再び、箱庭へ -02-05-
超短いですが二日目プロローグだと思ってください。
日曜の朝は基本的に昼前まで寝ているのが私の日常だが、珍しく8時に目が覚めた。とりあえず、顔を洗って朝食。リビングでしばらくコーヒーを飲んでいると、半屍化している姉とエンカウント。
「お…おはよう、姉さん?大丈夫?」
「…かろうじて」
「昨日遅くまでやってたけど…いつ寝たの昨日?」
「いや、むしろこれから寝るんだけど」
「はぁっ!?」
「音羽は新ステージ攻略に必死だったからまだやってるかもしれないね」
「…はぁ」
「とりあえず私寝るからー」
「…はぁ、お休み」
ふらふらの姉を見送り、自分の部屋へ戻る…途中に部屋の前で力尽きている音羽を拾い、ベッドの上に投げる。
今日の0時に解放された王都へ誰よりも早くたどり着くため闘ってきたのだろう。それでもまだ王都は解放されていないらしいが(「どうして王都なんて重要な拠点がこんなに遠いのだ」とほとんど全プレイヤーがぼやいて嘆いていた。)
VR世界にいる間、意識はないわけだが、体は覚醒している。その分現実世界でも疲労を得る…らしい。詳しくは全く分からない。そもそも意識はないのに自分の体がどうなっているかなんて想像もしなかった。もしかしたら向こうの世界の動きに合わせて動いているのかもしれない。
それでも私は虚実の世界へ向かう。




