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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第13章 旅立つ姉妹と和の国
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ギルドの刃 -13-03-

遅くなって申し訳ないです。


日常編をもう何話かやろうと思ったのですが、話数が増えすぎたので近いうちにまた閑章を作ります。

ロクグさんを魔研に送った後、未だにヨウジさんと語り合っていたシオンを回収。一度市場に行き、シオンの要望に合わせて食材を購入し、ギルドへ戻る。扉を開けて中に入った瞬間謎の歓声が上がって様な気がするが、なぜだろうか。

一応、メリルの許可を取ってから給湯室……というかほとんど厨房へと入る。誰だこんな魔改造したの。


「結局《料理人》のスキルって意味あるのかな?」


「カナデさんの事ですから、スキルなんてなくても料理ぐらいできるんでしょうけど……」


じゃがいも?の皮をナイフで剥きながらシオンが言う。


「まあ、うち両親共働き……働いてるっけ?……だから料理は3人ともできるんだ。というかできないとまずいから。まあそんなに上手じゃないけど。今とほとんど味変わらないかな」


たまねぎ?をみじん切りにしながら答える。


「それを上手っていうんです」


少し頬を膨らませながらシオンがすねた顔をする。普段人前ではあまり表情が変わらないので新鮮だ。ケータイがあったら撮影してたのに。


「でも、シオンの料理好きだよ?私より上手いんじゃない?」


「いや、それはないと思いますが……というか〈免許皆伝〉と《料理人》を会得したんですが、女神になってから影響力増大してません?」


「全然実感なかったんだけどそんなことが起きるのか……そういえばシオン、王子(ラルフ)からの贈り物にスキルクリスタル混じってたんだけど、何か欲しいのある?」


「あの王子もカナデさんの興味をいろいろ研究してるんですね……」


「え?何か言った?」


「いえ?何も。槍系のスキルありますか?薙刀使えるようになるんだったら槍はいるんじゃないかってヨウジさんが言ってたので」


「あるよ一応。でも、なんで薙刀?習ってたの?」


アイテムウィンドウを眺めながらカナデが質問する。


「いえ、そういうわけではないんですが、カナデさんのとなりなら大鎌より薙刀の方が格好つくかなぁとおもいまして」


「そっか。なんかありがとね」


「いえいえ、私の趣味なので気にしないでください。えっと……これはそろそろ入れても大丈夫ですか?」


「あ、もうちょっと待って。一気に大量に渡されるから整理つかないんだよね……うわ、なんか呪われてるっぽい魔法具がいっぱい出てきた」


「たしか《浄化》ってスキルで戻せたはずですよ?」


「まあよくわかんないし、いらないし。シェリーに全部売るか。シオン、それそろそろ入れて良いよ?」


「わかりました。そういえば、近いうちに装備の強化してもらっていいですか?」


「いいよー……って言いたいところだけど、昨日全力で刀強化したから魔素の結晶が全くないんだよね……」


「それじゃあこの後軽く狩りに行きましょうか」


「いいね。王子からの贈り物に交じってたレアスキルも試したいし」


「何を見つけたんですか?」


「ふふっ、あとのお楽しみね。それより、これで味問題ない?」


かき混ぜていた鍋から一掬いし、小皿をシオンに渡す。


「…………完璧です。お店でだしたら行列間違いなしです」


「そう?ありがと」


「というか最近気づいたんですけど、カナデさんの料理食べるとステータス上がったりするんですよね……」


「え?ほんとに?ってひゃぁぁっ!??」


そんな話をしていると急に背後から抱きつかれて、情けない声を上げてしまった。いや、抱き着かれたというよりは完全に胸をホールドされてるけど。シオンが「かわいい……」とか呟いてるのはたぶん気のせいだ。


「ってシェリー!?どうしたの!?」


「お昼時に厨房から凶悪な香りがしたから釣られた」


「たしかに……このカレーの香りは殺人的ですよね」


シオンも納得という表情で頷く。


「うん。下の冒険者たちも壊れ始めてる。これはもうテロだよ」


そこまでか。恐ろしい威力だ……。


「ごめんごめん。でも、シェリーの分もあるから、さ、お昼にしよう」


「やたー!私ニホンのカレーライス好きよ?」


自動翻訳?のせいで忘れそうになるけど、この人一応外人さんだった。


「じゃあ、持っていくか」


「食器とかは私に任せて」


シェリーも手伝ってくれるようだ。


「ご飯は後で出せばいいですね」


「今どこにあるの?」


「アイテムバッグの中に炊飯器?ごと放り込んでます」


「なるほど、魔法って便利だわ」


鍋を持ってエントランスまで出る。においがこもると気持ち悪いので風魔法で換気を行う。


「ああ、やっぱりカナデのせいか……」


いつの間にかギルドに戻っていたエイダイが苦しんでいた。


「カレーぐらいロブさんに頼めば作ってくれるでしょ?」


「あのおっさんスパイスの調合まではできないらしい。後生だからオレにもくれ」


シェリーは職員たちに配膳をしている。果たして、この世界の人たちに受け入れられるだろうか?


「まったく……シェリー、エイダイにもあげて」


「はーい。じゃあこのエイダイの分のカレーライスを10KGから!」

「11!」

「12!」

「15!」

「あ、ちなみにカナデとシオンの手作りだから」

「1M!」

「1.01!」

「コラ!勝手にオークションするな!」


わーわー言ってるエイダイたちを放っておいて食事を開始する。謎のスパイスを使ったにしては良くできている。まあ、みんな満足してくれたみたいなので良しとするか。


「それではコウイチさんが3MGで落札!」


「あ、てめぇコーイチ!覚えてろよ!」


「まったく、喧嘩しないの」


いい大人が。


「私の(おかわり)あげるから」


「それではこのカレー(withカナデ使用済みスプーン)を3TGから!」

「3.1!」

「3.101!」

「シェリー……」

「……ごめんなさいお金に目が眩みました許してください、あ、私の分没収しないでくださいすいませんでした、これカナデの取り分です」


水晶貨を10枚ほど渡された。どうやったらこんな値段がつくのか……。


「そんなにカレー好き?泣くほど?」


「いや、向こうにいた時は最悪週8でカレーとかだったから見たくもなかったけど、いざ食えなくなるとなぁ」


「何となくわかる気がします」


「まあ、ロブさんにレシピ売っとくよ」


「あ、私仲介してくれない?7:3で」


シェリーが現れた。


「……いいけど、それ私7よね?」


「…………」


「じゃあ直接売ってくるから」


「6:4で!カナデが6でいいから!」


「……仕方ないなぁ」


この章の終わりで何人かのキャラクターのステータス(スキル・称号除く)を曝そうとと思ってます

希望のキャラクターがもしいれば感想に書き殴っといてください。

まるで興味ないよーって人は気にしないでください。

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