイヤーたち。


その中にたまに混ざっているのは自称・第二陣最速パーティーの無謀な雑魚たちも混ざっている。その無謀連中の中に見たことがあるやつナルシストがいた気がしたけど、すぐに赤髪のイケメン剣士に連れ去られた。


一先ずクエストを受けるために役場に向かう。姉直伝のパーティ申請ウィンドウ破壊を10回ほど行ったところでクエストを見ることができた。昨日一気に消化したおかげでずいぶんと受けられる奴が増えたみたいだ。


――――――――――――――――――――――――――

魔物100体討伐 ドゥーロス山 報酬10000G

――――――――――――――――――――――――――


とか書いてあるあんまり人気ないクエストを受け役場を出る。


「おーい。そこのおねーさん。オレと一緒にやらないかい?」


声をかけてきたのは黒髪に細目の男。なんかなれなれしい……。装備から見るにそこそこ強いのかもしれないが…。


「パーティ組めない事情があるので結構です」


「そんなこと言わずに、森行こうよ森!オレ、テスターなんだ」


「テスターのフレンドがいるので大丈夫です」


「フレンド?この【漆黒の闇】(ギルドランキング5位)2番手のオレより強い奴なんてそうそういないって」


「【天使の師団】の1番手に勝てると…?」


「あー……。それは無理だわ。しつこく誘ってごめんねー。あいつと一回戦ったことあるんだけどさー…あれには勝てないわ」


「いえいえわかってもらえたのなら」


「フレンド登録だけいい?」


「それぐらいならいいけど……で、お名前は?」


「あー、ごめんごめん。美人さん見つけたから舞い上がっちゃって。オレはエイダン。さっきも言った通りギルド【漆黒の闇】のサブマスター。LV 37で種族はドラゴニュート。ギルド名に関してはうちの厨二マスターのせいなので突っ込まないで」


「私はベル、第二陣で無所属、LV 11です。ちょっとそれ以上は無理かな…」


「まあどうしてもパーティー組む必要があったら言ってよ。秘密は守る主義だから。たぶん種族がレアなんでしょ?オレもそうだからわかるわ」


「じゃあ、その時はお願い。あ…ちょっと待ってて」


アイテムをいくつか選び合成…合成…合成…。とりあえず3つのグリーンポーション+を作り、そのままエイダンに渡す。


「よかったら持って行って。お近づきのしるしに」


「まあ、第二陣でここまで来てるってことはそれぐらいできてもおかしくないか……。さっきの馬鹿どもとは違うみたいだし……ってグリーンポーション+!?」


「入手ルートは極秘でお願いします」


「……うん。それはいいんだけど。本当に貰っても?」


「ええ。市場には出回ってないみたいだから、売らないでね?」


「……なんか驚くの疲れた。正直美人ってだけで声かけたけど、ここまで将来有望株だったとは。まあいいや。代わりに今度情報を提供するわ」


「ありがとう。じゃあ私はクエスト片付けにに行きます」


「オレはむさ苦しい男どもを待つとするか」


エイダンと別れてドゥーロス山へと向かう。なかなかに面白い人だった。信頼できるかどうかは別として。


先ほどのポーション作りで消費したMPが回復しているか確認するためにステータスを開くと、昨日時点ではなかった称号が増えていた(単に私が確認してなかっただけかもしれないが)。


――――――――――――――――――――――――――

〈スキルビギナー〉

プレイ時間が5時間を超えるまでに5つ以上のスキルを進化・派生させる。

スキルポイント取得量上昇(微)5%up


〈花の街Ⅱ〉

第二陣プレイヤーで最も早く【花の街 プリマ】に到着しました

花の街内のNPCショップ 30%off


〈子鬼の天敵〉

ゴブリン種のモンスターを狩りまくった

ゴブリン種のモンスターへのダメージ 50%増加


〈ミスフォーチュン〉

アイテムのドロップ率が極端に低いかわいそうなプレイヤーに贈る

EXP +30%


〈ロンリー・ファイター〉

LV 10まで一度もパーティーでの戦闘を行わなかったプレイヤーに贈る

HP +10%、EXP +5%

――――――――――――――――――――――――――


いっきにこんなに増えた…。というか最後の二つ…。まあ、それはさておき。


今回はまた比較的人のいない狩場……この山は中腹にある洞窟から先へ進めるのでそれより上層部は人がいない少ない…というかいない。


理由は登ってみてわかったけど、モンスターがうじゃうじゃいる。

ゴブリンの群れ(およそ20匹)をちまちま一人ずつ倒していくような余裕は無いので、気配→ペインゲイザー。なにが起きたのかわかっていないゴブリン達を次々と消滅させてく。称号の効果も相まって、ホブゴブリンでさえも一撃で倒せた。


ちなみにペインゲーザーを一回でMPが30%ほど持って行かれるので乱発は厳しい。微妙なドロップアイテム(久しぶりに見た気がする)を確認し、次の群れを探す。


ミルースの突然の襲撃にもなれたのでファイヤーボールでカウンターを食らわせ、焼き鳥にする。そんなことを3度ほど繰り返すと、今度は群れで現れた。数はおよそ12匹。こんなことなら風とか雷の系統の魔法を上げておけばよかったと後悔しながら、ファイヤーケージを放つ。5、6匹取り逃がしたが、残りは無事に焼却。カウンターを合わせて残りは剣で落としていく。このスピードも慣れてくればなんてことはない。


さくっと残りを倒し、MPポーションを飲む。石を嘗めている(実際に嘗めたことはないが)ような味がした。改良が必要だ。さらに探索を進めていくとどこかで見た顔と出会った。


その人は最初にあった時と同じようにゴブリンに囲まれていた。


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